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投資信託のトレンドが分かる!

2019年7月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2019年7月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「3ヵ月ぶりの資金流出超へ転じる」

7月の資金流出入動向は約400億円の資金流出超と3ヵ月ぶりに資金流出超へ転じた。流入額をけん引していた外国株式の流入額が大幅に減少したことや、国内株式の流出額が増加したことで、前月の約1,500億円の資金流入から流出に転じた。

資金流入では、前月資金が流出していた国内債券、外国債券が当月は流入超へ転じた。不動産投信(REIT)は不動産市況が好調であったことや米欧中銀による金融緩和への期待を受け、引き続き安定した資金が流入している。

資金流出では、今月新たに流出超へ転じたカテゴリーはなく、国内株式の流出額が大幅に増加した。米中首脳が通商協議の再開で合意し株価が上昇する局面もみられたことから、利益確定売りの動きが強まった。

個別ファンドでは、純資産残高首位の「ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月決算型)」が更に資金を積み上げ、純資産残高は約7,450億円まで拡大した。当月の流入額では第3位となる約410億円の資金を集めた。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「好調な不動産市況や金融緩和への期待を受けREITがリターン上位に」

7月の金融市場は、米中貿易交渉の進展期待や米欧中銀による金融緩和への期待が高まる中、月末のFOMC(連邦公開市場委員会)における利下げ幅を睨みつつ、方向感を探る展開となった。

株式市場はFRB(連邦準備制度理事会)議長の発言を受け7月末の利下げが確実視される中、米国の良好な経済指標や企業決算が発表されたことで米国株が上昇し、NYダウは一時史上最高値を更新した。一方、中国株は四半期GDP成長率が減速したことや、米中緊張緩和の期待感が一服したことで下落した。

債券市場は、日米が横ばいの中、欧州で金利が低下(債券価格は上昇)した。低調な経済指標を背景に、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が追加の金融緩和に積極的な姿勢を示したほか、イギリスでEU離脱強硬派のジョンソン首相が誕生したこともあり、欧州では金利低下の動きとなった。

為替市場は、米ドル・円はFOMCの結果を睨みながら小幅に円安ドル高の動きとなった。ユーロ・円はECBの緩和的な金融政策を織り込みながら、イギリスの「合意なき離脱」の懸念が高まったこともあり円高ユーロ安で推移した。

これらを背景に、7月の投信市場では、月末のFOMC(連邦公開市場委員会)における利下げ幅を慎重に織り込む形で方向感を探る展開となる中、全てのカテゴリーでリターンがプラスになった。特に不動産投信が堅調なリターンを獲得した。不動産市況が継続して好調であったことや米欧中銀による金融緩和への期待を受け魅力度が高まった。エマージング債券は米国金利の低下を受け、相対的に高利回りであることから資本が流入し堅調なリターンとなった。

直近3ヵ月、12ヵ月ともに、当月に堅調なリターンを獲得した不動産投信(REIT)とエマージング債券が上位を占めた。

個別ファンドの1ヵ月リターンでは、トルコ関連ファンドが上位にランクインした。大幅な利下げが実施されたことで上昇したが、依然として不安定な状況が継続している。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「新規設定額が大幅に減少」

当月の新規設定は17本と前月の30本から減少し、設定額も約530億円と前月の約1,600億円から大幅な減少となった。

当月の新規設定ファンドで設定額が最も多かったのは「GS社債/国際分散投資戦略ファンド2019-07」(AM-One)(約410億円)である。

2018年7月に始まり12回目の募集であるが、2018年9月の約840億円に次ぐ設定額となった。

(図表3)新規設定金額、設定本数の推移

最後に、7月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4)資金流入上位15ファンド一覧

 

(三菱アセット・ブレインズ)

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