ヨーロッパではフィンフルエンサー向けガイドラインやライセンスで規制開始

令和の個人投資家の基礎知識「“フィンフルエンサー”との正しい付き合い方」

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個人投資家自身が「情報収集」で意識すべきこと

制度や規制の整備も重要だが、フィンフルエンサーが発信した情報を受け取る個人投資家自身が金融リテラシーを高め、情報を選別していくことも大切だ。

「どのようなリスクに関しても、制度や規制は後追いになってしまうものなので、投資家自身の自衛が求められます。IOSCOは最終報告書で『フィンフルエンサーを利用する個人投資家へのアドバイス』をまとめています。国に関係なく、すべての個人投資家にとって有効なアドバイスなので、参考にしてほしいですね」

●フィンフルエンサーを利用する個人投資家へのアドバイス(IOSCO, “Finfluencers,” 2025/5, pp. 65-67 をもとに大和総研作成)
・フォロワー数や評価を過信しない
・フィンフルエンサーの資格や背景情報を確認する
・一般論の(各人の財務状況には合わない)投資助言に注意する
・感情を煽る投稿に注意する
・群集心理に流されない
・高リターン・低リスクの約束に注意する
・すべての投資商品にはリスクが伴うことを理解する
・確証バイアスを認識する
・情報源を多様化する
・不審な情報を見かけたら通報する

「なかでも特に重要なのは、『群集心理に流されない』『確証バイアスを認識する』の2点だと考えています。SNSは閲覧や検索の履歴、フォローの状況などに応じて、表示される内容が最適化されますよね。要は自分の考えに合う話や自分と似た意見ばかりが流れてくるので、繰り返し見ているうちに『みんな同じように言ってるから、やっぱり正しいんだ』と思いやすいのです。フィルターバブルやエコーチェンバー現象といわれるもので、SNSのもっとも大きなリスクではないかと感じます」

フィンフルエンサーが発信する情報は成功に近づく一般論かもしれないが、自分自身の状況にマッチするとは限らない。フィンフルエンサーだけでなく書籍や企業のウェブサイトなど、情報源を増やすことで、より冷静な判断ができるようになるだろう。

(取材・文/有竹亮介)

お話を伺った方
谷 京
大和総研金融調査部 研究員。専門分野は金融制度、経済法。一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了後、大和総研に入社し、金融商品取引法・独占禁止法等を担当。国際関係史研究を通じて培った大局観と資料収集力を生かし、法制度を調査・分析している。
著者/ライター
有竹 亮介
音楽にエンタメ、ペット、子育て、ビジネスなど、なんでもこなす雑食ライター。『東証マネ部!』を担当したことでお金や金融に興味が湧き、少しずつ実践しながら学んでいるところ。
用語解説

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