【JPX総研】JPXスタートアップ急成長100指数 2026年度上期のパフォーマンスを振り返る
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1.はじめに
JPXスタートアップ急成長100指数(以下「スタートアップ100」といいます。)は、日本を代表する高成長スタートアップ企業で構成される株価指数として、2026年3月に算出を開始しました。
東証グロース市場の銘柄に加え、同市場から市場変更した後、一定期間内の銘柄も対象とし、売上高または時価総額が大きく成長している企業で構成されます。高い成長性を示し、一定の時価総額を有する企業の動向を捉えられることが特徴です。
また、指数の算出開始に合わせて連動ETFも上場しました。本記事では、2026年4月から9月までの半年間のスタートアップ100のパフォーマンスとその背景をご紹介します。
連動商品
| JPXスタートアップ急成長100ETF | 526A | シンプレクス・アセット・マネジメント |
(指数開発の背景についてはこちら)
2. スタートアップ100のパフォーマンス
2026年度上期の日本株市場は、AI・半導体関連銘柄や銀行株を中心に堅調に推移し、TOPIXは+18.7%となりました。グロース市場の動向を表す東証グロース市場250指数(以下「グロース250」といいます。)も、期間前半の出遅れからの見直し買いや小型株への資金回帰などを背景に+14.7%となりました。
こうした市場環境の中、スタートアップ100は+26.0%となり、TOPIX及びグロース250を上回るパフォーマンスを示しました。
指数値グラフ

3. スタートアップ100好調の背景
3-1.構成銘柄の7割超が上昇
スタートアップ100とグロース250について、2026年4月から9月までの構成銘柄の株価騰落を確認しました。株価が上昇した銘柄の割合は、グロース250の56%に対し、スタートアップ100では71%となりました。スタートアップ100の良好なパフォーマンスは、一部の銘柄だけではなく、相対的に多くの構成銘柄が上昇したことにも支えられていたことが分かります。
| 指数 | 上昇 | 下落 |
| スタートアップ100 | 71% | 29% |
| グロース250 | 56% | 44% |
※スタートアップ100は定期入替前後いずれかの構成銘柄を対象。期間中に新規上場及び上場廃止となった銘柄は対象外
3-2.高い成長を続ける企業が指数をけん引
次に、各指数の上昇に寄与した上位銘柄を見ていきます。スタートアップ100とグロース250では、寄与度上位銘柄の顔ぶれに違いが見られました。
グロース250では、がん治療薬の開発を手掛けるオンコリスバイオファーマ(4588)、中小企業のバックオフィスDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するフリー(4478)、産業用ドローンの開発・運用を手掛けるTerra Drone(278A)などの銘柄が指数をけん引しました。
スタートアップ100においても、これらのグロース市場銘柄が指数上昇に寄与しました。加えて、DXや生成AI導入も支援するコンサルティング会社であるベイカレント(6532)、クラウド会計サービスを提供するSaaS企業であるマネーフォワード(3994)、名刺管理や営業DXサービスを提供するSansan(4443)など、グロース市場からプライム市場へ市場変更した銘柄もパフォーマンスを押し上げる形となりました。
このように、スタートアップ100では、グロース250の上昇をけん引した銘柄に加え、市場変更後も企業価値を高めてきた銘柄が指数上昇に寄与しました。グロース市場からの市場変更後も高い成長を続ける企業を継続的に対象とするスタートアップ100の特徴が、今回のパフォーマンスの差につながった一因と考えられます。
●グロース250の寄与度上位銘柄
| # | コード | 銘柄 | 市場 | 寄与度 |
| 1 | 4588 | オンコリスバイオファーマ | グロース | 3.1% |
| 2 | 4478 | フリー | グロース | 1.4% |
| 3 | 278A | Terra Drone | グロース | 1.3% |
| 4 | 6613 | QDレーザ | グロース | 1.2% |
| 5 | 485A | パワーエックス | グロース | 1.0% |
| 6 | 186A | アストロスケール ホールディングス |
グロース | 1.0% |
| 7 | 7806 | MTG | グロース | 0.7% |
| 8 | 446A | ノースサンド | グロース | 0.7% |
| 9 | 319A | 技術承継機構 | グロース | 0.6% |
| 10 | 290A | Synspective | グロース | 0.6% |
●スタートアップ100の寄与度上位銘柄
| # | コード | 銘柄 | 市場 | 寄与度 |
| 1 | 4588 | オンコリスバイオファーマ | グロース | 3.0% |
| 2 | 6532 | ベイカレント | プライム | 2.9% |
| 3 | 3994 | マネーフォワード | プライム | 2.6% |
| 4 | 4478 | フリー | グロース | 1.4% |
| 5 | 4443 | Sansan | プライム | 1.3% |
| 6 | 278A | Terra Drone | グロース | 1.3% |
| 7 | 3923 | ラクス | プライム | 1.2% |
| 8 | 4180 | Appier Group | プライム | 1.1% |
| 9 | 6613 | QDレーザ | グロース | 1.1% |
| 10 | 4194 | ビジョナル | プライム | 0.9% |
※2026年3月31日時点のウエイト×半年の株価騰落率で算出。スタートアップ100は2026年7月の定期入替を考慮
4. おわりに
スタートアップ100は、売上高または時価総額の成長に着目し、高い成長性を示すスタートアップ企業で構成される指数ですが、2026年度上期は、多くの構成銘柄が上昇、グロース市場における成長企業に加え、市場変更後も高い成長を続ける企業が指数をけん引し、その特徴がパフォーマンスにも表れる結果となりました。
個別のスタートアップ企業を継続的に調査し、投資先を選定することは必ずしも容易ではありませんが、スタートアップ100を活用すれば、指数が表す高い成長性を示すスタートアップ企業群の動向が把握できます。
引き続き、スタートアップ100にご注目ください。


