こんなところからバレることもある
SNSで年収がバレる6つの話題
提供元:Mocha(モカ)
身近な人との会話ではお金の話題になりにくいですが、SNSでは気軽にお金の話題を投稿していませんか。実は何気ない発信から、あなたの年収を推測している人もいるかもしれません。そこで今回は、SNSでうっかり発信することで年収がバレる6つの話題を紹介します。
年収がバレる話題1:ふるさと納税
住民税決定通知書の届く6月や、その年のふるさと納税の締め切りとなる年末は、ふるさと納税の話題が増える時期です。その時に、「ふるさと納税を5万円支払いました!」と寄付額がわかる投稿や「今回届いた返礼品はこちらです」と寄付額が推測できる投稿には注意が必要です。ふるさと納税のポータルサイトの「ふるさと納税上限額計算表」から年収が推測できるためです。
例えば4万円を寄付した場合、扶養者がいない方なら年収約400万円、配偶者控除内で勤務されている場合世帯主の年収は約450万円と、表をみると一目瞭然です。
年収がバレる話題2:保育料
認可保育園の0歳~2歳の保育料は市町村により多少の差額はありますが、世帯年収が多いほど負担額が増える仕組みとなっています。保育料の平均は4~5万円のようですが、市町村によっては、最大月10万円超えの保育料がかかる場合もあります。そのため、SNSでは具体的な保育料を発信することは控える方がいいでしょう。ただし、認可外保育園や、企業型保育園を利用している場合は、保育料は園ごとに定められているため年収を推測されることはありません。
年収がバレる話題3:高額療養費制度
高額療養費制度とは、月の医療費がある一定の金額を超えると、それ以上の支払いが不要、もしくは後日返還となる制度です。この制度は70歳以上、69歳以下で自己負担限度額の計算方法が異なります。
例えば69歳以下で年収が370万円~770万円の方と770万円~約1,160万円の方の自己負担限度額の計算式と、医療費が100万円だった場合の自己負担限度額は、次のとおりです。
・年収約370万円~約770万円…80,100円+(医療費- 267,000)×0.01
医療費100万円の場合…80,100円+(1,000,000-267,000)×0.01=87,430円
・年収約770万円~約1,160万円…167,400円+(医療費-558,000)×0.01
医療費100万円の場合…167,400円+(1,000,000-558,000)×0.01=171,820円
前者は87,430円、後者は171,820円となります。そのため「高額療養費制度のおかげで医療費が約9万円になりました。」という発信は年収を推測される可能性があります。年収を推測されたくない場合は「高額療養費制度のおかげで、3割負担よりさらに支払う金額が下がりました。」など、金額は伏せて投稿しましょう。
年収がバレる話題4:児童手当
0歳から15歳の子供を扶養している世帯へ、3歳未満の場合月額15,000円、3歳以上の場合月額10,000円が支給される児童手当ですが、2023年時点では所得上限があります。子供が1人の場合は年収875.6万円(目安)を超えると支給額が減額され月額5,000円の支給となり、さらに年収1,124万円(目安)を超えると児童手当の支給対象から外れてしまいます。そのため、児童手当を受給しているかどうかや、児童手当の受給額により年収が推測できます。
なお、2024年10月から所得上限が撤廃される予定です。
年収がバレる話題5:配偶者控除・配偶者特別控除
所得税、住民税が減額される配偶者控除・配偶者特別控除にも、所得制限があります。パートナーの所得が1,000万円を超える場合、どちらの控除もなくなります。そのため「配偶者(特別)控除が適用されないから、年収を気にせず働いている」と伝えると、所得が1,000万円を超えていることが伝わってしまう可能性があるので注意しましょう。
年収がバレる話題6:確定申告
会社員・公務員の方の場合、確定申告と聞くと、住宅ローン控除の1年目の手続きや、医療費控除の手続き、副業で20万円超の所得を得た時の手続きなどと特別な事情がある場合のみ行うものと考えている方が多いと思います。ですが、年収が2,000万円を超える会社員・公務員の方は、必ず確定申告を行わないといけません。
会社員・公務員にもかかわらず「毎年確定申告をしないといけない」「会社で年末調整ができない」という発信をすると、年収が2,000万円超えているのかもと読者が想像する可能性もあるかもしれません。確定申告を行う理由も記載したり、確定申告の話題を控えたりしましょう。
思わぬ「年収バレ」にご用心
いかがでしたか。年収をそのまま発信していなくても、年収が推測できる話題が沢山あります。不特定多数の人が閲覧するSNSで発信する場合は、支払った金額や受け取った金額などは、伏せて投稿するようにしましょう。一方で、さまざまな所得控除などにより、所得が下がっている場合もあります。そのため、年収を推測できたとしてもあくまでも推測であり、正しい額ではないことも理解しておきましょう。
[執筆:ファイナンシャルプランナー 金子圭都]
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