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「分配金」と「基準価額」のバランスって?

提供元:日興アセットマネジメント

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毎月分配型ファンドのようなファンドでは、分配金が引き下げられるとファンドの魅力がなくなってしまうと思っている方もいるようです。 そこで今回は「分配金の引き下げ」を考えるうえで、次の2点を押さえていただきたいと思います。

 

1.分配金支払いは基準価額を下げる要因になります

分配金はファンドの運用資産から支払われるので、ファンドが支払った分配金だけ、基準価額が下落することになります。ファンドが分配金を支払いながら基準価額の水準を下げないようにするためには、支払う分配金以上の収益を上げる必要があります。

毎月「100円」の分配金を支払っているファンドがあったとします。「100 円」の分配金は、そのファンドの基準価額が10,000円のときには基準価額の1%分ですが、基準価額が5,000円のときにはその2%分となります。基準価額の水準によって、支払う分配金の基準価額に対する比率が異なります。

これが1年間分ともなると、それぞれ12%と24%とその差はより一層大きなものになります。つまり、基準価額が低下すると、支払う分配金の基準価額に対する比率が高まります。基準価額の水準を維持するためには、今まで以上に高い収益を上げる必要があり、ファンドにとって負担が大きくなるのです。

さらに、マーケットの状況などが悪く収益を上げることができていないのに、今までと同額の分配金を支払い続けていると、マーケット要因で基準価額が下がっているのに加えて、分配金を支払うことでさらに基準価額が低下することになってしまいます。そのため、基準価額が下落した後も、以前と変わらずに同額の分配金を支払い続けた結果、基準価額がさらに低下してしまっているファンドもあるようです。

<1年後に同水準の基準価額を保つために必要となる収益は?>
【分配金支払い後基準価額 10,000円の場合】

 

【分配金支払い後基準価額 5,000円の場合】

※ファンドは毎月分配型。
※手数料・税金は考慮していません。
※1年後の基準価額は変わらないと仮定しています。
※上記はイメージ図です。

2.分配金を引き下げることで、将来に備えることも必要です。

本来、投資は中長期のリターンを期待するものです。その過程において、一部を取り崩す“機能”が分配金といえます。その分配金を払い出すことが、ファンドにとって負担が大きいと判断された場合は、分配金が引き下げられることがあるのです。

分配金はファンドの運用資産を取り崩して支払われるため、分配金を引き下げれば、その分基準価額は下がらずに運用資産として残ります。たとえば、「100円」の分配金を1年間支払えば1,200円ですが、分配金を引き下げ「80円」とすれば1年間で960円となります。つまり、分配金を20円下げることで1年間で240円分が運用資産に留まることになるのです。

ファンドが運用を続けていくためには、分配金を支払い続けることで運用資産が減少しないように、支払う分配金と基準価額のバランスを取ることも必要なことです。

運用資産が減少してしまうと、市場が上昇局面を迎えたときに得ることができるリターンが減少することになってしまいます。そのため、分配金としてファンドの運用資産から払い出す額を減らして、ファンド内に留めておくことも必要なことなのです。

(日興アセットマネジメント)