完全法、層化抽出法、最適化法・・・
『ETFの常識』読み合わせ(10)。インデックスファンド、どうやって指数に連動する?その方法について紹介
東証公式の解説本『ETFの常識』を読み解きながら、ETFの基本をひとつずつ押さえていくシリーズです。
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『ETFの常識』読み合わせ(9)。ETFには2つの市場がある?その仕組みを解説
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「TOPIXに連動することを目指すETF」といっても、どうやって連動させようとしているのでしょうか?その方法は、TOPIXの構成銘柄をすべてそのまま保有しているとは限りません。
インデックス運用型ETFには、指数への連動を目指すための複数の運用手法があります。代表的な「完全法」「層化抽出法」「最適化法」の違いを見ていきましょう。
全構成銘柄を保有する「完全法」
完全法は、指数を構成するすべての資産を、原則として指数と同じ構成比率で保有する手法です。
たとえば、日経平均株価に連動するETFであれば、構成する225銘柄すべてを、それぞれの比率に応じて保有します。指数との連動性が高く、トラッキングエラーを抑えやすいとされる方法です。
一方、すべての銘柄を保有するにはまとまった資金が必要です。構成銘柄数が多い指数では保有額も大きくなり、売買単位が大きい銘柄や流動性の低い銘柄を売買しにくい場合があります。
なお、構成比率が低い銘柄や流動性の低い銘柄などを一部省略する「準完全法」もあります。
グループごとに銘柄を選ぶ「層化抽出法」
層化抽出法では、株式なら時価総額や業種、債券なら国、格付けや年限、残存期間などに基づいてグループ分けします。そのうえで、各グループからバランスよく銘柄を選び、ポートフォリオをつくります。
流動性の高い銘柄に絞って売買でき、取引銘柄数が少ない分だけ売買コストも抑えられます。
ただし、完全法に比べ、ベンチマークとの連動性が劣る場合があります。
統計モデルを活用する「最適化法」
最適化法は、統計学や計量モデルを使い、ベンチマークとの連動性を高めながら、トラッキングエラーが小さくなるように保有銘柄とその比率を算出する方法です。構成銘柄数を絞りながら、高い連動性を目指せる点が特徴です。
一方、時間の経過とともに指数との連動性が低下し、銘柄や構成比率の調整が必要になる場合があります。モデルの精度が重要であり、その精度が低ければ期待した連動性を維持できなかったり、頻繁な調整によって売買コストがかさむこともあります。
現物以外を活用する方法もある
ETFには、現物資産を保有する方法のほか、スワップ、リンク債、先物などを活用して指数への連動を目指す手法もあります。
こうした方法は、直接投資することが難しい新興国株やコモディティなどを対象とするETFにも利用できます。一方で、契約相手や債券発行体の信用リスク、先物の乗り換え(ロールオーバー)に伴うコストなど、それぞれ固有の留意点があります。
(東証マネ部!編集部)


