世界共通語「ESG/SDGs」

インベスコの徹底解説:ESG投資

(2)ESG投資の背景とSDGsとの関係

提供元:インベスコ・アセットマネジメント

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ESGと企業成長に関する誤解

さて、ESG投資が普及するに従って、ひとつの大きな誤解も生じています。

株主以外のステークホルダーを重視し、環境や社会に配慮するということを、企業が成長を後回しにすることと捉える人がいます。しかし、これはまったく違います。株式会社は成長する必要があることに変わりはなく、今までと違うのはステークホルダー全体の価値を高めることが重要であるという部分で、その中には当然株主も含まれています。ですので、以前よりも難易度が上がっていると見ることもできます。あらゆる人に目配りをして、できるだけ犠牲のない成長をしなければならないからです。

この誤解は投資家においても非常に根強いものがあります。ESG投資が社会貢献のようなものだと誤解する人は多く、そのため、ESG投資は金融リターンを犠牲にするものだと考えるのです。ESG投資には社会貢献的な側面がないわけではありませんが、ESG投資は当然にリターンを目的とする投資でもあるのです。世界中のESG投資家で「リターンが低下して良い」と考えている人はほとんどいないでしょう。むしろ、ESG投資家の多くは、「ESG投資の方が将来のリターンが高いはずだ」、あるいは「ESG投資に取り組まないと長期的リターンを損なう」と考えて取り組んでいると言えます。

責任投資原則(PRI)

PRI(責任投資原則)という言葉を耳にした方もいるかもしれません。PRIは、2006年に国連が提唱したイニシアチブで、金融機関に対して持続可能な発展のために責任ある行動を求めるものでした。PRIはあくまでも原則ですので、金融機関がそれに従う義務はありません。また、PRIはESGを考慮するよう要請していますが、何が重要なESG課題かは示していません。このように漠然としたものであるにも関わらず、世界的にPRIに賛同する人は継続的に増えています(以下グラフ)

出典:PRI、2021年1月時点。

このようにPRIへの賛同を通じてESG投資を推進する機関投資家の数は世界的に増えていますが、個人投資家でも特に若い人を中心にESG投資が広がり始めています。そのデータを以下に紹介しましょう。

ESG投資の継続的増加の主な原動力としてのミレニアル世代

95% 責任投資に関心を持つミレニアル世代の割合(2019年時点)
89% 金融商品提供者が企業のESGパフォーマンスを調べることを期待するミレニアル世代の割合
88% ミレニアル世代の富裕層のうち、投資が与えるESGへの影響を積極的に考える割合
57% 健康と幸せ(ウェルビーイング)に悪影響を及ぼすと考えられる企業への投資を拒否したミレニアル世代の割合
30兆ドル 今後数十年の間に団塊の世代からミレニアル世代へ移転する富の価値

出典:MSCI、アクセンチュア、アリアンツ、モルガン・スタンレー

SDGsとの関係

2015年、「持続可能な開発目標(SDGs)」が、国連総会で全会一致で採択されました。SDGsは、国連加盟国すべてが支持する非常に大きな国際的なコミットメントです。

「誰一人取り残さない」社会を実現するため、2030年までに貧困撲滅や格差の是正、気候変動対策などの17の目標を達成することを目指した取組みがSDGsです。その特徴は、このような課題解決に民間企業が事業として取り組むことを期待していることと、あくまでも目標だけを示すにとどまり、それを実現する手段には触れていないことにあります。前者は、社会課題の解決に事業として取り組むことで企業の成長機会であることを意味しており、後者は各国や民間の創意工夫を促しています。

GPIFは、ESG投資とSDGsの関係を以下のように位置付けて、投資家と企業が共に持続可能な社会実現に取り組むものとしています。

(GPIFホームページより)

(提供元:インベスコ・アセットマネジメント)

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