株にまつわるエピソードをコラムにしてお届けします
兜のささやき(Vol.2)
提供元:いちよし証券
日本の株の中心地である兜町―そこには兜神社があり、『株の神様』がいると言われています。そして、その神様が時折、風に乗せ、株にまつわる様々なお話をそっと囁いてくれます。これを我々は「兜のささやき」と呼んでいます。
今、日本企業は買いか売りか?
株の神様に投資の本質を教えてもらっているTさんは、奥様のA子さんや高校生の娘Y、中学生の息子Sにもお金や投資の話は大事だと思い、そのポイントを伝えています。
企業の決算発表を迎えるごとに、業績の実績や来期計画を見て「その会社が売りなのか買いなのか?」といった話題が盛り上がります。
Y:「この会社の株は割安か?割高か?」を考える参考指標って、確かPERっていうのよね?
S:低いと割安で、高いと割高だって聞いた。
A子:日本語だと株価収益率といって、業界や事業内容の似ている企業や、同じ企業で過去と比較するのに使う相対的な株価水準の目安だったわよね?
T:その通り!PER(Price Earnings Ratio;株価収益率)を計算するには、まず、税引き後の当期純利益をその会社の発行済株式数で割って1株当たり利益を算出するんだ。これをEPSというんだ。
Y:そのEPSは株主から見ると、1株当たりどれだけの利益があるかだから、多ければ多いほどいいのよね?
T:基本的にはそうだね。その1株当たり利益に対し、株価が何倍となっているのかがPERで、計算式は株価÷1株当たり利益となり、単位は倍となる。 PERが低ければ低いほど、会社が稼ぐ利益に対して株価が割安ってということになる。
S:上場企業の平均は15倍位ってパパが言ってたのは覚えている。
T:そうだね。日経平均株価採用銘柄の平均で言うと、2018年3月期の業績計画に基づいた予想EPSは約1,600円で、予想PERは13倍を下回っているんだ(2018/2/15現在)。
A子:あら、少し下がっているみたい。ということは全般的には日本企業は「買い時」ということね?
T:そうだね、2012年12月に安倍政権が発足して以降、日経平均株価の予想PERは14~17 倍のレンジで推移してきたから、今の予想PERはレンジの下限という見方もでき、日本株は割安圏にあるといえそうだね。ただ…
Y:一昨年の米大統領選のような、国際情勢でも変わるから一概に言えない、ということでしょ?
T:そう(笑)、さすが!先読みされたな〜。それに加えて大事なことは…
S:実際は個々の企業の事業計画やPERをよく見て分析するのが大事なんだよね?
A子:その企業の過去との比較や業界内の他企業との比較するリサーチも必要なのよね?
T:その通り!もう言うことがなくなったな(笑笑)
日経平均株価と予想PERの推移
この記事は、いちよし証券スマートフォン版ホームページで掲載のコラム「兜のささやき」に公開した記事を再構成したものです。「兜のささやき」では、株にまつわる様々なエピソードをコラムにしてお届けします。最新の記事は、いちよし証券スマートフォン版ホームページよりご覧いただけます。
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