インカムゲインが魅力の日本株投資
高配当銘柄投資のススメ ~運用のプロが認める“好配当”銘柄は?!~
高配当銘柄へ小額から分散投資できる「高配当ETF」
日本株投資の大きな魅力の一つに、インカムゲインがあげられます。安定的な配当を得られるのは、投資を続けるモチベーションにもなりますよね。東京証券取引所には、高配当銘柄に小額から分散投資できる「日本株高配当ETF」が15本上場(2024年4月19日現在)しており、年々人気が上昇中です。
表右側の「分配金利回り」を見ると、例えば昨今人気の高い、S&P500やNYダウ指数などに連動する米国株投信や、主要先進国株式へ中心に投資するMSCI KOKUSAIなどに連動する“オルカン”投信と比べ、概して高い利回りが出ていることがわかります。すなわち、日本株の高配当ETFは、安定的なインカムゲインを求める方に有効な投資商品といえるでしょう。
高配当ETFに選ばれている銘柄は?
ただし、一口に高配当ETFと言っても、ただ配当利回りが高い銘柄を上から順に選ぶ、というわけではなく、各銘柄のコンセプトに応じて、例えば「時価総額」「配当の継続性」「企業の財務体質」など、着目ポイントの違いにより組み入れ銘柄が異なります。
それでは、共通して多くの高配当ETFに選ばれている銘柄は存在するのでしょうか。2024年1月31日時点で、高配当ETF15本に組み入れられている銘柄を集計してみました。(170Aのみ、上場日である2024年3月25日時点。)
結果は、11本のETFに組み入れられている3社(日本たばこ産業・武田薬品工業・ソフトバンク)が最多となり、次いで9本が3社、8本が13社となりました。
財務の安定性や配当実績などを重視して大型株・バリュー株を中心に選定する商品もあれば、今後の配当成長性に期待し中小型株・グロース株も採用する商品もあるため、15本すべてに組み入れられている銘柄はありませんでしたが、表中の20社は半分以上の高配当ETFに選ばれていることになります。
高配当銘柄の配当実績ってどうなっているの?
例として、11本のETFに採用されている日本たばこ産業(2914)について、過去20年の配当実績及び今期の配当予想を見てみましょう。
同社は、2004年以降16年連続で毎年配当金を増やしており(これを連続増配と呼びます)、新型コロナウイルス禍により2020・2021年12月期のみ据え置き、減配を挟みましたが、2022年以降再び増配を続けています。2012年度に37%台だった配当性向も年々上昇し、2019年度に78.6%として以降、毎年70%を大きく超える水準を保っており、株主還元への姿勢を強めています。
2023年12月末における同社の株価は3,645円であったため、分配金利回りも5.32%と非常に高水準ですが、このように連続増配や高い配当性向を維持している観点から、「高配当」に留まらず、「好配当」でもあると言って差し支えないでしょう。
ご自身で「好配当」銘柄を探して個別株投資するもよし、プロが選定したETFを通じて高配当銘柄へ分散投資するもよし。是非ご自身に合った方法で、「好配当」銘柄へ投資してみてくださいね。
(東証マネ部!編集部)
〈あわせて読みたい!〉
配当金とは利益の一部として分配されるお金!仕組みや受け取り方を解説
(日本株高配当ETF一覧)
1399:上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ
1478:iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回りETF
1489:NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信
1494:One ETF 高配当日本株
1577:NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信
1651:ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数
1698:上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)
170A:SMT ETF日本好配当株アクティブ
2011:SMDAM Active ETF 日本高配当株式
2083:NEXT FUNDS 日本成長株アクティブ上場投信
2084:NEXT FUNDS 日本高配当株アクティブ上場投信
2085:MAXIS高配当日本株アクティブ上場投信
2529:NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信
2564:グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF
2849:グローバルX Morningstar 高配当 ESG-日本株式 ETF