元消防士の個人投資家が語る「時間をかけて資産11億円を築いた方法」・後編
投資初心者に必要なのは「入金力」と「焦らず継続する心構え」
「インデックス投資」で慣れてから「株式投資」へ
節約をして余剰資金ができたら、さっそく株式投資を始めたほうがいいかというと、そうではないという。
「私が投資を始めた頃は制度も金融商品もいまほど充実していなかったので、株式から始めましたが、いまならまずはNISAで『TOPIX』や『S&P500』に連動する投資信託に積立投資するところから始めるのがいいでしょう。株式投資から始めるのはハードルが高いので、まずはインデックス投資を経験しながら、投資に関する書籍などを読んで知識を身に付けましょう」
ポイントとなるのは、「日本の株式市場を代表する指標(TOPIX、日経平均株価など)」と「アメリカの株式市場を代表する指標(S&P500など)」を組み合わせること。
「近年SNSなどで名前が上がりやすい『S&P500』と『オルカン(オール・カントリー/全世界株式)』を併用する人がいますが、『オルカン』はアメリカ株の比重が大きいので、分散しているようでほとんどアメリカ株に集中していることになります。リスクを分散させるためにも、『日本株』と『アメリカ株』への投資を意識することをおすすめします。また、日本株は配当利回りが高くなってきているので、投資対象として注目だといえます」
投資を経験して知識も付いてきたら、インデックス投資を継続しつつ、株式投資も始めるといいとのこと。最初は優待株が始めやすい。
「優待株は、節約と相性がいいからです。資産を運用しながら、お米や洗剤、外食の割引券、鉄道やホテルの利用券を株主優待として受け取ることができるので、普段よく使う製品やサービスを提供している会社の優待を調べてみましょう。『あのお店はいつも混んでいる』『この冷凍食品は安くておいしい』という感覚を侮ってはいけません。自分の感覚を信じてその会社を見ていくと、優待が受け取れるだけでなく、配当利回りや株価も上がっていくということがあります。多くの人が評価している製品や会社は、きちんと成長するということです」
優待株は、楽しく続けられる点も特徴とのこと。
「優待が届くと、楽しいんですよね。資産形成の主な目的は数字を増やしていくことだと思いますが、楽しくないと続かないものです。株式を購入するたびに届く優待が増え、投資の効果も実感しやすくなります。仮に家族が投資に対して懐疑的であったとしても、優待で食品が届いたり外食がお得になったりすることで、見る目が変わるという副次的な効果もあります」
ただし、優待もすぐに届くわけではなく、保有している株数が少なければ、届く優待も少ない。最初の数年、いかに辛抱できるかがカギだという。
「株式を購入した最初の年は、優待もあまり届かないかもしれません。しかし、入金を続けて優待株を購入していれば、2年目は1年目の倍、3年目は1年目の3倍といった形で優待が増えていくはずです。そうなってくると、楽しさを感じられるでしょう。5年も経つと相当な量の優待が届き、生活費の節約にもつながるので、さらに入金できるようになるという好循環が生まれます」

