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【永久保存版】このETFは分配が出る?出ない?思っていたより少ないのはなぜ?分配金にまつわるあれこれを徹底解説

提供元:ブラックロック・ジャパン

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ETFに投資をするに当たり、その銘柄が魅力的かどうか、成長性があるかはもちろんのこと、分配金(配当)が高いかもやっぱり気になるところ。雑誌やウェブで分配金ランキングなどを見ることは出来るけど、自分で確認できるとさらに一歩上級者に近づける気がしませんか?今日はETFの分配金(配当)について、投資前に知っておいていただきたいポイントについて解説します。

そもそも分配金って何?

株が配当を出すのと同様に、投資信託やETFは決算時に分配金を出すことがあります。分配金とは、運用によって得られた配当や利子といった収益から信託報酬などの費用を除いたものを受益権の保有者に対して分配するもので、分配の回数やタイミング、分配利回り(1口当たりどのくらい分配がもらえるか)は銘柄によって異なります。なかでも高配当やREIT(リート・不動産受益証券)をテーマとした銘柄は比較的分配利回りが高く、分配が多く出る方が良いという方にはお勧めです。

分配が出るかどうかはどこで見たらいいの?

新しい銘柄に投資をするに当たり、その銘柄が分配の出る銘柄かどうかはやはり知っておきたいもの。基本的に、ETFは信託の計算期間中に払い出された信託財産からの配当や受取利子といった収益から信託報酬などのコストを差し引いた全額を分配金として支払う仕組みになっています。それなら、全てのETFが分配するのかというと、そうではありません。ETFの中身が配当や利子のつかない金や原油だったり、レバレッジやインバース等の銘柄の場合には配当がないこともあるので注意が必要です。

では、自分が投資を検討している銘柄に分配があるかを知るためにはどうしたらいいのでしょうか。基本的に、各社のホームページを見れば過去の分配実績や決算の情報を見ることができます。ブラックロックのiSharesシリーズであれば、こちらの分配金カレンダーで全銘柄の分配タイミングをご確認いただけます。

思ったより分配金が少ない?分配が少なくなる理由とメカニズム【希薄化・濃縮化】

分配金の増減の理由には様々な理由がありますが、設定されたばかりのETFで分配金が予想よりも少なかった場合は分配金の希薄化が起きている可能性があります。

分配金の希薄化(濃縮化)とは?

分配金は、期初から積み上げられた分配原資(原資産から支払われる配当、利子など)をETF内に留保し、決算時点での全発行済み口数に対し均等に分配することで支払われます。期中、特に決算期直前に口数が大幅に増加すると、新しく設定された部分については十分な分配原資を受け取れない状態で決算を迎える可能性があるため、想定している水準よりも受け取る分配金が少なくなることがあります。(分配金の希薄化)

特に、新規上場などでETFがまだ比較的小さい場合や、ETFが急成長して資金が流入している場合には、希薄化が起こりやすくなる傾向があります。ETFが成長し、残高が増えれば新規設定による影響が相対的に小さくなるため、希薄化が起きにくくなります。

反対に、決算直前に大幅な口数の減少があった場合には決算時点での全発行済み口数に対し、それまで積みあがった分配原資を全て払い出すため、想定している水準よりも受け取る分配金が多くなります。(分配金の濃縮化)希薄化・濃縮化が起きた場合でも、トータルリターンの観点では経済的な損得は発生しません(税金の影響を考慮しない場合)。

※税金の影響を考慮しない場合。ブラックロックは税務助言を提供しておらず、提供されている情報の内容は情報提供のみを目的としております。本情報は、特定の投資または税務上の助言を提供することや、特定の投資家の状況に対するiシェアーズの適切性についての推奨を行うことを意図したものではなく、そのようなことを実際に行っていません。上記は、弊社が、本資料作成日現在の見解を述べているものであり、将来の市場の動向及び将来のパフォーマンス等を保証・示唆するものではありません。また、本試算は、例示するために簡便的に計算しております。iシェアーズのファンドへの投資がクライアント自身の税務上の立場に与える影響についての質問は、自身の独立税務アドバイザーに問い合わせることを推奨します。

より詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。「希薄化・濃縮化が起きても、トータルリターンの観点では経済的な損得が発生しないのはなぜですか?(希薄化の場合)」

海外上場の同じ資産に比べて日本上場の方が分配が少ないのはなぜ?

