若い女性に人気!
金(ゴールド)へは投資してる?
国際情勢の悪化にともない、価格が高騰したことで話題になった金(ゴールド)。街中でも買取店をよく見かけるようになった。実際のところ、どれくらいの人が金への投資を行っているのだろうか? 全国の20代から40代の男女1091人を対象に実態を調査した。
Q.金(きん、ゴールド)製品を買取店などに売ったことはありますか?
ある:31.6%
ない:68.4%
最初の質問は、アクセサリーなどの金製品を買取店で売った経験があるか、というものだ。経験がある人の割合は、3割強にのぼった。
「ある」と答えた人の内訳を、性別・世代別に見てみよう。結果は以下のとおりだ。
男性20代:14.8%
30代:15.6%
40代:16.8%
女性20代:29.9%
30代:13.0%
40代:9.9%
20代の女性が29.9%と、突出して高い。このうち、金に限らず投資経験のある人は、86.4%と9割近くにものぼる。20代の若い女性にとって、金への投資は身近なようだ。
次に、金製品売却時の価格についてどう感じたかを聞いてみた。
Q.金の売却価格をどう感じましたか?売却経験が複数ある方は、直近のご経験をお答えください
高く売れたと思う:51.9%
まあまあの価格で売れたと思う:39.4%
思ったより安かったと思う:8.7%
売却価格に満足している人が多いことから、金が投資対象として優秀であるとうかがえるだろう。それでは、金を純粋な投資目的で買った経験のある人は、どれくらいいるのだろうか?
次の質問は、回答者のうち投資経験のある男女575人に対して調査したものである。
Q.金融商品として金を買ったことはありますか?
ある:48.3%
ない:51.7%
投資経験者のうち、半数近くの人が金融商品として金を買った経験があるという。
「ある」と答えた人の、性別・世代別の内訳は、以下のとおりだ。
男性20代:17.2%
30代:19.8%
40代:18.0%
女性20代:30.6%
30代:10.1%
40代:4.3%
ここでも、20代の女性の割合が突出して高くなっている。若い女性が、投資対象として意識的に金の売買を行っていることがわかる。一方で、男性の割合も全体的に高い。金融商品としての金は、男性の関心も高いようだ。
金に投資できる商品には、どのような種類があるのだろうか?次の質問では、金を買った経験のある人に対して、どのような商品を購入したのか調査した。
Q.投資したことのあるものを教えてください(複数回答可)
純金積立:167人
金地金・金貨:124人
金の投資信託:117人
金のETF(上場投資信託):75人
金先物取引:48人
その他:3人
(回答総数:278人)
金投資というと、大金をはたいて金の延べ棒や金貨を購入し、銀行の金庫へ大切に保管しておく、といったイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし、実際の金投資には、さまざまな選択肢がある。
例えば、もっとも回答数の多かった純金積立は、毎月自分で決めた額の金を購入する。少額から始められるのが特徴だ。金の投資信託や金のETFは、金の価格と連動するように運用される商品だ。ETFであれば株式と同じように取引所に上場している商品なので、株式投資をしたことがある人であれば売買しやすいだろう。
アンケートの結果を見ると、現物の金地金や金貨だけでなく、さまざまな商品が購入されている。特に、純金積立や金の投資信託、ETFなど、少額から購入できてポートフォリオに組み込みやすい商品の人気が高い。
また、今回のアンケートでは、金に投資する理由についても調査した。
Q.金に投資する最大の理由は何ですか?
一般的な分散投資の一環として:35.2%
具体的な有事や世界情勢に備えて:30.6%
安定した積立対象として:19.8%
高い収益を目指して:10.8%
金そのものに魅力を感じて:2.9%
その他:0.7%
アンケートからは、分散投資の一環として、あるいは有事に備えて、安定した資産である金を保有したい、という意識がうかがえる。一般的に、金は安全資産であり、金の価値は国際的に安定していると言われるため、そのような意識を持っている人が多いのだろう。
経済情勢が不安定なとき、金の需要は高まる傾向にある。ウクライナ情勢の悪化にともない、金価格が高騰したのは記憶に新しい。経済的、地政学的リスクが懸念されるとき、資産を守ろうと金が購入される。つまり、金投資はリスクの回避策だといえよう。このように、安全資産と言われる金をうまく自分のポートフォリオに組み込み、リスクを抑えた資産運用を目指そう。
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(田辺翔)
「あなたご自身に関するアンケート」
調査方法:インターネットによる調査
調査時期:2022年7月
調査対象:全国20〜40代の男女
有効回答数:1165件