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MAB投信だより

アクティブなのに低コスト!テーマ型インデックス連動ファンドについて

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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サマリー

●純資産残高に占める比率はパッシブファンド(ETFを含む)が上昇し、アクティブファンドが低下。新規設定ファンド数では業種特化・テーマ型ファンドの比率が横ばいで推移。
●2018年6月頃からテーマ型インデックス連動ファンドが登場。
●テーマ型インデックスは指数構築プロセスが特徴的。組入銘柄・ウェイト設定にビッグデータ解析・機械学習関連の技術を活用するケースが多い。
●アクティブ型のテーマ型ファンドと比較するとテーマ型インデックス連動ファンドは運用管理費用が低水準であり、更なる分野・テーマの広がりが期待される。

1.トレンドの変化~パッシブファンドの伸長

直近5年間(2014年3月~2019年2月)における状況について述べる。

図表1は、アクティブ・パッシブファンド(ETF含む)が純資産残高に占める比率の推移を示したものである。パッシブファンド(ETF含む)の比率は、当初の約20.8%から足元は約49.2%で大幅に増加している。

日本銀行の金融緩和政策によるETF買入れ(計:約21.7兆円 出所:日銀HP)もさることながら、個人投資家のインデックス投資も少なからず影響しているものと推察される。

図表2は、新規設定ファンド数に占める比率の推移を示したものである。業種特化・テーマ型ファンド(投資対象を特定の業種・テーマに特化して運用を行うファンド)が新規設定本数に占める比率は約26.4%から約24.4%(純資産残高に占める比率は約8.5%から約11.0% )となっており、概ね横ばいで推移している。

※DC専用、ラップ専用、公社債投信等を除いた公募投信。ファンド分類は当社基準による。
※DC専用、ラップ専用、公社債投信等を除いた公募投信。ファンド分類は当社基準による。

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2.スマートベータ/業種別/テーマ型インデックスの登場

TOPIX等の市場全体を代表するインデックスと連動させるのが従来からのパッシブファンドだが、近年ではスマートベータ、業種別、テーマ型など絞り込みを行ったインデックスに連動させるタイプのパッシブファンドが登場してきている(図表3)。

スマートベータインデックスは、特定のファクター(要素)に着目して組入銘柄を選定する指数である。業種別インデックスは、特定のセクター(業種)を対象として、その業種の銘柄全体の株価動向を反映する投資成果を目指す指数である。

他方、テーマ型インデックスは、特定のテーマを定め、ビッグデータ分析・機械学習関連の技術を活用して、独自の基準(時価総額・流動性、テーマ関連事業から得られる収益の水準等)によってテーマへの適合性を判定し、銘柄選定・ウェイト設定を行うことが多い。一定のアクティブ性がありながら運用管理費用が比較的低位であるという点は、スマートベータや業種別のインデックスとも共通している。

なお、業種別とテーマ別の区切りは一見類似しているが、テーマに適合した銘柄を業種横断的に選定する点がテーマ型インデックス独自のものと言える。

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3.テーマ型インデックス連動型ファンド一覧

図表4は、2019年2月末時点で設定されているテーマ型インデックス連動ファンドの一覧である。2018年6月頃から一部の運用会社で設定がみられるようになった。

定めているテーマは将来性の見込める次世代の要素技術・マーケット関連等が多い。各ファンドとも設定から1年未満であるため、アクティブ型とのパフォーマンス比較は難しいものの、運用管理費用は類似テーマのものと比較して概ね半分以下の水準である。

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※テーマの分類は当社基準による

テーマ型インデックス連動ファンドの登場によって、アクティブ性のある運用がこれまでよりも低い運用管理費用で可能となった。

今後も更なる分野・テーマの広がりを期待すると同時に、テーマ型インデックスの特性(組入銘柄が少数のため1銘柄当たりの株価変動がファンドリターンに大きく影響する場合があること、組入銘柄入替のタイミングが限定されていること等)には注意しておきたい。

 

(MABファンドアナリスト 福岡)

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