100円で行こう!初心者のための「投資旅行」の歩き方
提供元:トウシル
はじめての投資は、はじめての海外旅行に似ている
私が受ける運用相談では、「投資を始めたいのですが、いつ始めるのがいいですか?」という質問を受けることがよくあります。運用の本をいろいろ読むと、知らないことばかりの投資の世界に驚き、始めるタイミングがわからなくなる方がいらっしゃいます。「もっと勉強してからでないと始められないのでは」と考えて、何年も経ってしまった、という話もお聞きします。
資産運用の世界を体験するのは、はじめて海外旅行に行くときに少し似ているかもしれません。ガイドブックを隅々まで読んだり、行ったことのある友人の話を聞いたりして、情報を集めようとする方も多いでしょう。
けれど、ガイドブックには、あなたの旅行には関係ないこともたくさん書いてあります。また友人の話は、「その人が旅をしたらこうなった」という参考情報であって、あなたの旅は同じになるとは限りません。やはり、ちょっと勇気を出して実際に行ってみることで、いちばん早く海外旅行のよさや、つまずきポイントを知ることができます。
同じように、少額でいいので自分のお金で運用を始めると、勉強してもわからなかったことが、一気にわかるようになってきます。最初は失敗しても勉強代だと思える額から始めるといいでしょう。
また、信頼できるアドバイザーにお勧めプランを提案してもらってスタートするのも、ひとつのアイデア。ガイド付きのツアーに申し込むようなものですね。
資産運用のスタートに関しては、「興味を持ったときが始めどき!」と考えてください。
余裕資金って我が家の家計ではどのお金のこと?
投資を始めるにあたって、次に悩むのが予算です。「投資を始めるなら余裕資金で」という言葉を、よく耳にすることと思います。「余裕資金って何のことかがわからないのに、投資を始めてよいかしら…?」と、立ち止まってしまう方も結構います。
そこで、余裕資金の簡単な見極めポイントをご紹介します。
そのポイントは「そのお金に10年以上手を付けなくても生活できるかどうか」です。この観点で確認すると、すでに手元にあるお金の一部が、余裕資金に該当するかもしれません。また、今後の収入のうち、たとえば「毎月5,000円は、10年以上ムリなく積立できる」という場合は、月々5,000円は投資に回してよいお金、ということになります。
投資信託の積立購入は、100円からスタートできる時代になりました。毎月100円なら、誰でも「余裕資金」を捻出できるのではないでしょうか?ママのお小遣いでも気軽に始められる、うれしい仕組みをぜひ活用しましょう。
はじめての投資にふさわしい投資信託の種類は?
口座開設も完了し、いよいよ運用をスタートするときがきました。「最初はどんな投資信託を選べばよいですか?」という質問も多いです。
筆者のお勧めは、「インデックス型」「ノーロード」の2つに該当している投資信託です。突然専門用語を出してしまってごめんなさい。簡単に説明しますね。
「インデックス」というのは、市場全体の動きを表す指数のことです。たとえば、日本株式運用の値動きを表す指標のうち、代表的なものには「日経平均株価」や「東証株価指数(TOPIX)」があります。特定の指数に連動することを目指している投資信託を、インデックス型投資信託と呼びます。一般に、信託報酬という運用コストが安く抑えられているので、ビギナーさんの長期投資にお勧めです。
次に「ノーロード」とは、購入時のコストが0円の投資信託のこと。投資信託には「販売手数料」という、購入時に支払う手数料が設定されています。ノーロードの投資信託は販売手数料が無料です。ノーロードにも2種類あります。どこで買っても手数料0円という投信と、購入する金融機関によって0円になる投信があります。
ビギナーさんは、いきなり大きく増やすことを狙うより、減らしにくい運用を目指すほうが重要です。そのため、購入時や保有中のコストが低い投信で運用スタートするのがお勧めです。
投資を始めるまでの手続きに時間がかかります
思い立ったらまず証券口座開設をしましょう。口座開設だけなら1週間ほどでできますが、NISA口座やiDeCoで運用を始めたい場合は、開設完了まで2~3カ月かかるのが標準です。待ちくたびれてしまわないよう、手続きは早めに取り掛かることをお勧めします。
(FPフローリスト代表 ファイナンシャルプランナー 圦本 弘美)
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