福永博之先生に聞く信用取引入門

【信用取引入門】第1回:信用取引について知っておこう!

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2024年1月現在、東京市場では日経平均株価が33年11ヵ月ぶりの高値をつけています。

こうした株価上昇のニュースに触れ、投資に興味を持った人や既に投資を始めている人は多いのではないかと思いますが、投資に興味を持った人や既に投資を行っている人のために、一般的な投資についての手法について簡単におさらいするとともに、いくつかある投資手法について解説したいと思います。

まず、株式投資の始め方からです。株式投資は証券会社に口座を開設し、証券会社に投資資金を預け、その預けた資金で上場企業の株式を購入します。この、預けた資金で株を購入するのが、「現物取引」と呼ばれるもので、預けた資金の範囲内で株を買うことができます。

具体的には、50万円の投資資金を証券会社に預けた場合、50万円までの株式を購入することができるわけです。例えば、購入代金=株価×株数となり、50万円を証券会社に預けた場合、購入代金が50万円までの株が購入可能となります。
ただ、ここで問題になるのは、自分が投資したいと思った企業の株の購入代金が50万円を上回っていた場合、購入できないことです。

最近では、日本取引所グループの東京証券取引所が企業に働きかけ、投資単元の引き下げが行われていることから、最低投資額が小さくなりましたが、それでも株価が上昇すると少額では購入することができない場合も出てきます。
投資資金は無限ではありませんから、株式の購入代金が投資資金を上回っていてはどうしようもありません。

では、投資したい企業の株価が下落するまで待つしかないのか、あるいは、ボーナスなど、臨時の資金が手元に入るまで待つしかないのか、と言えばそうではありません。そこで知っておきたいのが「信用取引」です。信用という言葉から、不安を覚える人がいるかもしれませんが、使い方や仕組みをしっかり理解しておけば、何も怖いことはありません。

例えば前述のように、投資したい企業の購入代金が投資資金を上回っている場合でも、信用取引を使って購入することができます。また、ボーナスが出る前に株価が上がり始めたので、投資チャンスを逃したくない、といった悩みも信用取引が解決してくれます。

信用取引は、その名前から敬遠されがちですが、実は投資額の枠を広げてくれたり、投資のチャンスを逃さないようにしてくれたりと、使い方次第では投資家の強い味方になってくれる優れた制度なのです。

ただ信用取引が優れた制度だと言っても、その仕組みやイメージが湧かないと活用することもむずかしいと思われますので、次回以降、信用取引について詳しく解説していきたいと思います。是非最後までご覧ください。

そして、株式投資を行う際の強い味方を手に入れ、株式投資の世界で自由自在に動くことができる投資家になってほしいと思います。

【第2回】はこちら

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著者/ライター
福永 博之
国際テクニカルアナリスト連盟 国際検定テクニカルアナリスト
日本テクニカルアナリスト協会・前副理事長

勧角証券(現みずほ証券)を経て、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)に入社。同社経済研究所チーフストラテジストを経て、現在、投資教育サイト「itrust(アイトラスト) by インベストラスト」を運営し、セミナー講師を務めるほか、ホームページで毎日マーケットコメントを発信。テレビ、ラジオでは、テレビ東京「モーニングサテライト」(不定期)、日経CNBC「昼エクスプレス」(月:隔週担当)、Tokyo MX「東京マーケットワイド」(火:午後担当)、ラジオ日経「ウイークエンド株」(有料番組)、「マーケットプレス」(金:午後隔週担当)、「スマートトレーダーPLUS」(木:16時~16時30分放送)などにレギュラー出演中。また、四季報オンラインやダイヤモンドZAIなどのマネー雑誌にも連載を持つ。著書には「テクニカル分析 最強の組み合わせ術」2018年6月発売(日本経済新聞出版社)、「ど素人が読める株価チャートの本」(翔泳社)などがあり、それぞれ台湾で翻訳出版され大好評。テクニカル指標の特許「注意喚起シグナル」を取得、オリジナルで開発した投資&ビジネスメモツールi-tool(アイツール)を提供中。
著者サイト:https://www.itrust.co.jp/

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