投資信託の初心者が知っておきたい基礎知識!仕組みやメリット、リスクを解説

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投資信託の初心者が投資を始める前に知っておきたい基礎知識をまとめました。仕組みから種類、メリット、リスクも紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、具体的にどのように始めるかについても解説します。今すぐ投資を始めたい方もご覧ください。

【投資信託初心者のための基礎知識】投資信託とは?

投資信託(ファンド)とは、複数の投資対象を組み合わせて大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です。

例えば、株式に投資する場合は、特定の企業を選んで資金を投入します。そのため、特定の企業の業績に価格(株価)が大きく左右されるでしょう。

一方、投資信託は「国内のIT系企業の株式」「先進国の医療系メーカーの株式」「新興国の債券」のように、複数の株式や債券などを組み合わせている金融商品です。そのため、個別株式と比べると、特定の企業の業績が価格(基準価額)に与える影響は比較的少ないと考えられます。

投資信託の仕組み

投資信託の運用は、販売会社、受託会社(信託銀行)、委託会社(運用会社)の3者が関わります。資金の流れに沿って3者の関係を見ていきましょう。

1.投資家が販売会社に資金を提供する
2.販売会社は受託会社に資金を委託する
3.受託会社は委託会社の運用指示の下、資金を使って金融市場で投資を行う
4.市場から得られた運用成果を受託会社が受け取る
5.受託会社は、運用成果のうち、分配金や償還金に相当する金額を委託会社に渡す
6.委託会社は販売会社を通じて、分配金や償還金を投資家に渡す

この仕組みにより、投資家の資金はプロの運用専門家(ファンドマネージャー)によって運用されます。また、多くの投資家から資金を集めるため、個人が投資をするよりも大規模な投資を実現でき、利益を得やすくなるという点も特徴です。

投資信託の種類

投資信託は、運用方法や投資対象によっていくつかの種類に分けられます。主な種類は以下のとおりです。

●株式投資信託
●公社債投資信託
●MMF・MRF

それぞれについて、簡単に解説します。

株式投資信託

株式投資信託とは、投資対象の中に株式が組み込まれた投資信託を指します。投資信託の多くは株式投資信託です。組み込まれている投資対象に株式が1つでもあれば、株式投資信託と呼ばれます。次に紹介する公社債投資信託と比べ、価格変動が大きい点が特徴です。

公社債投資信託

公社債投資信託とは、投資対象の中に株式が含まれない投資信託です。株式投資信託と比べると、種類は多くありません。また、価格変動が小さく、長期保有しやすい点も特徴です。

MMF・MRF

公社債投資信託にはMMF(Money Management Fund)やMRF(Money Reserve Fund)などの種類があります。MRFは毎日決算し、換金手数料がかからないファンドですが、一般的には手数料が発生するMMFと比べて利回りが低くなる傾向にあります。

【投資信託初心者のための基礎知識】メリット

投資信託の運用にはリスクがあり、慎重に取り組むことが必要です。しかし、次の2つのメリットがあるため、初心者でも比較的始めやすいといわれています。

●専門家が運用する
●リスクを分散しやすい

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

専門家が運用する

投資信託は、投資の専門家であるファンドマネージャーが運用します。どの投資対象を組み合わせるか、どの程度の配分にするかなど、すべてファンドマネージャーに任せておけるので、投資家自身が運用する必要はありません。そのため、「購入したいタイミングで購入する」、「手放したいタイミングで売却する」の2つだけで投資を行えます。

リスクを分散しやすい

例えば株式に投資すると、価格(株価)は企業の業績に大きく左右されます。企業が倒産した場合には、株式の価値がなくなってしまうこともあるでしょう。

しかし、複数の投資対象に投資をしている投資信託であれば、特定の企業の業績に大きく左右されることはありません。また、複数のファンドを保有すれば、さらにリスクを分散することができます。

【投資信託初心者のための基礎知識】リスク

投資信託のリスクを理解することで、より慎重な投資を行えます。主なリスクは以下のとおりです。

● 価格変動リスク・金利変動リスク
● 為替変動リスク
● 信用リスク

それぞれのリスクについて詳しく解説します。

価格変動リスク・金利変動リスク

投資信託は価格が変動します。思った方向に価格が変動すれば利益につながりますが、予想外の方向に変動すれば損失に繋がるでしょう。

また、金利の変動によって影響を受ける可能性がある点にも注意が必要です。一般的に、金利が上がると債券の価格が下がるため、債券を含む投資信託の価格も下がるかもしれません。

為替変動リスク

海外の投資信託を購入した場合、運用益が出ているとしても、日本円に交換するときに利益が減少する可能性があります。購入時よりも大幅に円高が進んでいるときは、損失が生じるかもしれません。売却のタイミングだけでなく、日本円に交換するタイミングにも注意を払う必要があるでしょう。

信用リスク

投資対象の債券や株式の発行元である国や企業が、財政難や経営不振などに陥ると、投資信託の価格が下がる可能性があります。

【投資信託初心者のための基礎知識】3つのポイント

投資信託を始める前に、次の3つも押さえておきましょう。

1. 投資信託の投資の始め方
2. 投資信託の選び方
3.投資金額の決め方

それぞれのポイントについて解説します。

1.投資信託の投資はどう始める?

投資信託を活用した投資は、以下のステップで始めます。

1.投資用口座を開設する
2.投資用口座に投資資金を入金する

証券会社や銀行などで投資用口座を開設している場合は、その金融機関で投資信託の取り扱いがあれば、すぐに投資を始めることができます。まだ投資用口座を開設していない場合は、まずは口座を開設することから始めましょう。詳しくは次の記事をご覧ください。

2.投資信託はどう選ぶ?

投資信託は、投資の目的によっても選び方が変わります。貯蓄代わりに保有するのか、それとも目標額を決めて運用するのかによっても選び方が変わるので、まずは投資目的を整理しておきましょう。詳しい選び方については、次の記事を参考にしてください。

3.投資する金額はどう決める?

投資信託に投資をしても、必ずしも利益が得られるとは限りません。万が一に備えるためにも、使途が決まっていない余裕資金を使い、無理のない金額だけを運用しましょう。

また、複数のファンドに資金を分散することも、損失を回避するポイントです。予算を決めて、計画的に投資を進めていきましょう。

慎重に投資を始めていこう

投資信託は投資の専門家によって運用される投資商品です。そのため、運用の知識が少ない初心者でも扱いやすく、証券会社や銀行で投資用口座を開設すればすぐに投資をスタートできます。

しかし、予想したとおりに利益を得られるとは限らないので、慎重に投資を行うことが必要です。予算と目標を明確に定め、無理のない資金で投資を始めていきましょう。

ライター:林 泉
監修者:高橋 尚
監修者の経歴:
都市銀行に約30年間勤務。後半15年間は、課長以上のマネジメント職として、法人営業推進、支店運営、内部管理等を経験。個人向けの投資信託、各種保険商品や、法人向けのデリバティブ商品等の金融商品関連業務の経験も長い。2012年3月ファイナンシャルプランナー1級取得。2016年2月日商簿記2級取得。現在は公益社団法人管理職。

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