「投資INSIDE‐OUT」
米国株式、主要3指数をどう考える? ~株価指数を考える(1)~
提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント
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◆2023年の米国株式は、株価指数ごとの勝ち負けの差が激しい!
【図1】は、代表的な米国株価指数の2023年の騰落率推移です。
NYダウ、S&P500指数、ナスダック総合指数の3つは、新聞紙面やTVで「主要3指数」と称されますが、今年はNYダウが年間で僅かなプラスに対し、ナスダック総合は約3割高と大差がついています。年前半は政策金利の大幅な引き上げによる景気後退懸念が重荷となる中、生成AI(人工知能)市場の成長期待を背景にエヌビディアに代表される半導体株や、マイクロソフト、テスラといった大型ハイテク株が急上昇しました。
主要半導体銘柄で構成されるSOX指数※1は「ハイテク株比率が高い」ナスダック総合を上回って推移しました。一方、中小型株指数のラッセル2000は金利上昇や内需減速による業績悪化懸念から足元ではマイナス圏です。「多くの機関投資家が運用の指標とする」S&P500は、底堅く推移しました。S&P500は米国を代表する500社の株価を「時価総額加重平均」で算出した指数です。投信のバランスファンドにおける「外国株式」のリターンとの連動性はNYダウやナスダック総合と比べても高く、個人の投資家も注目して損はない指数と言えます。
※1:フィラデルフィア半導体株指数
◆NYダウとS&P500は、もはや別物?
【図2】はNYダウとS&P500の過去リターンの比較です。かつては両指数のリターン特性の差異はさほど大きくないとの印象がありました。コロナ禍以降、GAFAM※2に代表される大型ハイテク株が高騰した結果、S&P500のリターンがNYダウを大幅に上回りました。また、S&P500の時価構成比はGAFAM+エヌビディア、テスラの7銘柄で29%弱を占めるなど、S&P500の「ナスダック化(ハイテク指数化?)」とも言える状況となっています。
さて、来年以降もハイテク株優位の相場が続くのか、ハイテク以外の銘柄に見直し買いが入るのか、予想は難しいものの、両指数の中身が大きく異なることは念頭に置きたいところです。
※2:アルファベット、アップル、メタ、アマゾン・ドット・コム・マイクロソフト
一般的にS&P500指数は、いまだ「馴染みの薄い」指数のようです。米国株式市場の実態を知るには、様々な指数を見てみる必要がありそうです!
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