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技術力に立脚した事業開発力で宇宙ビジネスを成長させていく

衛星の打上げ支援から教育まで、幅広い事業で「宇宙の一大産業化」を加速させるSpace BDとは

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宇宙で培ったノウハウを通じて、人と産業の可能性を広げる

3つ目に紹介するSpace BDの事業は、宇宙で活用するプロダクトの企画・設計を自社で行うものだ。開発に特化し、製造は外部メーカーに委託する形で進める、いわゆる「ファブレスメーカー(※)」のビジネスモデルである。

※自社で製造工場を持たず、製品の企画・設計・開発に特化し、その後の製造工程は外部企業に委託するビジネスモデル

この事業で開発している代表例が、宇宙空間で使用する汎用実験装置だ。ISSでタンパク質結晶をはじめとするライフサイエンス実験などを行う場合、その都度専用装置を開発し、厳しい安全審査を受ける必要がある。「この装置は、装置自体のフレームを共通化し、実験に応じて中身の仕様を変えられる設計となっています。これにより、毎回の安全審査をゼロから始めることなく簡略化することができ、コストや時間、手間を大幅に削減することが可能になります」

もう1つ注力しているプロダクトが、複数衛星搭載システム「TOHRO(燈籠)」だ。 現在、世界の宇宙輸送の主流となっているのが、1機のロケットに多数の小型衛星を搭載する「相乗り(ライドシェア)」。複数の衛星で一回のロケットの打上げ費用を分担できるため、衛星1機あたりの輸送コストを大幅に低減できる。現在は米SpaceX社のロケット「Falcon 9」による相乗りサービスが大きな存在感を放っているが、特定のロケットに衛星輸送を依存することは、打上げ機会の制約を受けやすく、産業全体の課題にもなり得る。
こうした課題に対し、複数衛星の搭載を可能にするシステム「TOHRO(燈籠)」の開発を進めている。日本のロケットに汎用的に適用できる設計とすることで、特定の機体に依存せず、小型から大型まで幅広いロケットで共通的に利用できる点が特徴だ。これにより、日本のロケット全体で低コストなライドシェア環境の実現を目指す。

最後に4つ目の事業として、Space BDでは教育事業も展開している。代表的な取り組みが、宇宙産業の人材を育成する教育プログラム「HURDLES( ハードルズ)」だ。宇宙ビジネスに関わるノウハウを体系化し、実践的に学べる場を提供している。

「HURDLESの衛星システム開発編では、1講座から受講できる『オンデマンド』、数日間の『ワークショップ』、さらには『ハンズオン』といった多様なカリキュラムを展開しています」

このカリキュラムは、超小型衛星の第一人者である趙孟佑教授(千葉工業大学、九州工業大学所属)と、衛星開発のスタートアップであるアークエッジ・スペースの協力のもと開発された。このほかに教育事業では、一部の宇宙飛行士訓練を受託した経験をもとに、新たな人材育成プログラムを開発し、一般企業の研修や学生の授業に展開している。

著者/ライター
有井 太郎
ビジネストレンドや経済・金融系の記事を中心に、さまざまな媒体に寄稿している。企業のオウンドメディアやブランディング記事も多い。読者の抱える疑問に手が届く、地に足のついた記事を目指す。

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