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投資信託のトレンドが分かる!

2018年12月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2018年12月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「3ヵ月振りに流出超に転じる」

12月の資金流出入動向は約760億円の資金流出超と、3ヵ月振りに流出超に転じた。当月は米国を中心に世界的な株安が進行し、これまで資金流入をけん引してきた外国株式への資金流入が大幅に縮小した。

資金流入では、国内株式(約910億円)、複合資産(約440億円)、外国株式(約120億円)へ資金が流入した。

国内株式では景気減速懸念に伴う株価の大幅な下落局面を捉えた押し目買いの動きが強まり、前月に続きインデックスファンドを中心に1,000億円近い純流入となった。

他方、外国株式の資金流入額は大幅に縮小した。純流入額が500億円を下回ったのは2016年11月以来約2年振りとなる。

資金流出では、外国債券(約750億円)、エマージング株式(約450億円)、不動産投信(約410億円)から資金が流出した。欧米の金融政策正常化による金利高などから債券や不動産投信からの資金流出が継続している。

ただし、日本の不動産投信については、不動産市況の改善などから2017年3月以来1年9ヵ月振りにわずかながらも資金流入超に転じた。

個別ファンドでは、当月新規設定の「GS社債/国際分散投資戦略ファンド2018-12」(AM-One)(約200億円)が1位となった。

2位は「日経225ノーロードオープン」(AM-One) (約180億円)、3位には「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型) 」(東京海上)(約170億円)がランクインした。

世界的にリスクオフの動きとなる中、「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型) 」は着実に資金を積み上げ、公募投信全体の純資産残高で8位にランキングを上げてきている。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

 

2.投信市場のパフォーマンス動向

「株式関連ファンドを中心に大幅なマイナス」

12月の金融市場は、世界的な株安によって投資家心理が急速に冷え込み、リスクオフ局面となった。

株式市場は世界的に下落した。米国では、一部の政府機関が閉鎖されたことに加えて、中国の通信機器大手企業の幹部が逮捕されたことを受け、米中間の関係悪化による貿易摩擦の激化を懸念する動きから株価が下落した。

日本では、米国の株価下落に加えて円高が進行したこと、欧州では英国のEU離脱をめぐる不透明感の高まりが、それぞれ相場の重石となり下げ幅を拡大した。

中国においても株価が下落したが、中国人民銀行(中央銀行)の金融緩和に対する積極的な姿勢や、当局の景気下支え策に対する期待から、日米株式ほどの下落幅とはならなかった。

債券市場は世界的に長期金利が低下した。世界的な株価下落による債券需要の高まりに加え、米国において一部の政府機関が閉鎖されたことなどを材料に、金利は低下基調で推移した。

為替市場は米ドル・円、ユーロ・円ともに円高となった。世界的な株価下落を背景にリスク回避姿勢が高まり、安全通貨である円が買われたことなどから円高が進行した。

これらを背景に、12月の投信市場では国内債券を除く全ての資産カテゴリーでマイナスのリターンとなった。その中でも、国内株式のリターンは下位となった。米中貿易摩擦の激化に対する懸念などによる米国株式の下落や円高の進行から、2018年10月のリスクオフ局面を上回るマイナスのリターンとなった。

個別ファンドの1ヵ月リターンでは、金価格の上昇を受け金関連ファンドが上位にのぼったほか、 12月に発足したメキシコ新政権に対する期待感からメキシコ関連ファンドも散見された。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

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3.新規設定ファンドの動向

「新規設定額が大幅に減少」

当月の新規設定は23本と前月(25本)から減少し、設定額も約250億円と前月(約470億円)から減少した。設定額は上位2本で全体の約9割を占めており、いずれも外国債券であった。

当月の新規設定額が最も多かったのは「GS社債/国際分散投資戦略ファンド2018-12」(AM-One)(約200億円)。2018年7月に始まり5回目の募集であるが、前回11月(約270億円)に続き最多の資金を集めた。

(図表3)新規設定金額、設定本数の推移

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最後に、12月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4)資金流入上位15ファンド一覧

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(三菱アセット・ブレインズ)

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