「投資INSIDE‐OUT」
不安定な世の中で注目される「クオリティ」投資 ~経済キーワード(15)~
提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント
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「投資INSIDE-OUT」~経済キーワード~では、足元の国内外経済を理解するために重要なキーワードについて解説します。
不確実性が高い株式市場で着目すべき財務指標は?
2022年に入ってから世界的に株価の下落が続いています。ウクライナ問題を背景とする商品価格の高騰などが高インフレを招き、米国や欧州各国は金融引き締めへ舵を切りました。それによる景気減速懸念の強まりで、金利上昇の影響を受けやすいグロース(成長)株だけでなくバリュー(割安)株も調整しています。
現在の不確実性が高い環境において、収益性や財務の健全性が高い「クオリティ銘柄」の注目度が高まっています。「クオリティ」の定義は明確には決まっておらず、クオリティ指数も各指数会社によって採用指標は異なります。特性は、収益性、資本構成(財務レバレッジ)、利益の安定性、成長性、会計の質に分類でき、各社はこのうち3~4つの指標を用いてクオリティ指数を作っています。各社指数に共通する指標は、収益性と資本構成で、これらがクオリティ銘柄を選定する際の重要な要素だと考えられます。
MSCIワールド・クオリティ指数のリターンを見ると、株式市場の下落局面だけでなく長期で見ても比較的良好です。2022年初からの下落率はMSCIワールド指数よりも大きくなっていますが、コロナ・ショックがあった2020年以降では、グロース指数やバリュー指数を含めて最も高いリターンとなっています。米国や欧州の金融引き締めはまだ初期段階で、そのペースや景気に与える影響には不確実性があります。また、ウクライナ問題の長期化によって、商品価格も変動が大きい状況です。株式市場の下落局面では変動幅を抑えることが期待できるといった観点で、高クオリティ銘柄に着目してみても良いかもしれません。
「クオリティ」ファクターは、一般に複数の指標を組み合わせていることなどから、広く浸透しているとは言えませんが、不確実性の高い相場で注目度が高まっていきそうです。
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