東証に上場しているETFはしばしば、海外に上場している同じ資産に投資をする銘柄と比較される場合があります。その際に、日本に上場しているものの方が分配が少ないような印象があるというコメントをいただくことがあるのですが、理由の一つとして、海外上場銘柄が分配する際は税金が考慮されない全額の分配金が支払われるのに対し、東証上場の銘柄は米国での税金(10%)が引かれた後の金額で分配金が支払われることが挙げられます。

一つの例として、米国のREIT資産を投資対象とし、同じFTSE Nareit Equity REITS Indexに連動する米国上場と東証上場の銘柄を比較してみましょう。

※東証上場の1659の連動対象指数は(配当込み、TTM、 円建て)の指数となります。
※2024/10/23時点
※ブラックロック・ジャパン作成

同じ指数に連動しているものの、投資先である米国で10%の課税がされた後分配が行われる1659の方が10%ほど分配金利回りが低く見えます。では、米国に投資をする場合、東証上場の銘柄を利用することは損なのでしょうか?税金の観点から考えた場合、答えはどちらも同じです。むしろ、東証上場の銘柄であれば税金が自動的により安くなる場合もあります。

国内籍と米国籍のETFの課税について、詳しく見ていきましょう。

※税金のデータはすべて例示のみを目的としたものであり、税務上の助言ではありません。ブラックロックは税務助言を提供しておらず、提供されている情報の内容は情報提供のみを目的としており、iシェアーズのファンドの税務上の状況の一部についての概要を投資家と仲介会社に提供することを意図したものです。本情報は、特定の投資または税務上の助言を提供することや、特定の投資家の状況に対するiシェアーズの適切性についての推奨を行うことを意図したものではなく、そのようなことを実際に行っていません。また、本試算は、例示するために簡便的に計算しております。海外に上場しているETFに投資した場合においても、「外国税額控除制度」の利用に基づき二重課税の一部が還付されることがあります。iシェアーズのファンドへの投資がクライアント自身の税務上の立場に与える影響についての質問は、自身の独立税務アドバイザーに問い合わせることを推奨します。
出所:ブラックロック、2024年9月末基準

先ほど、見た目上の分配利回りが高く見えた米国上場のETFですが、この図でもわかる通り、日本の証券会社から分配を受け取る際には同様に海外源泉徴収税として10%の課税が行われます。また、米国上場、国内上場ともにそこから日本国内での源泉徴収も行われるのですが、通常20.315%(国内所得税15.315%、国内地方税5%)の課税に対し、二重課税調整の対象ETFである場合、国内籍のETFは米国で既に課税されている10%に対し自動で二重課税調整が行われるため、最終的な分配の支払いが79.7となるのに対し、米国上場のETFに直接投資した場合は二重課税調整が自動で行われない場合もあるため注意が必要です。

いかがでしたか?意外と奥が深いETFの分配金ですが、ETFへの投資を考える際や、思ったより分配金がすくないぞ?と疑問に思った際にぜひ参考にしていただければ幸いです。iシェアーズでは現在41銘柄の国内籍ETFを提供しており、海外資産に投資するETFで現地で課税対象となる銘柄は全て二重課税調整の対象です。日本から日本円で海外資産に投資ができ、二重課税調整も自動で行われるiシェアーズ東証シリーズをぜひご検討いただければ幸いです。

 

(提供元:ブラックロック・ジャパン)

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