「消費もおさえる」「貯蓄にまわす」会社員は慎重派が多数…?

ベーシックインカムが実現したらどう暮らしたい?

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世界的な貧富の差の拡大や、AIなどの技術革新による労働需要減少の見通しなどに伴い、全国民に無条件で一定額の生活費を給付するベーシックインカム制度の導入が各国で議論されはじめている。現役の会社員はベーシックインカムが実現したらどのように暮らしたいのか、ベーシックインカムという制度についてはどう考えているのかを全国の20〜40代の会社員378人を対象に調査した。

Q. ベーシックインカム制度が実現したらどう暮らしたいですか?

給付される範囲でつつましく暮らす 15.9%
生まれた余裕のぶんだけ仕事を減らす 15.9%
生まれた余裕で今よりも良い仕事を目指す 12.2%
仕事は変えず生活レベルを上げる 13.8%
仕事は変えず貯蓄に回す 27.5%
あてはまるものはない・わからない 14.7%

ベーシックインカムが実現した場合の暮らし方は、「仕事は変えず貯蓄に回す」が最多で27.5%であった。次点は「給付される範囲でつつましく暮らす」と「生まれた余裕のぶんだけ仕事を減らす」が同率で15.9%ずつとなり、仕事を減らす方向の回答の合計は31.8%となった。

消費が増えると思われる「仕事は変えず生活レベルを上げる」は13.8%で、結果的に消費増につながると思われる「生まれた余裕で今よりも良い仕事を目指す」の12.2%と合わせても26.0%にとどまった。新型コロナウイルス対策の一環として定額給付金が実施されたが、このような政策の景気刺激効果はやはり限定的なものにとどまるのかもしれない。

男女別では、「給付される範囲でつつましく暮らす」としたのは男性が18.9%、女性が13.1%であった。「貯蓄に回す」としたのは男性23.9%、女性30.8%と逆の傾向となった。男性の方がややリタイア願望が強く、女性は現状維持の志向が強いようだ。

Q. ベーシックインカムはあなたに良い影響をもたらすと思いますか?

良い影響があると思う 30.4%
悪い影響があると思う 12.2%
特に影響はないと思う 10.3%
どちらとも言えない・わからない 47.1%

ベーシックインカムが自分に良い影響をもたらすと考える人は30.4%で、悪い影響をもたらすと考える人の12.2%を大幅に上回った。ただし最多は「どちらとも言えない・わからない」の47.1%であり、イメージがあまりついてないか、または手放しで良いことばかりとは受け止められていないようだ。

「良い影響がある」と回答した人は既婚者(26.5%)と40代(26.9%)で全体より少なくなった。

Q. ベーシックインカムは世の中全体に良い影響をもたらすと思いますか?

良い影響があると思う 22.5%
悪い影響があると思う 18.8%
特に影響はないと思う 5.0%
どちらとも言えない・わからない 53.7%

ベーシックインカムの世の中全体への影響を問うと「どちらとも言えない・わからない」がさらに増加し53.7%と半数を上回った。良い影響があると思う人と悪い影響があると思う人の差も3.7ポイントに縮小している。

こちらもやはり「良い影響がある」とした人は既婚者(19.0%)と40代(16.7%)で少なくなった。家庭を持ち長く働いてきた年代は、代わりに現行の社会保障制度がなくなってしまう可能性を危惧している、または働かずに得る収入に対して懐疑的になっているのかもしれない。

ベーシックインカムが実現した場合には貯蓄に回したり仕事を減らしたりしたい会社員が多かったが、社会政策としてのベーシックインカムには根強い不安感がうかがえた結果であった。

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「あなたご自身に関するアンケート」
調査方法:インターネットによる調査
調査時期:2020年7月
調査対象:全国20〜40代の会社員
有効回答数:378件

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