「AKBに例えるとわかりやすい！」松井咲子、株の仕組みを学ぶ

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連載第2回と第3回で、人生にはどれくらいのお金が必要で、どうやって節約していくべきかを学んだ松井咲子さんにとって、「30歳で年収分の貯蓄」という目標はなかなかインパクトが大きかったご様子。まずは第一歩として自らの月々の支出額を把握すべく、で家計簿を付けることを心に決めたのだが、その模様は追ってレポートしよう。

今回はさらに踏み込んで、投資とはどういったものか、なかでも株の仕組みについて、株式投資信託の「ひふみ投信」を運用するレオス・キャピタルワークスのシニアアナリスト・佐々木靖人さんに教えてもらった。

投資の種類は様々！　“株式市場”はAKBで説明するとわかる!?

佐々木「投資について学ぶためには、まず投資の“マーケット”の仕組みを学びましょう。なかでもよく知られているのが株式マーケットですが、松井さんはほかに“投資商品が売り買いされるマーケット”にどんなものがあると思いますか？」

松井「う〜ん、不動産とか？」

佐々木「はい、不動産投資もありますよね。このビルは資産価値が上がると思えば、借金さえできれば不動産投資マーケットで売られている物件のなかから購入することができます。物件自体の資産価値に加えて、入居者が毎月家賃を払って、そしてそれが利益になるという投資です。このように、価値があると思われるものをトレードできる場所がマーケットなんです」

株式投資であれば株式を売りたい人と買いたい人でトレードできる場所が株式マーケットということだ。…でも、そもそも“株式”ってなんだろう？

投資した会社の利益が出たらお金を分け合う“会社の所有権” を分割したものが株式

佐々木「たとえばワゴンのトラックで弁当を売る会社を作りたいと考えたときに、初期投資で2000万円かかるとしますよね。自分で1500万円は用意できるけど、残りの500万が足りなかった場合、どうしようかと考えるじゃないですか。その資金を誰かから借りて、その際に代わりに渡すものが株券（株式）です。資金の1/4だから、利益が出たら1/4あげますという“会社の所有権利” を分割したものが、株式なんです。その仕組みに則って作った会社が、株式会社。利益が出れば一部を渡すけど、利益がでなくても資金を返す義務はありません」

松井「な、なるほど…！」

佐々木「で、株式の場合のマーケットの話になるのですが、その“会社そのものの所有権利”って売買できるんですね。ただ、その売買については会社や銀行、個人投資家が直接行うのは難しいので、公に自分の会社の一部（株式）を売り買いできる場所があって、そのマーケットが、先日松井さんが訪問した『証券取引所』という場所です」

会社の所有権をみんなで分け合うのが株式で、その所有権を売りたい人と買いたい人のマッチングを行うのが株式マーケットというわけだ。会社がその売り買いの場に自分たちの株式を出すためには、IPO（新規公開上場）という審査手続きを経て、取引所のルールに則ってエントリーすることになる。

佐々木「さっきの弁当屋の例を続けるとすると、10年くらいお弁当を売ってきて成果も上げていたとして、さらに規模を倍にしたいという“夢”があって、もっと資金が必要になったときにIPOをする。会社が株式マーケットで公開することによって、個人は誰でも資金を出せばその“夢”を応援することができるようになるのです」

夢に対して賛同者を募る――株式市場の別の側面

佐々木「AKBで例えるなら、オーディションに合格するのがIPOで、握手券が株券だと考えるといいかもしれません。無限に握手させられるわけじゃないから、100枚の握手券を出しましょうと。中にはその100枚に対して200人の握手希望者が集まる。そういう人気が発生するのも株と似ています。人気が高くなると、株券の価格は上がっていくんです」

松井「AKBに例えて頂けると、すごくわかりやすいです（笑）。株券も握手券も、人気があれば欲しがる人が増える…ということですね！」

買いたい人がいれば株価は上がり、いなければ株価は下がるということ。ではそれをどうやって買ったらいいのか？　どのように選べばいいのか？　次回は、株式投資の仕方について学んでみよう！

【Tips】
～今回学んだ初心者向けキーワード～
株式
株式会社が資金を出資してくれた人（株主）に対して発行する、証券（所有権）のこと。会社が事業を行うために必要な資金を集める手段のひとつで、保有株式の割合に応じて、株主は配当をもらえる。この株式を広く公開し、株主を集めやすくする場所を、証券取引所が提供している。

株式会社
証券を発行して資金を集め、その資金で事業活動を行なう会社のこと。証券取引所に上場していれば、株式を購入することで、誰もが株主になれる。

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