プロが語る!資産形成のすゝめ

今時の資産運用(資産形成)とは?

資産運用はラクして取り組むのが一番!

提供元:三菱UFJ信託銀行

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資産運用の基本は株式から!

「資産運用」と聞くと皆さんは、どの資産が真っ先に頭に浮かぶでしょうか?答えは「株式」だと思われている方が多いのではないでしょうか?筆者もそう考えています。

では、株式に資産運用していくことを考えた場合、100%株式だけの運用は、株式に100%依存することとなり、一般的にリスクが高いと言われています。もちろん、株式で当たれば何十倍何百倍になることもあります。それはそれですごい運用パフォーマンスだと思います。しかし、それはとても頻度の低いことではないでしょうか?

そこで運用資産全体のリスクを和らげるためには、他の資産を組み入れるのが一般的な手法で、「分散投資」と呼ばれています。

他に組み入れる資産で代表的なものが「債券」です。債券には、国が発行する「国債」、事業会社が発行する「事業債」などがあります。一般的に債券は株式よりもリスクが低く逆に動く(逆相関)ことが多く、債券を運用資産に組み入れると運用資産全体のリスクが低減すると言われています。

運用資産は株式だけでなく他の資産も取り込んでいくことで考えましょう。相場は上がる・下がるの一方向ではありませんから。一喜一憂しない方が、皆さんも「楽(ラク)」だと筆者は考えています。

株式に組み込む資産で債券以外のものはないの?

60~70年前の資産運用と言えば、「株式・土地・現金」と言われていたそうです。昔は、これくらいしかなかったようですが、今は違ってきています。運用資産に組み入れていくべき資産は、債券以外にもいろいろあります。

例えば、冒頭の土地に関連するものとしては、不動産に投資するリート(REIT)が存在します。手軽に不動産に投資する手法が登場しています!ただ・・・、銀行員の私が言うのもなんですが、今・・・預金は運用の対象にはなりえないに等しいです。金利がほとんどつきませんから。

その他に、株式・債券などと違った動きをすると考えられる金などのコモディティー(商品)関連、比較的高利回りが期待できると考えられる新興国の資産なども運用資産にほどよく組み入れていくことが肝要と考えられます。

実は資産運用にも使える“金(ゴールド)”

読者のみなさんの中には、「金って、資産運用に使えるの?」と疑問を抱いた方もいらっしゃるでしょう。

「金」は、永遠の輝きを持つ資産。

皆さんに馴染みのあるものとしては指輪などのジュエリー(宝飾品)が一般的です。またスマホ程度の大きさの金の延べ棒という形でも存在していますよね。

実はこの金が運用資産としても有効であると考えられています。運用資産としての金を保有することによって想定される効果を考えてみましょう。

(1)【分散投資効果】
株式との相関(同じように動く)が基本的に低い(逆相関)ということです。つまり「金は株価が下落する時に買われ、株価が上昇する時に売られる」。運用資産全体のリスクを低減すると期待されています。

(2)【有事の金】
テールリスク=滅多に起こらないと考えられていますが、「ひとたび起きたら…ものすごく大変!」という事象で、有名なのは2008年リーマンショックです。当時はあらゆる資産価格が下落しました。金も例にもれず最初は売り込まれましたが、最終的に価格が反転上昇するのが一番早かったのは金です。

(3)【実物資産の金】
今、世界を席巻しているのは「インフレ(物価上昇)」です。インフレ時には、実物資産価格は一般的に上昇します。つまり金価格も上昇が見込まれます。

(4)【通貨としての金】
現在の国際基軸通貨はドル(米ドル)です。金はその対極にある資産と考えられています。ドルが下落する時は金が上昇する。現在はどちらかというと、ドル高ですから、金にとっては逆風(向かい風)です。

(5)【無国籍通貨の金】
株式・債券は無一文になることもあり得ます(企業で言うと倒産)。金はどこの国の顔もたない無国籍、いわゆる無所属です。腐食もしないし、存在そのものに価値がある!わけです。時空を超えて輝き、永遠に残り、決して紙くずにはなりません。ツタンカーメンのマスクのように・・・。

以上から金というのはいろいろな局面において、対象となる資産とは「逆の位置」にある性質があることがわかります。筆者は、金には投資の世界における「保険」の機能があると考えています。しかもたくさんの顔を持つ資産として。

このパートの最後に「金の弱点!」をお伝えします。

それは、金は持っているだけでは何の配当も利息も生みません。これは大変大きなデメリットです。しかし、上記のとおり、いろいろな効用が期待されています。それが“金”です。

楽(ラク)してハイブリッドな運用を!

