株の買い方を4STEPで紹介!押さえておきたい2つの注意点も説明

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初心者でもしっかりと段階を踏めば、株の買い方はそれほど難しいものではありません。ただし、指値や成行など見慣れない専門用語が出てくるため、最初は戸惑うこともあるでしょう。

本記事では、株を買う前に理解しておきたい3つのことを紹介した上で、株の買い方を4STEPに分けて解説します。

株を買う前に理解しておきたい3つのこと

株式の売買・取引をおこなう株式市場には、独自のルールや専門用語が存在します。そこで、実際に株を買う前に知っておくべき株式に関する基礎知識を整理しておくことが大切です。

株を購入する前に理解しておきたい基本事項3点(株を買える場所と時間、指値注文と成行注文の違い、買える株数の単位)を確認していきましょう。

1. 株を買える場所と時間

株は主に証券取引所で取引されます。日本で証券取引所があるのは、札幌、東京、名古屋、福岡の4カ所です。

株を売買する際には、証券会社を通じて証券取引所に注文を出します。ちなみに、個人投資家が購入できるのは、基本的には証券取引所に上場された株式会社の株です。

株の取引が可能な時間は、証券取引所によって異なります。東京証券取引所の場合、取引がおこなわれている時間は、9時から11時半(午前立会)、12時半から15時まで(午後立会)です。

また、土・日や国民の祝日及び休日、1月1日から1月3日、12月31日は休業日で取引を受け付けていません。

参考:JPX 日本取引所グループ「内国株の売買制度」

2. 指値注文と成行注文の違い

株を注文する際には、指値(さしね)や成行(なりゆき)といった方法があります。両者の主な違いは、株式の値段を指定するかしないかという点です。

指値注文では、「A社の株式を1株100円で500株購入したい」というように、具体的な買付価格を指定して注文します。指値注文の場合、株価が指値以下にならない限り、買いの発注を出しても注文が成立しない点に注意が必要です。

成行注文では、株式の値段を指定せずに注文します。成行注文は、指値注文より優先して売買が成立するため取引は成立しやすいですが、予想以上に高い価格で買う可能性があることに注意が必要です。

3. 買える株数の単位

株式は、一般的に100株・200株というように100株単位で売買されています。ただし、一部の証券会社で利用できる制度(ミニ投資や累投)によれば、通常の売買単位以外での取引も可能です。

例えば、株式ミニ投資の制度を利用すれば、通常の取引株数の10分の1の株数で売買ができます。ただし、株主優待を受け取れない可能性がある点に注意が必要です。

なお、株式累積投資(るいとう)では、株数で注文せずに毎月一定額同じ株式を購入できます。

株の買い方を4STEPで紹介

金融庁が2021年6月30日に発表した「リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果」によると、投資未経験者が資産運用をおこなわない理由(複数回答)に「購入するのが面倒だから」という回答が9.7%ありました。

しかし、証券口座を開設して入金した後、買う銘柄を選び、買いの注文を出して注文成立というステップに分けて考えれば、株の買い方はそれほど面倒ではありません。4つのSTEPごとに何をすべきか詳しく解説します。

参考:金融庁「令和3年6月30日 リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果」(PDF)

STEP1 証券口座を開設して入金

まず、証券会社で証券口座を開設します。証券会社を選ぶ際のポイントは、手数料や商品ラインナップ、売買のしやすさなどです。

証券口座開設時には、マイナンバー確認書類、本人確認書類、印鑑、金融機関口座を用意しておく必要があります。ネット証券を利用する場合、オンラインで開設手続きが可能です。

開設が完了したら、証券口座に購入資金を入金できます。

STEP2 買う銘柄を選ぶ

続いて、実際に買う銘柄を選びます。株の選び方は人によってさまざまです。どれにするか決めかねている場合は、自分が愛用する商品を販売している会社や今後に注目している会社など、自分にとって身近な会社の株を選ぶのもひとつの方法です。

また、株の値上がりだけでなく、配当金や株主優待制度の内容も銘柄を選ぶ際、参考になります。

STEP3 買い注文を出す

証券口座にあらかじめ資金が入金されていれば、入金額の範囲内で株の買い注文を出せます。注文時に指定するのは、対象銘柄(どこの会社の株か)、購入する株の数、注文方法(指値注文や成行注文など)です。

