インタビュアー小島瑠璃子、お金の話聞いてきます!「お金がもったいないから投資を始める、って考え方でもいいですか?」

こじるり「28歳フリーランス女性」の悩みをお金のプロに相談!

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現在28歳の小島瑠璃子さん。バラエティ番組や情報番組で引っ張りだこの彼女だが、最近は「ただ働くだけではなく、お金を有効活用する術も知っていきたい」という思いが湧いてきたそう。そこで、投資をはじめとした資産運用について、お金のプロに話を伺う連載を「東証マネ部!」にてスタート。

第1回となる今回は、小島さんが抱えている不安や悩みをファイナンシャルプランナーの高山一恵さんに相談し、アドバイスをもらった。リアルな悩みとその解決策とは?

「住宅ローン控除が終わったら繰り上げ返済」はありですか?


――小島さんのお金にまつわるところで、地元の千葉県にお父さんと折半で家を購入したと、2020年末のラジオで聞いたのですが。

小島「そうなんです。私が幼い頃から母が『一軒家に住んでみたい』と言っていたんですが、実家はずっとマンションで、私が頑張って建てるしかないって思ってたんです。父の定年が見えてきて、両親が一軒家をエンジョイする時間を長く持てた方がいいと考えたときに、『今だ!』ってタイミングが1年半前くらいだったんですよね」

高山「住宅ローンを組んだということですよね?」

小島「そうですね。初めてのローンで知らないことだらけで、銀行選びも金利の比較も手探りでした。過去に『マンション買った』って言ってた友達や知り合いに会ったら、毎回『金利何%だった?』って聞いてました。地道に情報を集めていくと、このくらいの金利なら妥当なんだとか、芸能人はこのくらいの金利で借りてる人が多いんだとかがなんとなくわかってきたんです」

――20代での住宅ローンは、世間一般と比べて早い印象です。

小島「金利はいろいろと比較して決めました。住宅ローン控除とかも含めると、ほぼ金利なしで借りられるくらいの計算が立って、いいローンを組めたかなと。住宅ローン控除が13年適用されるから、13年過ぎたらドカーンと繰り上げ返済しようと考えてます」

高山「住宅ローン控除と繰り上げ返済のタイミングについては、住宅ローンを借りた時の条件などにより、どのタイミングで繰り上げ返済をするのがお得かが変わってきます。小島さんの場合は、13年過ぎてからの繰り上げ返済は、いい判断だと思います。基本的に繰り上げ返済は、借り入れから早い時期に実行した方が効果が高くなる仕組みなので、例えば、30年経ってから繰り上げ返済するより、13年過ぎてすぐにした方が賢明だといえます」

小島「13年経ったら、すぐ繰り上げ返済します! 35年のフルローンで借りてるんですが、早めに返せた方がすっきりして、心もラクになりそうですよね。ちなみに、変動金利でいいですか?」

高山「今の日本の金利の状況を見ると、変動金利で問題ないと思います。ただし、今後、金利が上がってきた場合には、変動金利で借りていると返済額に影響が出る可能性が高いので、対策も考えておく必要があります。金利について事前にリサーチして、住宅ローン控除についても理解していて、同世代の方と比べると小島さんはかなりしっかりされている印象です」

小島「本当ですか? 住宅ローンに関しては『とりあえず任せます』とは1回も言わなかったですね。貴重な勉強の機会になると思って、最後まで銀行の人と話し合いました。20代でこの経験ができたのは、良かったなって思ってます」

小島瑠璃子は「お金が貯まる気質」!?


高山「住宅ローンを組むときに、金利とかローン期間とかを自分でじっくり考えず、銀行に任せちゃう人も多いので、自分で検討しながら進めたのはすごいと思います。お金が貯まる気質ですね」

小島「本当に!? 言ってもらって一番うれしい言葉かも!どこら辺が貯まる気質なんですか?」

高山「2018年に金融庁が銀行で投資信託を買った人の運用成績を集計したところ、約46%の人が損していたことがわかったんです。そこから伺える一つの示唆としては、投資信託自体が悪いわけではなく、銀行に勧められるがまま、自分であまり考えずに買ってしまうと損失に繋がることも多分にあるということです。実は手数料が高いなど、運用効率が良くない投資信託もあるんですよね。その点、小島さんみたいにいろんな人の話をもとに検証する方は、変な金融商品に引っかかりづらいといえます」

