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投資信託のトレンドが分かる!

2018年4月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2018年4月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「株式ファンド中心に6ヵ月連続の資金流入継続も規模は縮小」

4月の資金流出入は約270億円の資金流入超と、前月(約4,310億円)から急減したものの、6ヵ月連続の流入超となった。

全体として株式ファンドへの流入および債券・不動産投信(REIT)からの流出傾向に大きな変動はないが、株式ファンドへの流入規模は縮小傾向となっている。当月は先進国を中心に株価が反発したことから、新規購入を控える動きが一部でみられたことが影響したものと考えられる。

資金流入では、外国株式(約1,540億円)、複合資産(約770億円)、国内株式(約600億円)の順に資金を集めた。全体的に流入額減少の流れが継続しているが、流入資産別の内訳に大きな変動はない。株式以外では、ラップ型などのバランスファンドを中心とした複合資産に資金が集まった。

資金流出では、前月に続き不動産投信(約1,400億円)、および外国債券全般から資金が流出した。4月は米長期金利が再び上昇基調に転じるなど、金利上昇懸念が強まったことで流出額が拡大している。年初より流入から流出に転じた「エマージング債券」は約230億円の流出超と、前月(約110億円)から流出額が倍増した。

個別ファンドでは、「次世代通信関連世界株式戦略ファンド」(三井住友トラスト)(約270億)が1位、3月に新規設定された「未来イノベーション成長株ファンド」(三菱UFJ国際)(約230億円)が前月に続き2位となった。3位には4月新規設定の「日本厳選割安株ファンド2018-04(繰上償還条件付) 」(三井住友トラスト)(約190億円)がランクインした。

その他、依然としてロボットや自動車関連技術のテーマ型株式ファンドが上位に並んでいるほか、新興国株式型やリスクコントロール型への根強い流入も継続している。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「先進国を中心に株価が反発し、株式関連が上位を占める」

4月の金融市場は、米中貿易摩擦に対する懸念が後退したことや、北朝鮮が対話姿勢を強めるなど同国を巡る地政学リスクが後退したことで、先進国を中心に株価は反発した。加えて、原油価格の上昇に伴う期待インフレ率の上昇などから世界的に債券市場では金利上昇圧力が強まった。

為替市場は、米ドル・円、ユーロ・円ともに円安となった。世界的にリスク選好姿勢が強まったことで、安全通貨の円を売る動きが強まった。長期金利の上昇が鮮明だった米ドルの強さが際立ち、米ドル・円は、約3ヵ月ぶりの円安水準となった。

これらを背景に、4月は先進国を中心に株価が反発し、外国株式や国内株式のリターンが上位となった。

一方で、世界的に金利上昇圧力が強まったことで、債券ファンドのパフォーマンスは株式ファンドを下回った。しかし、為替市場で米ドルやユーロに対して円安が進んだこともあり、外貨建て資産で運用する外国債券などのカテゴリーはプラスのリターンを確保している。

個別ファンドでは、国内株式が反発したことで国内株式のブル型が上位となった。また、中東における地政学リスクが高まったことで原油価格が上昇し、MLPやエネルギー関連のテーマ型ファンドもリターン上位となった。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「設定金額・本数ともに減少」

4月の新規設定は29本と前月(36本)から減少し、設定額は約200億円と前月(約430億円)から半減した。フィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)の推進を背景に、実績の無い新規設定ファンドの販売を自粛する動きがみられた模様。

個別ファンドでは、「IPOリサーチ・オープン」(三菱UFJ国際)が約70億円と最も資金を集めた。同ファンドは、新規株式公開(IPO)から概ね5年以内の国内株式を投資対象とする。

(図表3) 新規設定金額、設定本数の推移

 

最後に、4月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4) 資金流入上位15ファンド一覧

(三菱アセット・ブレインズ)

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