ここまで運用資産の中に金を取り込む効用を述べて参りましたが、今回のテーマである“ラクな運用”についてもふれてみましょう。

株式1本の運用より複数の資産を取り込む分散投資の方が、資産全体の値動きは抑えられるのが一般的です。

分散投資と言ってもそれぞれの資産を、まずは「いつ買うか?」が問題になってきますよね。買い・売りのタイミングを計るのはなかなか難しいものです。しかも多くの皆さんは本来の仕事・勉強があって、資産運用だけをやっているわけではありませんから、気づかないうちに資産運用が進んでいるような仕組みがあったら便利だと思いませんか?結局、給料等からの自動引き落としの積立購入や全自動のおまかせ資産運用アプリが一番、ラク。

筆者は結局、こういう結論に達しました。

政府も「資産所得倍増プラン」の取りまとめの中で、2024年からNISA(少額投資非課税制度)における投資額の大幅拡大など大幅刷新することを決定しています。

では何をどれだけ買うか?

参考になるのは皆さん(国)の年金を運用している機関である厚生労働省の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF:Government Pension Investment Fundの略)が決めている資産配分が参考になるのではないでしょうか。

現在は「国内債券:外国債券:国内株式:外国株式=25%:25%:25%:25%」です。いわゆる国内外の伝統4資産と呼ばれる資産に均等配分しています。

次に資産はどれくらい増えればいいのか?ということです。現在の国内の様々な状況からすれば年4~5%程度あれば十分ではないでしょうか。

これに更に他の資産を加えてハイブリッドにする。例えば金。更にリート等もいいでしょう。これらを5~10%ずつ加える代わりに、その分だけ国内債券を削るといった具合です。

どうやって金を資産運用資産に取り込む?!

では金に投資するには現物を買えばよいわけですが、どこで購入するのか?購入単位は?現物の保管はどうするの?などの問題が山積みです。

三菱UFJ信託銀行では、もっと手軽に“金に投資する方法”として、私どもが2010年に東証上場させた貴金属ETF『金の果実シリーズ』(金のほか、プラチナ・銀・パラジウムの各ETFがあります)をご活用いただけると考えています。ETFを保有いただくのも、現物に投資するとほぼ同様な経済効果が期待されると考えています。

【『金の果実』シリーズの特徴】

(1)現物の裏付けがある…現物を信託財産として国内で保管しています。一定条件の下、金とプラチナはETFから現物に交換することが可能です。国内に現物が存在することで安心感があります

(2)株式と同様にリアルタイムの価格を見ながら売買できます(売買は証券会社での取り扱いとなります。信託銀行での取り扱いはありません)

(3)少額から始められる…1口から取引でき比較的少額(例 金:8,391円(2023年6月16日東証終値))から投資が可能です

(4)低コストである…保有コスト(信託報酬。保管料や保険料を含みます)は年間0.44%(金、消費税込み)または0.55%(金以外、消費税込み)です

ぜひこの機会に資産運用ポートフォリオに保険の機能が期待される“金”を加えてみてはいかがでしょうか。人生に保険をかけるように資産運用ポートフォリオにも保険をかけてみませんか?個人的には最初は全体の5~10%程度が適度な割合だと考えますが、状況に応じて臨機応変に割合を高めていくことなども有効と考えられます。

金は、なにも起こらない・起きていない平穏な時にこっそりと購入するべき資産なのです。

(2023年6月16日、記)
記載内容は筆者の個人的見解に基づくものであり、三菱UFJ信託銀行の見解ではありません。

(提供元:三菱UFJ信託銀行)

著者/ライター
林 恒
三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)に入社後は、主に年金運用関連のファンドマネージャー・ディーラーを経験。その後は、投資商品に関する営業企画・営業推進活動やラップ商品のポートフォリオマネージャーを担当するなど、入社以来総じて運用関連業務に携わる。現在は上場来10年を超えた貴金属を裏付け資産とした上場信託(ETF)“金の果実”シリーズのプロモーション活動に係る企画・運営等を務める。
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