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投資信託のトレンドが分かる!

2018年3月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2018年3月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「株式ファンドを中心に5ヵ月連続で資金流入が継続」
3月の資金流出入動向は約4,300億円の流入超と、5ヵ月連続の純流入となった。流入規模は前月から縮小したが、株式ファンドを中心に資金流入が継続している。株式市場は世界的に低迷したが、先行きについて楽観的な見方をする投資家が多く、押し目買いの動きが見られた。

資産別でみると、国内株式(約2,700億円)への流入が目立つ。先月に引き続き、資産別で首位となった。次いで、外国株式(約2,200億円)、バランス型ファンドを中心とした複合資産(約1,300億円)の順に資金が集まった。流入資産の内訳に大きな変動はない。

流出では、不動産投信(REIT)からの資金流出が継続した。先進国を中心に長期金利が低下したことにより債券ファンドのパフォーマンスは改善したものの、債券関連の資産は軒並み資金流出超となっている。

個別ファンドでは、2018年1月新規設定の「モビリティ・イノベーション・ファンド」(約430億円)が前月に続き、資金流入額1位となった。次いで、3月新規設定の「未来イノベーション成長株ファンド」(約370億円)が続いた。

流入上位の顔ぶれに大きな変化はなく、ロボットや自動車関連技術のテーマ型株式ファンドが上位を占めている。また、「ひふみプラス」は3月も5位に入るなど順調に資金が流入しており、純資産残高についても公募投信全体のランキングにおいて前月の7位から5位に順位を上げた。

資金流出では、依然として不動産投信(REIT)やハイイールド債等の毎月分配型ファンドから多額の資金が流出しており、「新光US-REITオープン」、「フィデリティUSハイ・イールドF」などの純資産残高上位を占めているファンドは残高が減少し続けている。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「世界経済の下振れが意識されパフォーマンスは低迷」
3月の金融市場は、トランプ大統領による鉄鋼・アルミ輸入に対する高率関税の賦課や、中国の知的財産権侵害に対する報復関税措置など、保護主義的な政策の発表により世界経済の先行き不透明感から投資家のリスク回避姿勢が強まり、株式市場は、世界的に下落基調で推移した。

債券市場は、リスク回避の動きから金利は低下した。米国では利上げが実施されたが、今後の利上げペースも年3回程度との見通しに変化はみられず、大きな影響は及ぼさなかった。

為替市場では、米ドル・円は、米中の貿易戦争懸念から投資家のリスク回避姿勢が強まり、小幅な円高となった。

これらを背景に、当月の資産別パフォーマンスは、国内債券と不動産投信(REIT)を除く全ての資産でマイナスのリターンとなった。

先進国を中心とした長期金利の低下から、債券ファンド及び不動産投信(REIT)のパフォーマンスは改善したが、米中貿易戦争を懸念する見方から株式ファンドのパフォーマンスの悪化が継続している。加えて、主要通貨に対して円高が進行したことも、外国関連資産におけるパフォーマンスの低下要因となった。

個別ファンドでは、メキシコ関連ファンドが上位に位置した。 北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉において、月末にかけて米国が前向きな姿勢を見せたことによる通貨高が主な要因となっている。また、高い経済成長率を背景に株式市場が活況を呈しているベトナム関連ファンドも上位に顔を出している。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「設定本数は増加したが、新規設定金額は減少傾向」
3月の新規設定は36本と前月(24本)より増加した。ただし、この中にはターゲットイヤー型のようにバランスファンドにおいて1シリーズで複数設定されるファンドや、過去に毎月決算型で設定されていたファンドの決算回数を変更して新たに設定されたファンドが多く含まれている。

当初設定額については、約400億円と前月(約900億円)から大幅に縮小した。

個別ファンドでは、未来イノベーション成長株ファンド(三菱UFJ国際)が約290億円と資金を多く集めた。同ファンドは、次世代を創るイノベーションを見極め、それらに関連する国内外の株式に投資するファンドである。

(図表3) 新規設定金額、設定本数の推移

最後に、3月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4) 資金流入上位15ファンド一覧

(三菱アセット・ブレインズ)

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