現在の資産状況を色分けして客観的に提示
【ロボアド】現実的な目標の達成に導く「SMBCロボアドバイザー」
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いくつかの質問に答えることで、ニーズに合ったポートフォリオや投資信託を提案してくれるサービス「ロボアドバイザー(通称ロボアド)」。
今回は、5つのバランスファンドから、資産運用プランに合ったものを提案してくれる「SMBCロボアドバイザー」について、同サービスを運営している三井住友銀行コンサルティング業務部企画グループの伊藤淳さんに聞いた。
余裕資金を把握した上で目標設定
「SMBCロボアドバイザー」は、他社のロボアドと同様に、いくつかの質問に答えていくと、5つのリスクタイプから方針に見合ったものを提示してくれるサービス。
質問はすべてで13個あり、年齢や年収、資産状況といった現状を聞くものと、リスクにどう対応するかなど投資に対する方針を聞くもので構成されている。
「SMBCロボアドバイザー」で特徴的な部分が、診断結果の最初に提示される「金融資産の色分け」だろう。現在の総資産から、将来必要となる資金(流動性資金、安定性資金)を除外し、投資に使える余裕資金を導き出してくれる。
「資産の色分けは、三井住友銀行の窓口業務でも使われてきた方法です。まずは生活のベースとなる資金を確保した上で、投資してもらいたいという思いがあります」(伊藤さん・以下同)
余裕資金がどのくらいあるか把握した後に、リスクタイプに応じた投資方針が提示され、具体的なマネープランの作成に移っていく。「目標資産額」「投資金額」「積立投資月額」それぞれの額やリスクタイプを設定すると、自動的にゴール達成確率を算出してくれる。
ゴール達成確率が低ければ、目標資産額を下げたり、積立投資の月額を上げたり、調整をすることでゴールに近付けていける。投資を行う前から、ゴールを見据えた運用を目指せるのだ。
効率的かつ安定的な投資信託を提案
「SMBCロボアドバイザー」では、国内外の株式や債券、REITを投資対象として、イボットソン・アソシエイツ・ジャパンからの助言に基づき、ポートフォリオが構築される。
さまざまなポートフォリオが考えられる中で、「同じリターンなら最小のリスク」「同じリスクなら最大のリターン」となる組み合わせを結んだ線上で表現される“効率的フロンティア”上のポートフォリオが提示されるように設計されている。つまり、投資理論においてもっとも効率的に運用できると思われる資産配分比率を提案してくれるというわけだ。
「『SMBCアドバイザー』では、効率的フロンティア上の5つのポートフォリオを定め、その資産配分と合致する形で構成した投資信託『三井住友・資産最適化ファンド』を提案します」
ポートフォリオに応じて提案される投資信託は、リターンは低いがリスクを抑えた「安定型」から、リスクを取りつつ高いリターンを期待する「成長型」までの5種類。
診断結果ページから、SMBCダイレクトに飛び、その場ですぐに「三井住友・資産最適化ファンド」を購入できる。ちなみに、初期投資は1万円から、積立は毎月1,000円から可能。信託報酬は年1.0%未満(税込)、購入時手数料は無料となっている。
「『三井住友・資産最適化ファンド』は、日々、自動的にリバランスを行うため、お客様自身が値動きをチェックして、変動するたびに売買するといった手間はありません。また、リバランスによって、より安定的な運用が可能になります」
20~30代こそ使いやすいサービス
2017年9月からサービスを開始し、すでに数万件のアクセスがあるという「SMBCロボアドバイザー」。
「現在のメインユーザーは40代の方ですが、『三井住友・資産最適化ファンド』は小額から投資できますし、20〜30代の方にも使ってもらいやすいサービスだと思っています。今後は投資信託だけでなく、他の金融商品とも連携できるような、複合的な取り組みをしていきたいと考えています」
まずは、自分の資産状況を知るために、診断してみるのもいいかもしれない。結果的に余裕資産があれば、投資を考えるきっかけになることだろう。
(有竹亮介/verb)
【Funds Roboのデータ】(2018年1月現在)
・サービス開始 :2017年9月15日
・利用者層 :40代
・サービスタイプ:提案型
・投資対象 :バランスファンド(三井住友・資産最適化ファンド)
・最低投資額 :1万円~(税抜)
・自動積立金 :毎月1000円~(税抜)
・手数料 :無料(投資信託に係る手数料は別途必要)
※記事の内容は2018年1月現在の情報です