プロが語る!資産形成のすゝめ

kabu.com 調査のプロがこっそり語ってくれた

ぶっちゃけ資産形成術(第2弾)

提供元:カブドットコム証券

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manebu01第一弾の「ぶっちゃけ資産形成術」では、カブドットコム証券の看板アナリスト山田勉に自身の経験談から投資のコツをこっそり語ってもらいました。

第二弾は、配当・株主優待の分析などを得意とする投資アナリストの藤井明代に本当は教えたくない!?ぶっちゃけ資産形成術を語ってもらいます!

<以下、インタビューアーを(イ)、藤井明代を(藤)と略します。>

第一弾では勉さんから投資のコツを学びました。では、ぶっちゃけ何に投資したら良いのですか!?

(藤)投資をこれから始めたい方に多く聞かれるご質問です。現在は多種多様な投資対象がありますので、非常に悩みますよね。現在の環境下であれば、私は「配当」に注目すべきと考えています。

(イ)ズバッとありがとうございます。「配当」ですね!そういえば、前回の勉さんのインタビューでも配当の話が出ていました。では一体、配当の何に注目した良いのですか?よく耳にするのは「配当利回りが高い銘柄」などですが・・

(藤井)そうですね。前回の山田のお話しの中で、あるグラフをご紹介しましたが、覚えていますでしょうか?こちらの法人企業統計調査の推移です。

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(イ)これですね!思い出してきました・・・日本企業の配当が良く伸びているという話でしたね!

(藤井)山田からは、「日本企業は賃金が増えない中(大企業の労働分配率低すぎ)、唯一配当だけは激増していて、正社員になるより株主にならないと配分に与れない現実…」とお話ししました。

もっと詳しくこちらのグラフを見ると、企業の利益(経常利益)は2008年のリーマンショック後の景気回復局面でしっかり伸びていて、それに伴い配当金も急増していることがわかります。企業の利益剰余金(会社内部に蓄積するお金)もじわじわ増えていますね。

(イ)本当ですね!景気回復で企業はしっかり儲けているのですね。しかしオレンジ色の線だけはあまり上がっていないですね・・むしろ低迷しているような。。

(藤)オレンジ色の折線は従業員の給与です。企業の利益は右肩上がりで、株主に支払われる配当金も伸びているのに、従業員の給料は上がっていません。従業員に企業の儲けが還元されていないのが現状です。

過去にあったようなショックや不透明な海外経済へのリスク、日本の人口減少など様々な要因が先行き懸念につながり、日本企業はベア(賃上げ)にとても慎重である、ということです。

(イ)それは・・・悲しすぎます。。。

(藤)現役世代にとっては悲しいですが、これが現実です。

ですが!これを投資に当てはめると、業績が良く、配当をしっかり継続している企業に投資をして、株主として配当を受け取る、という投資手法が有効であることがわかります。

(イ)たしかにそうですね!ではぶっちゃけ、どんな企業が良いのですか!?早く教えてください(笑)

配当に着目!「連続増配」は企業を見極めるものさし

(藤)そうですね、配当という観点では「連続増配企業」が良いと考えます。

(イ)配当金を連続で出し続けているということですか?

(藤)そうです。毎年、株主に還元する配当を連続で増額している企業のことです。

配当を毎年連続して増やせる、ということからは企業のいろいろなことがわかりますよ!

例えば、

・ 業績が安定的に伸びている
・ 好財務
・ 経営陣の自信
・ 株主還元に対する積極的な姿勢(株主を意識しているか)

などです。

(イ)なるほど!今挙げてもらった項目だけでも、株主にとって良さそうな事ばかり。配当を増額するのは良い企業を見極めるものさしになるということですね。

(藤)まさにその通りです!

(イ)例えば、どんな企業があるのですか!?気になります!

(藤)日本企業の中で、現在10年以上連続で増配をする企業はざっと20社程度あります。

私たち消費者におなじみの花王やロートなどといったメーカーや、コンビニのファミリーマートを運営するユニー・ファミリーマートホールディングスなども連続増配企業ですよ!

10年以上連続で配当を増額している企業

※2018年2月1日現在、銘柄コード順
※Astra Managerデータを基にカブドットコム証券作成

(イ)おおお!これは・・・参考になりそうです!

(藤)花王は日本の上場企業で最高の28年連続で増配を続ける企業です。日本企業で四半世紀以上、連続で配当を増額する企業は中々ありませんので、こうした企業が増えるといいですね。

(イ)四半世紀以上とはすごいです!花王に続け、ですね!でも、最低投資金額が何十万、または百万円を超えるとたくさんの企業に投資できないですね。。

(藤)おっしゃる通りですね。ですが、今はネット証券を中心に1株から投資ができるようになっています。その場合もその企業の株主として配当が受け取れる場合がほとんどですよ。

実は、東証に上場するETN(「上場投資証券」または「指標連動証券」と呼ばれる)を利用することで、実質的に連続増配企業に投資する手法があるんですよ!

(イ)そうなのですね!ETNはETFの仲間ですよね。連続増配企業を対象にしたものにはどんな商品があるのですか?

(藤)例えば、日本株配当貴族ETN(2065)米国配当貴族ETN(2044)があります。どちらも増配企業を対象としている投資商品です。2018年2月現在で、1万2~3千円程度で売買できますし、分散投資にもなりますよ。

米国配当貴族ETNは米国の連続増配企業を対象とした商品です。米国は日本よりも配当への意識が高いので、組み入れ銘柄を調べてみるのも面白いと思います。

(イ)なるほど!1万円程度なら気軽に始められそうですね!米国企業の連続増配企業も調べてみます~

(藤)是非調べてみてくださいね!それから投資を始める前に、株式投資にはリスクがあることを忘れないでくださいね。投資対象を分散することや、積立を活用して時間を分散することも検討してください!

(イ)わかりました!勉さんから教わったドルコスト平均法も取り入れつつ分散を心がけます。私も早速始めてみたいと思います!

藤井さんは株主優待マニア?とも聞いたので、次回は優待についても教えてください~

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