一定の額を超えて医療費を支払ったときに、確定申告を行うことで所得税や住民税の控除が受けられる「医療費控除」。会社員は医療費控除をどれくらい利用しているのだろうか。月あたりでの医療費とあわせてその実態と意識を全国の20～40代の会社員1,176人を対象に調査した。

Q1. 月にかかる医療費はどれくらいですか？

50,001円以上　2.7％
30,001～50,000円　7.8％
10,001～30,000円　12.2％
5,001～10,000円　11.4％
3,001～5,000円　10.6％
3,000円以下　34.5％
医療費はかからない／わからない　20.8％

月にかかる医療費について訊くと「3,000円以下」と回答した割合が34.5％と最も多かった。次いで「医療費はかからない／わからない」が20.8％であり、普段から医療費がかからない人や、かかっても3,000円以下という人が大半のようだ。

Q2.「医療費控除」について知っていますか？

よく知っている　32.8％
なんとなく知っている　44.2％
あまりよく知らない　14.6％
全く知らない　8.4％

医療費控除について知っているか質問したところ「よく知っている」が32.8％、「なんとなく知っている」が44.2％であり、全体の8割弱の人は知っているようだ。今まで制度を利用したことがなかったとしても、今後利用する機会がある可能性もあるので、制度内容についてはきちんと知っておきたいところだ。

Q3. これまでに「医療費控除」を申請した経験がありますか？

申請したことがある　44.8％
申請する金額の対象となったことはあるが、申請したことがない　16.2％
申請する金額の対象となったことがない　35.3％
わからない　3.7％

これまでに医療費控除を申請した経験があるか訊いたところ「申請したことがある」と回答した人が44.8％であった。全体の半数弱の人は、これまでに医療費控除を申請した経験があるようだ。医療費控除は、年末調整ではできず、自ら確定申告の手続きが必要であるためか、控除を受ける対象となっても申請していないという人が一定数いた。

Q4.「医療費控除」で申請する金額には通院交通費（条件あり）も含まれることを知っていますか？

知っている　70.7％
知らない　29.3％

医療費控除で申請する金額に通院交通費が含まれることを知っているか訊くと、全体の約7割の人は知っていると回答した。Q3で見たとおり、実際に申請した経験がある人も多いことから、医療費控除の金額に交通費が含まれると知っている人も多いのだろう。

医療費控除は、一定額以上の医療費がかかった場合に正しく申告することで控除が受けられる。また、申請の対象となる費用については決まりがあるため、申告する内容をきちんと理解しておくことが大切だ。医療費が普段よりもかかりそうなときは、どの費用が対象となるか確認して、領収書を分けるなど整理しておくとよいだろう。

（藤田祐依）

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調査方法：インターネットによる調査
調査時期：2023年5月
調査対象：全国20〜40代の会社員
有効回答数：1,176件