米国:2025年10-12月期決算プレビュー ~10-12月期もポジティブサプライズ傾向が続くか~
提供元:野村證券投資情報部
25年10-12月期前年同期比+8.6%推定
2026年1月中旬から、S&P 500 指数構成企業の25年10-12月期の決算発表が本格化します。調査会社LSEGによる26年1月2日時点の集計では、同期の四半期EPS(1株当たり利益)は、前年同期比+8.6%と推定されており、25年7-9月期の同+15.1%と比べ、増益率が鈍化する見込みとなっています。
S&P 500 企業 四半期EPS(1株当たり利益)前年同期比増減益率の推移

(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成
S&P 500 企業 四半期EPS(1株当たり利益)の推移

(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成
25年7-9月期は、決算発表が本格化する直前の25年10月3日時点では同+6.4%と予想されていました。既に決算発表が始まった25年9-11月期決算(25年10-12月期の集計に含まれる)企業18社については、純利益実績が事前のアナリスト予想平均を上回ったポジティブサプライズ比率が83.3%となっています。25年10-12月期決算企業も同様の傾向が続けば、現時点での推定よりは高い増益率で着地する可能性が考えられます。
2025年10-12月期決算のポジティブサプライズ比率

(注2)直近4四半期平均とは2024年10-12月期~2025年7-9月期の平均。長期平均とは、売上高は2002年以降、純利益は1994年以降の平均。
(注3)LSEGによる2026年1月2日時点(18社)の集計。
(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成
リビジョンインデックスは概ね1超で推移
アナリストの企業業績予想の修正動向を示すリビジョンインデックスは、25年4-6月期決算の発表が始まった25年7月下旬以降、大きく上昇しました。同期の決算発表が一巡すると低下しましたが、25年7-9月期決算発表が始まると再び上昇し、25年後半は概ね1以上で推移しています。
米国企業リビジョンインデックスの動向

(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成
25年前半は関税に伴う不透明感がありましたが、年央以降は後退したことに加え、企業業績が好調で、25年4-6月期、25年7-9月期とポジティブサプライズ比率が8割を超えたことが背景にあると推察されます。
決算発表時の注目点
年度ベースでのEPSの予想をみると、26年1月2日時点の集計では、増益基調が続く見込みであることに加え、25年10月3日時点の集計と比べ、全体的に上方修正されています。
S&P 500 企業 EPS(1株当たり利益)の推移(年度)

(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成
AI普及に伴う情報技術関連企業の業績拡大がS&P500指数のEPSの拡大基調を支えていることに加え、前述の通り25年7-9月期決算はポジティブサプライズ比率が高かったことが要因と推察されます。
これから発表される25年10-12月期決算でもポジティブサプライズの傾向が続きそうか、見極めていきたいと考えます。
1990年野村総合研究所入社、1998年に野村證券転籍。エクイティアナリスト、クレジットアナリストとして勤務。2011年6月より米国株ストラテジー担当。投資環境の分析、個別株の投資アイデアを提供。テレビ東京「Newsモーニングサテライト」出演中。
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