元消防士の個人投資家が語る「時間をかけて資産11億円を築いた方法」・前編
「高配当株」&「優待株」で長期的かつ安定的に資産形成するために知っておきたいこと
「株式」を長く保有することの意義
消防士として働いている間は、毎年100万円の入金を継続し、高配当株や優待株を購入。49歳で消防士を早期退職した2011年時点では資産が2億円を超え、配当金が年間800万円ほど入ってくる状態となっていた。退職してからは入金していないが、保有している銘柄が増配しているため、配当金が年間3000万円入ってくるようになり、資産も11億円まで増えたそう。
退職後、入金していないにもかかわらず配当金で資産が大きく増えているのは、現役の間に入金を欠かさず、保有し続けたからだという。
「私は配当金や株主優待を得ることを前提に株式投資をしているので、入金・購入を継続することはあっても、基本的に売却してキャピタルゲインを得ることは考えていません。配当金や優待を目的にしていると、入ってくる配当金と優待さえ維持されていれば、株価は上がらなくてもいいんですよね。保有し続ければ配当金や優待は継続的に入ってきますし、買い増せば増えます。『入金して購入する』以外にすることはないんです」
キャピタルゲインを狙って売却するのも投資手法のひとつではあるが、購入した株式を保有し続けることのほうがメリットは大きい。
「株式を保有して市場に残ることで、時間を味方に付けて資産を増やすことができます。なおかつ、複利が利いて、売買しなくても自ずと資産が育っていきます。逆に売却してしまうと、その都度税金が差し引かれるので複利の効果を得にくいですし、いまは投資人口が増えているので、一度手放したものを買い戻すのは困難でしょう」
購入した株式を保有し続けるという手法は、特に優待株だと実践しやすいとのこと。
「優待株は保有している限り、基本的にずっと優待が届きます。その優待に魅力を感じていれば、仮に株価が下がったとしても売らずに耐えられますよね。私の周りで株価の上昇を狙って新興株に投資していた人は、リーマン・ショックの際に売却して退場した方が多かった一方、優待株を主軸にしていた人は売却せず、いまも株式投資を継続している方が多い印象です。キャピタルゲインは、株式投資における“おまけ”くらいに考えておいたほうがいいのかなと思います」
ただし、ある程度資産が増えてくると、優待株は限界が来るという。
「優待って消費に限界があるんですよ(苦笑)。例えば、優待としてお米が届く銘柄を購入したとして、家族で年間60キロしか食べないのに、100キロも200キロも届いても困るじゃないですか。外食で使える食券や割引券も、外食の回数以上に持っていても無駄になってしまうので、高配当株に切り替えていったという背景もあります」

