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「驚いて売却」「積立投資をやめる」はOK?

新NISA「大暴落」でも絶対やってはいけない3つの行動

提供元:Mocha(モカ)

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●新NISA暴落時にやってはいけない行動(3)積立金額を減らす

(2)と同様の理由で、積立金額を減らすこともNGです。ドルコスト平均法は、定期的に「定額」購入するからこそ、金融商品の価格が安いときにたくさん購入できるのです。暴落によってせっかく安く買えるのに、積立金額を減らしてしまえば、ドルコスト平均法の平均購入単価の引き下げ効果が十分に発揮できなくなってしまいます。

もちろん、何らかの事情で家計が苦しくなって、積立金額を減らさざるを得ないという場合もあるでしょう。そうしたときには、積立金額を減らすのもやむを得ません。しかし、「市場の暴落の影響で家計が苦しくなった」という人は、まずいないのではないでしょうか。暴落があったからといって、積立金額を減らさないようにしましょう。

暴落があっても積立投資を続けられる状態であるかを確認しよう

投資は余裕資金で行うのが基本です。投資を余裕資金で行なっていれば、今回のような暴落があっても慌てずにいられたでしょう。今回の暴落で慌てた人は、もしかしたら余裕資金ではないお金を使って投資をしていたのかもしれません。

万が一、毎月の収支が赤にもかかわらず投資をしているならば、今すぐやめましょう。支出を減らす、収入を増やすなど家計を見直して、家計収支を黒字化するのが先決です。

家計収支が黒字でも、まだ積立投資をしてもいいとは限りません。積立投資のスタートは、少なくとも6か月分の生活費を預貯金で確保してからにしましょう。今回の暴落もそうですが、投資は元本保証がなく、お金を減らす可能性もあるからです。日々出入りするお金や、ケガや病気などのもしもに備えるお金は、すぐに引き出して使える預貯金で備えておきましょう。

また、家計も黒字で生活費も確保しているものの、今回の暴落が厳しかったと感じるならば、自身のポートフォリオに占める無リスク資産(現預金・個人向け国債)とリスク資産(株式・投資信託など)の割合を見直し、無リスク資産を十分に確保するようにしましょう。

リスク許容度(いくらまで損に耐えられるかの度合い)は人によって異なるのであくまで一例ですが、無リスク資産とリスク資産の割合は、「自分の年齢」と「120から自分の年齢を引いた数字」を対応させるのがひとつの目安です。たとえば、自分の年齢が40歳であれば、無リスク資産:リスク資産の割合は40:80くらいの割合で持っておくということです。

また、自分のリスク許容度に見合わない、値動きの大きな投資をしていると、暴落したときに落ち着いて投資できなくなってしまいます。この場合は、リスク許容度にあった投資先に変更するのもよいでしょう。

たとえば、新NISAで人気のある全世界株型インデックスファンドや米国株型インデックスファンドは、いずれも100%株に投資する、リスク(リターンの変動幅)が大きい商品です。

これらを、
・複数資産に投資するバランス型投資信託
・REIT(リート・不動産投資信託)に投資する投資信託
・債券に投資する投資信託
などに入れ替えることで、リスクを軽減する期待ができます。

また、高配当株ファンドや連続増配株ファンドを活用するのもよいでしょう。高配当株や連続増配株は、暴落中や下落相場でも安定的に配当を出す傾向があります。そのため、値下がり局面になると投資家からの需要が大きくなります。そのうえ、相場全体の下落に強く、また下落から一足早く抜け出す傾向にあります。何より、暴落中や下落相場でも分配金がもらえれば、回復を待ちやすいでしょう。

新NISA「大暴落」でも絶対やってはいけない3つの行動を紹介してきました。今後もたびたび暴落があることは間違いありません。そして、いつ暴落があるかは誰にもわかりません。そういうと、やっぱり「暴落は怖い」と思われるかもしれません。しかし、対処法を知っていれば、恐れることはありません。いつか来る大暴落に備えて、対処法を押さえておきましょう。

[執筆:マネーコンサルタント 頼藤太希]

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