かぶオプコラム

【かぶオプコラム】第2回:少ない資金で株の値上がり益を狙うアイディアとは

提供元:株式会社シンプレクス・インスティテュート

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【かぶオプコラム】
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第1回:将来値上がりしそうなものを今決めた価格で将来も買える方法

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「このコラムでは、株式投資をより効率的にしてくれる仕組み『かぶオプ』について連載でお伝えしてゆきます。」

2024年1月から新しいNISA制度がスタートし、年初の株式市場は連日の株高で盛り上がっています。1月15日には日経平均は一時36,000円を超え、過去33年11か月ぶりの高値水準となりました。

この株式ブームに乗り遅れたくないと焦りを感じている方もいらっしゃることでしょう。とはいえ、実際には株式市場に参加していない方も多いようです。今が株の買い時ではないという考えもあるでしょうし、中には、投資資金を貯めている最中で、毎日上がる株価を前に指をくわえて悶々としている方もいるかもしれません。あるいは、「これほど株高な局面で株を買って、このあと下がりでもしたら大変だ」と、将来の株価下落が心配で手を出せないという方も少なくないはずです。

確かに、株式投資というのは、自分の大事な財産を投じてリスクをとるからこそ、時として高いリターンが得られる世界であり、多少の元手は必要です。リスク無くして利益なし、損失が出る可能性もあります。そう考えると尻込みしてしまう気持ちはよくわかります。しかし、相場には参加してこそ初めて学べることも沢山あります。もし仮に、相場の上昇タイミングを逃さず利益を出したいと思ってはいるけれど、次の(1)、(2)のどちらかの理由で投資をためらっているのなら、ある種の取引によって解決できる可能性があります。

(1)投資資金が足りない
(2)株に投資して大損をするのが心配

今回は、(1)の「投資資金が足りない」というお悩みの解決法についてご紹介いたしましょう。

例えば、投資資金は10万円しか用意できないという状況を考えてみましょう。今年1月4日に、日経225連動型上場投信(コード1321、以下、日経225 ETFと略記)を買おうと考えたとします。日経225 ETFはその名前の通り、日経平均に連動して価格が動くETFで、1口から取引できます。1銘柄取引するだけで、225銘柄に分散投資をしている効果が得られることもあり人気のETFの一つです。この日の日経225 ETFの価格は34,500円前後でした。

投資資金が10万円の場合、日経225 ETFは最大でも2口しか買えません(34,500円 × 2口 = 69,000円 )。仮に1月4日に34,500円でこのETFを2口購入していたら、翌週の1月12日にはETFの価格は36,800円を超え、利益は4,600円(=( 36,800円 - 34,500円 ) × 2口))です。利益には違いありませんが、4,600円の利益では物足りない方もいらっしゃることでしょう。

そこで注目したいのが、個別株やETFの値動きなどに応じて価格が変動する商品、「かぶオプ(有価証券オプションの愛称)」です。「かぶオプ」は対象の株やETFよりもかなり小額で投資を始めることができます。「かぶオプ」には2タイプあり、株価の上下と同じ方向に値段が動く「コール」と、株価とは逆方向に値段が動く「プット」があります。今回は、対象の証券の価格が上がれば同じように値段が上がるタイプの「コール」について考えみましょう。

■図2-1:日経225ETFの価格と、その「コール」の価格

日経225 ETFと、その「コール」の1月4日から1月12日までの値動き(図2-1)をご覧ください。青い線で表された日経225 ETFの価格は34,500円から37,000円近くまで上昇しています。一方、赤い線で示された日経225ETFの「コール」もETFの価格に連動して値上がりしていることがわかります。「コール」の値段は日経225 ETF そのものよりもずっと安く、1月4日時点では310円程度です。

では、1月4日に日経225 ETFの「コール」を買うとしたら、10万円の資金で何単位買うことができるでしょうか(「コール」1単位は日経225 ETFの1口の取引に対応します)。310円 × 300口 = 93,000円ですから、300単位は十分に買うことができます。そこで「コール」を300単位買ったところ、1月12日には「コール」の値段は1,660円を超え、利益は405,000円(=(1,660円 - 310円 ) × 300))となりました。収益率は8日間でなんと435%(= 405,000円 ÷ 93,000円 )です。コールではなく日経225 ETF自体で40万円もの利益を出そうとしたら、200口近く、つまり約700万円の資金が必要です。しかし、コールを用いればたったの93,000円の元手で実現できるのです!

このように、株やETFそのものを買うのに大きなお金がかかる場合、その銘柄の「コール」を取引することで、小額の元手でもその銘柄の値上がりからの利益を狙うことができます。何百万円ものお金を出してETFを買わなくても、数万円の資金で十分な利益を狙える手法があるのです。

「かぶオプ」は、今回ご紹介したように株式投資の資金効率を上げたり、また、株式投資のリスクを下げる使い方もあり、みなさんの投資をより豊かにすることができるツールです。もちろん、日経225 ETFだけではなくさまざまな人気銘柄で「かぶオプ」を取引することができます。これからも、「かぶオプ」を含めた効果的な株式投資の方法をご紹介していきます。

次回は「(1)株に投資して大損をするのが心配」というお悩み解決についてお答えしてまいります。どうぞお楽しみに。

(株式会社シンプレクス・インスティテュート)

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