小島「周りに投資やローン、ビジネスの経験が豊富な友達が多くて、なんでも検証できる環境にいることは大きいかもしれないですね。孤立して情報が少なかったり、不安になったときに相談できる相手がいなかったりすると危ないって聞くので、友達に感謝してます」

高山「いい仲間がいらっしゃるんですね。お金の使い方に関しては、石橋を叩いて渡るタイプですか?」

小島「そうですね。母がお金の使い方に厳しくて、指導が入る家庭だったんですよ。細かいことですが、冷蔵庫を2秒以上開けっぱなしにしないとか、水を出しっぱなしにしないとか。私は15歳から働いてるんですけど、自分の通帳を自分で管理するようになったのは22歳からで、それまでは母が管理してくれていました。母から通帳を渡されたときも『給料が振り込まれる口座と貯蓄用の口座は分けなさい』って、教えられましたね」

高山「すごく大切な教えですね」

小島「ただ、最近は自分の収入と支出がしっちゃかめっちゃかになってきているというか、月々いくら使ってて、資産がどのくらい増えてるか、あまり把握できていなくて(苦笑)。家計簿をつけた方がいいですか?」

高山「家計簿アプリは使っていますか?」

小島「スマートフォンに入れてるものもあるんですけど、そのままにしちゃってる状態なんです」

高山「最近は『Zaim』や『おカネレコ』などの家計簿アプリが便利ですよ。それぞれ特徴があるので、いろいろ試してみて、ご自身に合ったアプリを活用するといいですね」

小島「チェックします!あと、家計簿アプリを入れても銀行口座をすべて連携できなくて、挫折しちゃうところもあるんです。小学生の頃から持ってる地元の銀行の口座とか、今はほぼ使ってないんですけど、オンライン用のIDを作ってないので連携できなくて、宙ぶらりんになってます」

高山「使ってない口座は解約して、使ってる口座だけにまとめた方がいいですよ。これからは一定期間、引き出しや預け入れなどの取引がされていない『休眠口座』には手数料がかけられて、無駄な出費が発生してしまうので」

小島「そうなんですか!? みんな放置している口座が1個くらいありますよね。使ってない口座は解約して、1つにまとめちゃおうかな」

お金の有効活用のカギは「目標に向けてのプランニング」


高山「20代の女性のなかでも、小島さんはかなりお金の知識がある方だと思います。資産運用などはしていますか?」

小島「つみたてNISAと小規模企業共済、あと少しだけ投資信託を持っています。基本の“き”の部分は始めてる感じですけど、ちゃんと理解して動かせていないんですよね」

高山「堅実にお金を増やしていける制度を利用していて、いいと思いますよ。今後は何歳くらいまでにいくら準備しようという目標を決めて、ポートフォリオを組めると、さらに良くなります。例えば、一般的な会社員だと65歳での定年退職に向けて、老後資金をiDeCoで積み立てていこうとなるんですが」

小島「私はフリーランスなので、自分が何歳で何してるかが全然わからなくて…。資産運用も『お金をほうっておくのはもったいない』って聞いたから始めた、って感じなんですよね。将来のプランニングに合わせて始めたわけじゃないんです。目標はなんでもいいのか。…じゃあ、50歳で億超えの豪邸建てたい!」

高山「その目標もありだと思いますよ。今、アメリカの若者を中心に“FIRE”という考え方が流行しているんです。早いうちに経済的に自立して、40~50代でリタイアしようという考え方なんですが、そこを目指すのもいいかもしれませんね」

小島「日本でも、お金を貯めて、早めに会社を辞めて、田舎で暮らそうって思ってる人多いですよね。私も似たようなところがあって、将来は地元の千葉に住みたいんです。仕事は求めていただける限り続けたいですが、千葉から1時間半かけて通うのもありだなって」

悩みの解決策が見えてきて、具体的な金融商品やテクニックにもさらなる興味が湧いてきた小島さん。次回は、「投資」に関するアドバイスをもらいながら、知識を深めていく。

(取材・文:有竹亮介/verb 撮影:森カズシゲ)

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