時事が与える投資への影響!
新分野への投資に対する考え方、世界情勢が与える投資への影響とは?
投資を行う中で、新分野への投資を検討することはとても大切である。一方、戦争や感染症といった世界的リスクを完全に避けて通るのは難しい。そこで今回は、20〜40代の投資経験がある人を対象に、新しい分野への投資に関する考え方、世界情勢が与える投資への影響・考え方について聞いてみた。
「メタバース」や「SDGs」のような新しい分野への投資に関するあなたの考え方はどれに近いですか?(複数回答)
考え方はどれに近いですか?(複数回答)
直接的な関連銘柄を積極的に投資対象とする 22.6%
隠れた関連銘柄を探して投資対象とする 34.8%
変化に対応できるようポートフォリオへの組み込みを図る 24.9%
まずは新分野の正確な理解に努める30.6%
市場の評価が落ち着くまでは手を出さない22.8%
その他 ※自由回答 0.5%
メタバースやSDGsといった新しい分野への投資に関する考え方の中で、もっとも多かったのは34.8%で「隠れた関連銘柄を探して投資対象とする」だった。
メタバースやSDGsといった分野はまだ新しく、「これから」に期待する部分が大きい。今後の伸び代に期待をしている投資家は、早い段階からメタバースやSDGsといった新しい分野への投資を行い始めている。
次いで多かったのは、30.6%で「まずは新分野の正確な理解に努める」だ。投資である以上はリスクも伴う。そのため、まずは新分野の正確な理解に努め、「伸び代がありそうだ」と判断できる十分な材料が見つかるまでは投資をしないという対応がうかがえる。
実際、「日本人の投資家は保守的だ」という意見も多い。新分野への投資に慎重になるのは、日本人らしさと言えるのかもしれない。
次に、伝染病や戦争などの悪材料が発生した場合の考え方について、詳細を聞いてみた。
伝染病や戦争などの悪材料が発生した時のあなたの考え方はどれに近いですか?
大きな損失を出さないよう売却を進める 14.6%
実力以上に割安になった銘柄などに投資するチャンスと捉える 31.3%
その状況下で逆に有利となる分野や銘柄を探して投資する 15.7%
下げ局面で運用益が上がる方法で投資する(ベア型、インバースなど) 8.3%
売却はしないが新規の投資は見合わせる 12.9%
一時的な値動きに囚われず投資を続ける 16.7%
その他 ※自由回答 0.5%
伝染病や戦争などの悪材料が発生した場合の投資に対する考え方の中で、もっとも多い回答を得たのは31.3%の「実力以上に割安になった銘柄などに投資するチャンスと捉える」だ。
伝染病の蔓延や戦争が発生することにより、リスクを恐れて市場は消極的になりがちである。その結果、実力以上に割安になる銘柄も少なくはない。これをチャンスと捉えて投資をすることで、確実に収益につなげる投資家が多い。
次いで多かったのは16.7%で「一時的な値動きに囚われず投資を続ける」だ。
世界情勢によっては、投資銘柄が一時的に下落することも珍しくはない。そのような中で、先を見据えて所有し続けることで株価の回復、上昇を目指す投資家も少なくはないようだ。
とはいえ、「その状況下で逆に有利となる分野や銘柄を探して投資する(15.7%)」や「大きな損失を出さないよう売却を進める(14.6%)」と比べると大差はない。このことからも、しっかり先を見据え、判断して投資をしている様子がうかがえる。
社会情勢のみに左右されることなく、先を見据えて投資を行っていくことがもっとも大切なのかもしれない。
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調査時期:2022年7月
調査対象:20代~40代の投資経験者
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