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ストラテジストのつぶやき

今年も日本株は高配当利回り株に期待する

提供元:野村アセットマネジメント

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1. 2024年も、日本の高配当利回り株指数のパフォーマンスはTOPIXを上回った

昨年の年初、「日本株は今年も高配当利回り株に注目!」というコラムを書きました。1年が経過し、その結果を振り返ってみると、2022-23年ほどではないものの、2024年も高配当利回り株のパフォーマンスはTOPIX(東証株価指数)を上回りました。

図表1は、日本の高配当利回り株の代表指数である「日経平均高配当株50指数」と「野村日本株高配当70」を、市場全体であるTOPIXのパフォーマンスと比較したグラフです(配当込みのトータルリターン)。2024年も高配当利回り株指数のパフォーマンスが優れ、TOPIXを5~6%ほど上回りました。高配当株の人気の高さが伺えます。では、2025年もこうした高配当株の強さが続くのでしょうか?

[図表1] 日本の高配当利回り株指数とTOPIXの推移

期間:2023年12月29日~2025年1月28日、日次
※配当込みのトータルリターン
(出所)Bloombergのデータを基に野村アセットマネジメント作成

2. 2024年は年前半にパフォーマンスが良く、後半はまちまちだった

図表2は、前掲の2つの高配当利回り株指数の2024年の対TOPIXパフォーマンス格差の推移です(四半期ごと)。高配当利回り株指数とTOPIXとの間にはパフォーマンス格差が見られましたが、その格差は年前半に多く出ていたことが分かります。

2024年1-3月期(1)は2つの高配当利回り株指数のパフォーマンスは同じように良く、4-6月期(2)は日経平均高配当株50指数のパフォーマンスが顕著に良かったことが分かります。一方、7-9月期や10-12月期(3)については、日経平均高配当株50指数はTOPIXを下回るパフォーマンスでしたが、野村日本株高配当70は引き続きTOPIXを上回りました。

推測ではありますが、(1)(2)の時期のパフォーマンスが良かった要因のひとつに、企業の本決算発表のタイミングが関係しているのではないかと考えています。日本企業が増配などを発表するのは本決算(多くが3月)に集中する傾向があるため、(1)は前期(2023年度)分の増配修正が決算期末前に発表されたことが株価を押し上げ、(2)は新年度(2024年度)分の増配計画発表が株価を押し上げたのではないでしょうか。

[図表2] 日本の高配当利回り株指数の対TOPIXパフォーマンス格差

期間:2024年1-3月期~2024年10-12月期、四半期
※配当込みのトータルリターン・ベース
(出所)Bloombergのデータを基に野村アセットマネジメント作成
著者/ライター
阪井 徹史
野村アセットマネジメント株式会社
シニア・ストラテジスト

1988年以降約20年間、野村アセットマネジメントにて主に日本株のアクティブ運用業務に従事。その後、グローバル・ストラテジストとして、世界の様々な市場の分析や投資アイデア提供活動を継続中。
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