2024年に生まれ変わるNISA

「投資INSIDE‐OUT」

NISA成長投資枠の買い付け傾向と見通し ~変わる資産形成(10)~

提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント

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◆株主還元や安定した経営に着目した国内株式が買われる

日本証券業協会は、3月21日に証券会社10社(大手5社・ネット5社)のNISA(少額投資非課税制度)口座の開設と利用状況(2024年2月時点)に関する資料を公表しました。NISA口座の開設件数は2023年1-3月(1カ月平均)の約2.9倍となり、買付額も同比で増加しました。中でも、成長投資枠の買付額は約3.3倍の1.5兆円と大きく増加しています。※2023年の一般NISAとの比較

特徴的なのは、成長投資枠における2024年2月の株式買い付け額上位10銘柄のうち、9銘柄が国内株式となったことです【左下図】。業種別では、情報通信、銀行、医薬品が10銘柄中、半分以上を占めました。また、高配当銘柄が多いなど、株主還元や経営の安定性が重視されているようです。この資金流入が相場全体を押し上げているとまでは言えないものの、個別銘柄の上昇には寄与しそうです。

今後、成長投資枠での資金流入の勢いは加速していくのでしょうか。【右下図】は投資信託協会の「2023年 投資信託に関するアンケート調査(NISA、iDeCo等制度に関する調査)」から、新しいNISA制度(成長投資枠)の利用意向を示したものです。

全体的には活用したいとする人が増えていますが、依然、活用に消極的な割合が4割以上です。新NISAでの金融商品の購入を検討するきっかけには、若年層を中心に「金融や投資の勉強をして理解できたら」「手取り収入や貯蓄が増えたら」などが挙げられています。政府が掲げる金融教育の充実や、賃上げによる実質賃金の増加が実現できれば、投資資金の流入が加速する可能性も高まりそうです。

新NISA制度を利用して国内株式投資をする人が更に増加することで、日本企業の価値向上や、国民の資産形成の後押しに繋がると期待されます。

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(提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント)

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