プロが語る!資産形成のすゝめ

伸び悩む相場局面で役に立つ相場格言

提供元:SMBC日興証券

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「麦わら帽は冬に買え」
「強気相場は悲観の中で生まれ懐疑の中で育つ」

世界的な株価下落の要因となってきた米国における物価上昇(インフレ)が、ピークアウトする動きが鮮明になってきています。

11月10日に発表された10月の消費者物価指数(CPI)は前年比で+7.7%となり、今年6月の同+9.1%をピークとした伸び鈍化の動きが継続しました。伸びが鈍化してきたとはいえ、まだ前年比で8%近く上昇していますので、物価の高騰が人々の生活を苦しめる状況は続いています。

しかし、インフレ鎮静化の動きが今後も続けば、FRB(米連邦準備制度理事会)による金融引き締めが終わる時期もみえてくるため、一部の投資家は一足先に金融引き締め終了後を見据えて投資をしています。米国の主要株価指数が、11月10日のCPI発表を境に反発する動きを見せているのも、こうした投資家の動きがけん引していると捉えることができます。

一般に、金融当局による金融引き締め(政策金利の引き上げなど)が重石となって株価が下落する相場を「逆金融相場」と呼びます。そして、金融引き締めが一巡した後は、今度は景気や企業業績の悪化が重石となって調整する相場、「逆業績相場」に移行します。相場に“絶対”はありませんので、「逆金融相場」から「逆業績相場」に必ず移行するとは限りませんが、直近の米国株市場をみていると、2023年の比較的早い時期に「逆金融相場」から「逆業績相場」へ移行する可能性が高まっているとみられます。

「逆金融相場」も「逆業績相場」も共に、株価が下落する相場局面を指しますので、どちらも同じと考える方がいるかもしれません。しかし、相場には主に4つのサイクルがあると言われており、その考えに基づけば「逆業績相場」は調整相場の最終局面に当たります。実際の相場が「逆業績相場」の色合いを濃くするということは、それだけ調整相場が終盤に差し掛かってきたと捉えることもできるのです。

時間を再び来年から足元に戻しますと、現在は、米国のインフレに鎮静化の動きは見えているものの、物価の高騰が人々を苦しめている状況には変わりはなく、FRBも利上げサイクルの最中にあります。また、多くのエコノミストが「これから米国景気は一段と悪化する」との見通しを立てています。しかし、投資家は早くも利上げ終了を見据えて動いており、株価はジリジリと上昇しています。こうした現実と株価の動きのミスマッチが長く続くと、「株価が実体経済よりも過大に評価されているのでバブルだ」との論調が目立つようになってきます。

特に日本国内においては、過去、そうした論調が目立つケースが多々ありました。しかし、株価は基本的に景気や企業業績の動向などを先読みして動きます。

有名な相場格言に「麦わら帽は冬に買え」という言葉がありますが、この格言は、状況を先読みして投資を行うことの大切さを謳ってます。また同じく有名な格言に「強気相場は悲観の中で生まれ懐疑の中で育つ」という言葉もあります。相場を取り巻く環境が悪く、「投資を行うには時期尚早」と思われるタイミングが、まさに格言で言うところの「悲観」の時期に該当します。足元の状況が果たして「悲観」の状況なのか、判断が難しいですが、相場と対峙してきた先人たちがこうした教えを残していることは、是非、知っておきましょう。

個人的には、今年年初から始まった調整相場は、まだ道半ばであると考えており、これからも紆余曲折を経ていくと予想しています。しかし同時に、そうした相場だからこそ、将来、大きく花開く芽が出てくると考えています。「悲観」と「楽観」、どちらか一方に大きく偏ることなく、冷静に投資の機会をうかがっていくことが大切だと言えるでしょう。

皆さまの投資成果が向上することを祈念いたします。

(SMBC日興証券 Kazu)

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