かぶオプコラム

【かぶオプコラム】第3回:損失を最小限に抑えて相場に参加するには

提供元:株式会社シンプレクス・インスティテュート

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【かぶオプコラム】
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第2回:少ない資金で株の値上がり益を狙うアイディアとは

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「このコラムでは、株式投資をより効率的にしてくれる仕組み『かぶオプ』について連載でお伝えしてゆきます。」

2023年12月に発表された『お金の意識調査2023』によれば、株式会社マネーフォワードのアンケートに回答した7,000名超のうち69%が「2023年を通して投資に対しての意識・関心が高まった」と回答しています。この背景には、2024年1月からの新NISAの開始に加え、円安とインフレが食費や光熱費などのあらゆる支出に圧し掛かってきているからでしょう。

一方で、フィデリティ投信株式会社が発表している『2023年 フィデリティ・ビジネスパーソン1万人アンケート』によると、投資をしている人・投資額を増やした人が約半数いる一方で、投資をしていない人・投資をやめた人もほぼ半数近くいるようです。投資しない最大の理由は、「資金が減るのが嫌だから」が39%となっており、損をしたくない気持ちから投資を手控えている人が多いことがうかがえます。

確かに損が嫌なのは当然です。損をするのが好きという人はほぼいないでしょう。しかし面白いことに、損失が怖いから株なんてとんでもない、とおっしゃる方でも、1枚300円の宝くじをためらいもなく10枚、20枚と買っています。宝くじの分配率(46.2%)を考慮すれば何千円かの損になるはずですが、当たる可能性があれば多少の損は平気だということでしょう。言い換えれば、「損が嫌だ」と言っている人も、本当に恐れているのは数千円程度の「ちょっとした損失」ではなく何十万円、何百万円という「取返しのつかない大きな損失」なのではないでしょうか。

それでは、株式投資でどれだけの損失が生じる可能性があるのでしょうか。一晩で何百万円も失ったという恐ろしい話も聞くので、さぞ大損の可能性があるのだろうと思われるでしょう。しかし、冷静に考えてみてください。株価はどれだけ下がってもゼロより下がることはありません。つまり、5万円で買った株なら損失も最大5万円で、それ以上の損失はありません。宝くじを買ってそれが紙くずになるのと同じことです。5万円で買った株で、100万円損することはありません。つまり、もし「株を買った後の下落が心配で手が出せない」という悩みがあるのなら、投資額を小さくすることで対処できます。

しかし、買いたい銘柄の株価が高ければ、投資額を小さくすることは難しくなります。そこで、1口から購入できるETFに注目してみましょう。日経225連動型上場投信(コード1321、以下、日経225ETFと略記)はその名前の通り、日経平均に連動して価格が動くETFで、1口から取引できます。例えば2月14日時点で日経225ETFを1口買うだけなら、39,100円程度です。しかしこれでは儲かっても数百円かせいぜい数千円です。10倍の10口ではどうでしょうか。これなら必要な資金は40万円程度で、数万円の利益が見込めますが、その代わり、損が出る場合には数万円の損を覚悟しなければなりません。

株の取引では投資額が小さければ損失の可能性も小さい代わりに利益の可能性も小さくなります。損失の可能性は小さくしつつ、利益の可能性は大きくできる方法はないのでしょうか。そこで思い出していただきたいのが「かぶオプ」です。「かぶオプ」は個別株やETFの動きなどに応じて価格が変動する商品で、株よりも小額で投資を始めることができるものです。(「かぶオプ」には2タイプあり、株価の上下と同じ方向に値段が動く「コール」と、株価と逆に値段が動く「プット」があります。今回は株価が上がれば同じように値段があがるタイプの「コール」について考えています。)

例えば今年2月14日に日経225ETFの価格が39,000円近辺だったころ、日経225ETFのある「コール」は350円程度でした。つまり、日経225ETFを10口買う代わりに、この「コール」を10単位(日経225ETFの10口相当)買うのに必要な資金はわずか3,500円(= 350円 × 10 )です。この場合、3,500円以上の損失は発生しません(ここがポイント!)。ではこの「コール」を買った場合、利益はどうなるでしょうか。図3-1で2月14日から3月4日までの日経225ETFの価格と「コール」の値動きをみてみましょう。

■図3-1:日経225ETFの価格と、その「コール」の価格

日経225ETFが39,100円台から41,600円台に値上がりしていく間、日経225ETFの「コール」は350円から1,600円超まで、4倍以上に値上がりしています。例えばこの「コール」を2月14日に350円で10枚買い、3月4日に1,600円で売れば利益は12,500円(=( 1,600 円– 350円r )×10 )で、収益率はなんと357%です。最大の損失が3,500円の取引で、12,500円の利益を出すことができました。

前回の第2回で説明した通り、「コール」を活用することで、わずかな資金でも株価上昇からの利益を得ることができます。そして、少ない投資額で取引することは、損失が発生した場合でもその損失を小さくおさえられるというメリットがあります。投資資金が足りない、または株に投資して大損をするのが心配で手が出せない、といった理由で投資に踏み切れない方は、「コール」に注目してみると良いでしょう。

今回ご紹介した「かぶオプ」という仕組みは、株式投資の資金効率を上げたり、リスクを下げることでみなさんの投資をより豊かにすることができるツールです。もちろん、日経225ETFだけではなくさまざまな人気銘柄で「かぶオプ」を取引することができます。これからも、「かぶオプ」を含めた効果的な株式投資の方法をご紹介していきます。どうぞお楽しみに。

(株式会社シンプレクス・インスティテュート)

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