今さら聞けない!一生役立つ投資信託のツボ
「投資信託で金(ゴールド)投資」を失敗しないための3つの重要ポイント
提供元:楽天証券(トウシル)
安全資産として注目される金投資。投資信託なら始めやすいって知っている?
景気減速懸念が台頭するなどして株式市場に不透明感が漂うと、たびたび安全資産としての金(ゴールド)に注目が集まります。
金価格上昇のニュースを目にして、過去に投資を検討したものの、価格の動向に振り回されてしまい、なかなか一歩を踏み出せずにいるという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、投資信託で実現できる「失敗しない」金投資のポイントについて解説します。
金投資で「失敗しない」ために押さえておきたいポイントは?
早速ですが、ここでクイズです。
以下は、金投資を行う上で、筆者が重要と考える3つのポイントです。【 】内の選択肢のうち、正しいと思う方に〇をつけてください。
1.金を保有資産の【主役・脇役】として考える
2.金の資産分散効果に期待するなら【為替ヘッジあり・為替ヘッジなし】の投資信託を選ぶ
3.金の値動きをダイレクトに享受したいなら【為替ヘッジあり・為替ヘッジなし】の投資信託を選ぶ
保有資産の中で、金の立ち位置は?
それでは順番に答えを見ていきましょう。
1.金を保有資産の【脇役】として考える
いつ買うか、いつ売るか、というタイミングに翻弄(ほんろう)されてしまう人は総じて、金を保有資産の「主役」として捉えがちです。
「安いところで買って、高いところで売る」のが投資の王道ではありますが、金については、最初から分散投資の一つのパーツ、つまり、「脇役」として考えておいた方がよいでしょう。
なぜなら金に期待する役割が二つあるからです。
一つは、株式や債券といった伝統的資産の補完。そしてもう一つは、分散効果による運用効率の向上です。長期投資が分散との掛け合わせによって、その効果が発揮されることは、当連載でこれまでにご説明してきた通りです。
ポイントは、値動きの方向が異なる資産を複数取り入れ、保有ポートフォリオ全体のリスクを抑えること。
実際に、楽天証券投信スーパーサーチの銘柄比較機能を使い、米国株式インデックスファンドと金関連ファンドの過去3年間のトータルリターン(基準価額+分配金)の推移を確認してみると、おおむね反対方向の値動きとなっていることが分かります。
米国株式インデックスファンドと金関連ファンドのトータルリターンの推移
分散効果を着実に享受するには、購入と売却のタイミングで狼狽(ろうばい)するのではなく、ポートフォリオの「脇役」として常に保有しておくことが大切です。目安となる割合は、ポートフォリオ全体の10%程度、多くても30%程度と考えておくとよいでしょう。
金の投資信託、「為替ヘッジあり・なし」どっちがいいの?
2.金の資産分散効果に期待するなら【為替ヘッジあり】の投資信託を選ぶ
3.金の値動きをダイレクトに享受したいなら【為替ヘッジなし】の投資信託を選ぶ
為替ヘッジとは、為替変動のリスクを回避する方法の一つです。
現存する金関連の投資信託は、米ドル建ての金に実質的に投資するものが大多数を占め、多くは同一のシリーズに「為替ヘッジなし」と「為替ヘッジあり」の両方が展開されています。
「為替ヘッジあり」を選ぶと、米ドルと日本円の為替変動リスクを実質的に回避することができます。
では、なぜ金の資産分散効果に期待するなら「為替ヘッジあり」の投資信託を選ぶべきなのでしょうか。「為替ヘッジ」が分散効果につながる理由は、金(と米ドルの関係性)にヒントがあります。
金価格は、一般的に米ドルの値動きと逆相関の関係、つまり、反対の方向に動くとされています。金価格が上昇すると米ドル安・円高方向に振れ、逆に金価格が下落すると米ドル高・円安方向に振れます。先述した、米国株式と金価格の関係性と似ています。
このため、せっかく金価格が上昇しても米ドル安になるため、米ドル建ての投資信託のリターンは押し下げられてしまいます。したがって、理論上は、「為替ヘッジあり」を選んだ方が、為替変動による負の影響も取り除かれ、資産分散効果を着実に享受できるのです。
とはいえ、実のところ、金価格と米ドルは必ずしもセオリー通りの値動きを見せるわけではありません。「為替ヘッジなし」を選び、為替変動を含む金価格の値動きをダイレクトに享受するという方法もあるので、ぜひ好みに応じて使い分けてください。
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