長期運用を実践して「資産2億円」突破の兼業投資家・前編
兼業投資家がさまざまな投資手法を経て「長期株式投資」に行きついた理由
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「バリュー投資」から始め、現在は「スクリーニング」を徹底
株式投資を始めて、最初に購入した銘柄は富士ソフト。読んでいたマネー誌や投資関連の書籍に「身近な企業やいいなと思える企業の銘柄がおすすめ」と書いてあったから。
「勤務先の隣の部署が富士ソフトに開発を外注していたこともあり、技術がしっかりしているということは伝え聞いていたんです。富士ソフトのトップと僕の出身大学が同じということも知って親近感が湧き、投資するにはいい会社なのかなと。ちょうどITバブルの時期で結構高値で買ったんですが、その後すぐにITバブルが弾けて元本割れしましたね。そのまま保有していて、2003年か2004年頃に買値くらいまで回復したタイミングで売却しました」
初めての株式投資はうまくいかなかったが、その後も少しずつ株式投資を実践していった。
「2000年代前半は本当に景気がよくなかったので、大きな損はしないけど儲かりもしないって感じでしたね。2004年頃から雰囲気が変わり始めて、少しずつ上がっていきました。ただ、その頃は長期投資は全然考えていなくて、とりあえず安く買って高く売っていけたらいいなって思っていたんです。いわゆるバリュー投資というか、現金をいっぱい持っている会社を見つけて株を買ってましたね」
Sammyさんが長期投資に目を向けるようになったきっかけは、世界三大投資家の一人であるウォーレン・バフェットの存在を知ったことにあるという。
「その頃のバフェットは『永久保有』という話をしていて、そこに感化されたんです。株式は長く保有したほうがいいんじゃないかと思ったし、スクリーニング(条件を設定し、合致する銘柄を絞り込むこと)で投資できることも知ったので、財務諸表などに出てくる指標や用語を調べて、投資先を選んでいきました」
その時点である程度貯まっていた資産を用い、5つの銘柄を100万円分ずつ購入した。
「当時は『PBR(株価純資産倍率)1倍以下』『PER(株価収益率)15倍以上』『自己資本比率50%以上』『配当利回り2%以上』といった条件で選んでいました。『ROE(自己資本利益率)』という指標があることも知って、少し意識していましたね。投資した5銘柄は成長株というよりはバリュー寄りの銘柄でしたが、成績はそこまで悪くなかったと記憶しています」
そこからはひとつの銘柄を買い増すのではなく、銘柄数を増やしていくスタイルで株式投資を実践していったそう。
「性格的に、順張り(株価が上がっているときに買うこと)の買い増しができないんですよ(苦笑)。最初にバリュー投資から入ったので、下がっている銘柄の底値を目掛けて買う逆張りが自分のベースになっていて。長く持っている銘柄のなかには、買い増していればもっと増やせたものもあるんですけどね」
ちなみに、条件に設定する指標は、株式投資を実践してきたなかで変わってきたという。
「いまは『PBR』はあまり気にせず、『PER』も高すぎなければいいかなという感覚です。どちらかというと小型株のほうに目が向くタイプで、『ROE』だけを見ていると思いがけず大損することがあるので、『ROA(純資産利益率)』にも注目しています」

