【投資信託の始め方】口座開設から買い方、選び方まで詳しく解説

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投資信託の始め方は、まずは投資用口座を開設することからスタートします。実際にどのようなファンドを選んで購入するのか、また、何に注意をすれば投資によるリスクを軽減できるのかについてまとめました。

投資による利益を非課税にする制度も紹介するので、これから投資信託を始める方はぜひ参考にしてください。

投資信託の始め方を3つのステップで紹介

投資信託の始め方は簡単です。次の3つのステップで投資信託を活用した投資を始められます。

●ステップ1:投資用口座を開設する
●ステップ2:投資信託(ファンド)を選ぶ
●ステップ3:入金して購入する

それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。

ステップ1:投資用口座を開設する

まずは証券会社や銀行などで投資用口座を開設します。投資用口座と預金口座(普通口座、当座口座など)は異なるので、すでに金融機関に口座を開設している方も、投資用口座をお持ちでなければ新たに開設しましょう。

金融機関によっては、オンラインで投資用口座の開設手続きを完了できることがあります。「口座開設申し込み」と記載されている部分をクリックし、申し込みフォームに必要事項を記入し、マイナンバーがわかる書類と運転免許証などの本人確認書類(※)を送付すれば申し込み手続きは完了です。

※口座開設時の必要書類は金融機関によって異なります。マイナンバーカードのようにマイナンバーと本人写真がどちらも掲載されている書類を提出する場合以外は、2枚以上の書類提出が求められることがあります。

なお、本人確認書類の送付方法は金融機関によって異なるので注意しましょう。スマートフォンなどで写真を撮影して送信するだけのケースもありますが、コピーを郵送するケースもあります。

口座開設手続きが受理されると、金融機関から口座利用に不可欠なIDとパスワードが届くので、ログインできるか確かめましょう。金融機関によっては郵便でIDとパスワードが届くこともあります。

銀行?証券会社?金融機関の選び方

証券会社だけでなく銀行でも投資信託に投資できることがあります。どの金融機関で口座を開設するか迷ったときは、次のポイントに注目してみましょう。

●取り扱い商品の多さ
●手数料の安さ

また、NISAやつみたてNISAの口座も検討してみましょう。いずれも売却益や配当益への非課税制度が適用される口座で、一定金額の範囲の金融商品から得られた利益は課税されません。

ステップ2:投資信託(ファンド)を選ぶ

口座開設後、ファンドを選びます。金融機関によっては取引数量が多いファンドや価格変動幅が大きいファンドなどをランキングで紹介しているため、参考にできるでしょう。また、各ファンドのページでは投資方針などを詳しく記載した目論見書(もくろみしょ)も公開しています。購入前にしっかりと読んで理解しておきましょう。

ステップ3:入金して購入する

投資するファンドを決めたら、次は投資用口座に入金し、購入手続きに進みましょう。金融機関によっては、インターネットバンキングを利用すると手数料不要で入出金できる場合もあります。口座を開設するときは投資のときの手数料だけでなく、入出金の手数料にも着目して金融機関を選びましょう。

投資信託の注意点

投資信託と一口にいっても、それぞれのファンドは異なる性質を有しています。そのため、ファンド特性を理解せずに投資を行うと、思わぬ結果を招く恐れがあります。

投資信託を使った投資を行うときは、それぞれの性質を見極め、許容するリスクの範囲内で運用する必要があります。ファンドを購入する際に注意するポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてください。

長期保有するときは信託報酬に注目

投資信託にはそれぞれ「信託報酬」が設定されています。信託報酬とはファンドを運用する手数料に相当するもので、保有日数に比例して増える点が特徴です。

例えば、信託報酬が1%のファンドを1年間保有する場合、そのファンドの価格(基準価額)が1%上昇するだけでは売却しても利益は得られません。特にファンドを長期保有するときは、信託報酬に注目しましょう。

価格の急激な変化を避けるなら債券に注目

そもそも投資信託とは、複数の金融商品を組み合わせたものです。もっとも多いのは株式を組み合わせたものですが、株式は価格変動が激しいため、株式を組み合わせた投資信託は価格が急激に変動することがあります。急激な価格変化を避けるなら、債券を組み合わせた投資信託に注目しましょう。

リスクとリターンのバランスが取れたタイプもある

投資信託の中には「バランス型」と呼ばれるものがあります。これは株式や債券、不動産などのさまざまな投資対象を組み合わせたもので、株式だけ、債券だけなどよりは、リスクとリターンのバランスが取れているとされるファンドです。

組み合わせや運用方針については各投資信託の目論見書に記載されているので、熟読してから購入しましょう。

投資信託のリスクと対処法

投資信託は株式や債券などの複数の投資対象を組み合わせた金融商品のため、リスクが分散しやすく、株式投資などと比べるとローリスクといわれることがあります。しかし、リスクが全くないわけではありません。投資信託を活用した投資にはどのようなリスクがあるか、また、リスクを軽減するために何ができるかについて解説します。

余裕資金を使って投資する

投資信託は価格が変動する金融商品です。必ずしも思うようには変動しないので、損失が生じることもあります。生活費や教育費などの使途が決まっている資金を使って投資を行うと、その後の生活に影響を与えるかもしれません。使途が決まっていない資金を使い、なおかつ最悪なくなっても大きな支障がない範囲で投資を行うようにしましょう。

複数のファンドに分散する

「投資信託は複数の投資対象を組み合わせているので、1つだけ購入してもリスクを分散できる」といわれることがあります。これはある意味真実ですが、投資信託にはリスクがないということを意味しているのではありません。どのファンドも価格が変動するので、1つのみのファンドに投資をすると大きく価格が下落して損失を被ることもあるからです。

投資信託の価格変動リスクを回避するためにも、複数のファンドに投資するようにしましょう。思うように価格が変動しないときでも、投資先が複数あれば損失のリスクを軽減できます。

つみたてで購入時期を分散する

投資信託は価格が変動するため、購入するタイミングによっては割高になる可能性があります。割高なタイミングを避けるためにも、つみたて(積立投資)を検討しましょう。

つみたてとは、定期的に同額ずつファンドを購入し続ける方法で、ファンドの価格が低いときは多く、価格が高いときは少なく購入することができます。また、つみたてNISA口座で積み立てれば生じた利益が非課税になるので、さらに効率良く資産形成ができるでしょう。

非課税制度も活用して慎重に始めよう

投資信託はリスクが低い、初心者向きといわれることがありますが、決してリスクがないわけではありません。非課税制度も活用して無理のない範囲で慎重に投資を行っていきましょう。

ライター:林 泉
監修者:高橋 尚
監修者の経歴:
都市銀行に約30年間勤務。後半15年間は、課長以上のマネジメント職として、法人営業推進、支店運営、内部管理等を経験。個人向けの投資信託、各種保険商品や、法人向けのデリバティブ商品等の金融商品関連業務の経験も長い。2012年3月ファイナンシャルプランナー1級取得。2016年2月日商簿記2級取得。現在は公益社団法人管理職。

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