資産4億円の個人投資家に聞く「株式投資で資産を築くコツ」・後編
個人投資家が考える株式投資の面白さは「起業せずとも企業のオーナーになれること」
株式投資の可能性は「残存者利益を得られること」
株式投資の難しさを実感しながらも、長く継続しているのには理由があるという。
「株式投資って、自分が勤めている企業とは異なる業界・業種を保有できるという面白さがあると思うんです。企業に勤めながら副業として事業を始めることもできる場合もありますが、一気に複数の事業を運営することはほぼ不可能ですし、何より会社を起こしたり事業を継続させたりすることが難しいですよね。その点、株式投資はその企業のオーナーになって事業を保有するのと等しく、わずかですが恩恵を受けられる可能性もあります」
自分で会社を起こすとなると、ひとつの事業のリスクをすべて背負うことになる。しかし、株式投資であれば、投資先を分散することで複数の事業を展開するのと同じ効果が期待できるうえ、時代に合わせて投資する事業を変化させていくことも可能だ。
「起業した場合、始めるときだけでなくダメだと思ったときに事業をたたむのも大変ですよね。取引先との関係もあるし、従業員を雇っていたら簡単に廃業するわけにもいきません。一方、株式投資は手元に現金さえあればすぐに買えるし、手放すこともできます。事業を保有するという意味では起業とほぼ同じことをしていますが、ハードルは低いですし、さまざまな業界のオーナーになれる点が面白いですよね」
企業のオーナーになるという部分で、特に立川さんが面白みを感じているポイントは「斜陽産業の残存者利益を得ることができる」という点だ。
「私の投資先のひとつに、塾を経営している企業があります。学習塾業界は少子化のあおりを受けて、斜陽産業だといわれているんです。生徒が減れば、当然塾も減ります。ただし、子どもが減る速度より、塾が減る速度のほうが圧倒的に速く、生き残った塾は残存者利益を得ることができます。いまのうちから可能性がありそうな塾に投資していれば、恩恵を受けられると考えています」
「残存者利益を得る」は、株式投資ならではの可能性といえる。起業して斜陽産業に乗り込むのはリスクが高く、顧客を獲得するのも難しい。「残存者利益を得るチャンス」と考える人も少ないため、銀行の融資も受けづらいだろう。
裏を返すと、これから伸びる可能性が高い業界への投資は難易度が上がるという。
「勢いがある業界や業種は人が群がるんですよね。新たに参入する企業が増え、投資家もたくさん入ってくるので、うまく業績を伸ばしていく企業を見つけるのが難しくなります。また、供給が増えすぎてしまい、結果として株価が下がるということもあり得ます。時流にうまく乗って、伸びる企業を探す面白さもあるのですが、人より先に見つけ出すのは難しいですよね」

