「令和8年度税制改正」を読み解く ~家計編~

「年収の壁」「住宅ローン控除」「エコカー減税」家計に関係する税制改正

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省エネ性能の高い中古住宅の「住宅ローン控除」が拡充

■住宅ローン控除の拡充
適用期限が5年間延長され、2030年入居分までが対象になった。また、既存住宅の利活用の促進や省エネ性能の向上の観点から、省エネ性能の高い中古住宅に関しては借入限度額が引き上げられる。

●住宅ローン控除対象の借入限度額の変化

※年齢40歳未満であって配偶者を有する者、年齢40歳以上であって年齢40歳未満の配偶者を有する者または年齢19歳未満の扶養親族を有する者。

■固定資産税・不動産取得税 免税点の見直し
物価高への対応として、固定資産税、不動産取得税の免税点が引き上げられる。

●免税点の変更

「物件価格の上昇に伴い、固定資産税と不動産取得税の免税点が引き上げられたので、これまでよりは住宅購入や保有の際の負担が軽減されるのではないでしょうか」

「エコカー減税」見直しによる自動車購入への影響

■自動車重量税のエコカー減税の見直し
電気自動車の一層の普及促進を図るため、減免区分となる燃料基準の達成度を引き上げたうえで、2年間延長される。

●エコカー減税の見直し

■自動車税の環境性能割の廃止
自動車取得時の負担を軽減、簡素化することを目的に、2026年3月31日をもって環境性能割が廃止。

「環境性能割が廃止された一方で、エコカー減税の基準が少し厳しくなるので、結果的に変化はあまりないかもしれません」

「教育資金の一括贈与」の非課税措置は廃止に

■教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の廃止
子どもが直系卑属(両親や祖父母)から教育資金として一括贈与を受けた際、1500万円までは非課税となったが、2026年3月31日をもってこの措置が廃止。

「既に廃止されているので、知らずに1500万円贈与してしまい、贈与税が発生してしまうということがあるかもしれません。2027年1月からNISAが拡充され、0~17歳の子どももつみたて投資枠を利用できるようになります。親や祖父母が資金を出しても税金は発生しませんし、非課税で保有・運用できる制度なので、贈与ではなくNISAで備えてほしいという国の思いがあるといえそうです」

「年収の壁」以外にも、住宅や自動車、教育費などに関する改正もあった。関係がありそうな項目は念のためチェックし、影響を受けそうか確認しておくといいだろう。
(取材・文/有竹亮介)

お話を伺った方
中山 慎吾
トランス税理士法人代表税理士。大学卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社、日本橋支店にて資産運用コンサルティング課に従事。その後、2020年にトランス税理士法人を設立。現在は、個人向けの税務を中心に顧客の資産形成をサポートしている。
著者サイト:https://zeikinherasu.jp/
著者/ライター
有竹 亮介
音楽にエンタメ、ペット、子育て、ビジネスなど、なんでもこなす雑食ライター。『東証マネ部!』を担当したことでお金や金融に興味が湧き、少しずつ実践しながら学んでいるところ。
用語解説

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