注目セクター「電気機器」本決算！業種別ETFという選択肢　

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2024年3月期決算の結果は如何に

日経平均株価の史上最高値更新後、初の本格的な決算シーズンが5月中旬にピークを迎えました。

今回は、プライム市場において、最も時価総額の大きな業種（※）である「電気機器」に着目し、その上位５銘柄（2024年4月末時点）の決算をみてみましょう。

※東証では、全国の証券取引所などによって組織・運営されている証券コード協議会の定めた33業種を採用しており、東証33業種と呼ばれることもあります。

キーエンス（銘柄コード：6861）
事業概要：ファクトリー・オートメーションセンサー等の検出・計測制御機器大手。

東京エレクトロン（銘柄コード：8035）
事業概要：半導体製造装置の世界的企業。

ソニーグループ（銘柄コード：6758）
事業概要：AV機器、センサー、ゲーム、音楽・映画分野の大手企業。

日立製作所（銘柄コード：6501）
事業概要：総合電機及び重電大手、インフラ事業も。

三菱電機（銘柄コード：6503）
事業概要：総合電機大手。ファクトリーオートメーション、自動車機器、昇降機、パワー半導体、家電も。

決算の結果はもちろんですが、ファクトリーオートメーションやAIなど、各企業が今後どのような分野に注力していくかといった情報も興味深いですね。

さて、今回は「電気機器」という業種に着目していますが、東証33業種に基づき、TOPIXの算出対象銘柄を17業種に集約した「TOPIX-17シリーズ」という業種別の株価指数があります。「電気機器」は、「精密機器」と共に「TOPIX-17　電機・精密」として指数が算出されています。

【東証33業種とTOPIX-17の業種区分（例示）】

「電機・精密」について、アベノミクス以降のパフォーマンスを見てみましょう。

【アベノミクス以降のTOPIXと「電機・精密」】2012年12月末～2024年4月末

アベノミクス以降、「電機・精密」は良好なパフォーマンスであったことが伺えます。

では、直近１年間のパフォーマンスはどうだったのか、見てみましょう。
ここで、TOPIX-17の中から最もパフォーマンスの良かった業種の1つを追加しました。以下の図で「？」と示したチャートの業種は何でしょうか。

【TOPIX・「電機・精密」・「？」の直近１年間の推移】
期間：2023年4月末～2024年4月末

・

「？」は、「銀行」です。

このまま、時計の針をアベノミクス以降に戻します。

【アベノミクス以降のTOPIX、「電機・精密」、「銀行」】
期間：2012年12月末～2024年4月末

直近１年間では「銀行」が相対的に好調でしたが、アベノミクス以降の比較的長期の場合、TOPIX対比で「電機・精密」が好調であり、「銀行」は劣後しています。

TOPIXなどの市場全体を表現するような指数ではなく、業種別指数という切り口から日本株を見た場合、今までとは違った景色・投資戦略が見えてくるのではないでしょうか。

市場の状況に合わせるのか、自身の興味・関心がある分野に着目するか、もしくは、ファクトリーオートメーションやAIなど今後成長しそうと考えられるテーマに投資をするのか・・・、業種別という切り口が日本株投資の1つの選択肢になるかもしれません。

【ご参考　業種別（TOPIX-17）のETF】

東証では以下の業種別（TOPIX-17）ETFが上場していますので、ご参考ください！

（東証マネ部！編集部）