買いの注文は、証券会社の窓口や電話でおこないます。また、ネット証券や一部の店舗型証券会社では、PCやスマホからオンラインでの注文が可能です。

STEP4 買い注文が成立する

株で取引が成立することを「約定(やくじょう)」と呼びます。例えば指値注文の場合、1株100円で買いの注文を出していても、株価が上昇局面にあり、売り手側に100円以下で売ろうとする人がいなければ約定しません。株を買う際には、ネットや電話で約定したか確認し、後日証券会社から送付される「取引(売買)報告書」を確認しましょう。

なお、株式投資の始め方については、以下の記事も参考にしてください。

「株式投資の始め方は?知っておきたい3つのポイントも紹介」

株の買い方で注意しておきたい2つのこと

株を買うことで、株式の値上がり益(キャピタルゲイン)、配当益(インカムゲイン)、株主優待などの利益が期待できます。その一方で、株価の下落リスクや倒産リスク、売買したいときに売買できるとは限らない流動性リスクなど、さまざまなリスクがある点に注意が必要です。

ここでは、株の買い方で注意しておきたい2つのことを紹介します。

1. 最初はリスクを抑えた購入を心がける

株の買い方を工夫することで、リスクを軽減できます。最初のうちは、分散投資や長期運用などでリスクを抑えた株式投資を心がけましょう。

分散投資とは、ひとつの株式や金融商品に集中せず、分散して投資をすることです。例えば、金融業界の株だけをたくさん買うのではなく、食品会社や貿易会社などさまざまな業種の株式を少しずつ買えば、リスクを軽減できます。

長期運用とは、目先の利益に一喜一憂せず、企業の将来的な成長に注目して長く株を保有する方法です。

2. ネット証券ではパスワードを大切に保管

ネット証券は、窓口に行かずにオンラインで手軽に注文できるため、スマホがあればどこでも取引できます。ただし、セキュリティ上のトラブルには注意が必要です。

口座情報を盗まれてしまうことがないように、口座開設時に届くIDやパスワードを大切に保管しておきましょう。

株の売買で気になる疑問点を解消

初心者が株式投資を始める際は、ネットや新聞などを通じて日々経済情報や企業情報を仕入れるようにしましょう。また、株を買ってから後悔しないように気になる点があれば購入前に証券会社の担当者などに確認しておくことも大切です。

ここでは、「株はいくらから買える?」「株の売り方は?」など、株式売買全般で気になる疑問点に答えていきます。

株はいくらから買える?

株を買う際にかかるお金は「株価×単元株数+ 取引手数料」です。単元株数は基本的に100株なので、株価が100円であれば1万円程度、500円であれば5万円程度で株を買えます。

株の売り方は?

株の買い方と売り方に大きな違いはありません。株を売る際の流れは以下の通りです。

1.売る株を選ぶ
2.売る株の数を決める
3.売りの注文を出す
4.売りの注文が成立する

株を売るときも、買う時と同様に指値注文や成行注文があります。指値注文では、指値以上の価格で買おうとする人がいない限り、売りの注文を出しても取引が成立しない点に注意が必要です。

株の買い方を理解したらまず証券口座を開設

株式取引にはさまざまな専門用語やルールがありますが、段階を踏んでいけば初心者でも株の買い方を理解できます。ただし、初心者が実際に株を購入する際には、あらかじめ各種リスクを理解し、リスクを抑えた分散投資から始めることがポイントです。

株の購入を検討している方は、まず証券会社で証券口座を開設しましょう。

ライター:Editor HB
監修者:高橋 尚

監修者の経歴:
都市銀行に約30年間勤務。後半15年間は、課長以上のマネジメント職として、法人営業推進、支店運営、内部管理等を経験。個人向けの投資信託、各種保険商品や、法人向けのデリバティブ商品等の金融商品関連業務の経験も長い。2012年3月ファイナンシャルプランナー1級取得。2016年2月日商簿記2級取得。現在は公益社団法人管理職。

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