【女性活躍指数】ETFの売買代金増加!
ETFマーケットメイク制度導入後の変化(制度開始後6か月間の検証)
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ETFマーケットメイク制度がスタートして6か月が経過。対象銘柄の大部分で注文提示状況(スプレッド)が改善した事実と、「業種別指数(TOPIX-17シリーズ)」、「高配当指数」、「ESG」等を対象指標とするETFで、売買代金が増加する傾向が表れていることはこれまでにも紹介したとおり。今回はまず、直近12月の一日平均売買代金(立会内)が、制度開始前4-6月と比べて活況となったマーケットメイク対象銘柄の上位を紹介する。
●12月に売買代金が増加したマーケットメイク対象銘柄上位(4-6月比)
1位にランクインしたのは、「【1399】上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ」。「高配当」かつ「価格変動性が低い」スマートβ型のETFだ。元々、投資家から強いニーズがあったものの、マーケットメイク制度開始前は板が薄く、売買が少ない状況が続いていたが、制度が開始した7月を境に、下のグラフのとおり、売買が大幅に増加した。
●【1399】上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ
また、12月は前月に続き、「ESG」関連ETFの売買が活況となり、中でも、「女性活躍指数」を対象指標とするETFの「【1652】ダイワ上場投信-MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」が2位に、「【2518】NEXT FUNDS MSCI日本株女性活躍指数(セレクト)連動型上場投信」が7位にランクインした。
●【1652】ダイワ上場投信-MSCI日本株女性活躍指数(WIN)
●【2518】NEXT FUNDS MSCI日本株女性活躍指数(セレクト)連動型上場投信
「女性活躍指数」ETFは、その名の通り、女性活躍に焦点を当てた商品だ。将来的な労働人口の減少が大きな問題となっているわが国においては、多様な人材の活用、特に女性の潜在的能力の活用が急務となっている。「将来の労働力不足」という”ESGリスク”に対して、女性活躍の進んだ企業は労働力を確保しやすくリスクへの耐性が高いことから、事業の持続性が高いと考えられ、また、女性が活躍している、つまり、企業で働く人々の多様性が高いことは、柔軟な発想やイノベーションにつながりやすいとも言われている。「女性活躍指数」ETFはこのような企業への投資機会を提供するとともに、指数への投資の拡大を通じて企業の女性雇用を促し、経済全体の成長、ひいては市場リターンの向上をめざす目指すものだ。
「女性活躍指数」ETFの12月の売買代金の増加により、ESG投資への関心の高まりが伺える。ぜひ今後の動向に注目したい。引き続き「東証マネ部!」では、マーケットメイク制度の認知度向上に努めていき、随時、効果を検証していく予定だ。
(東証マネ部!編集部)