『ETFの常識』読み合わせ(11)。ETFはどうやって上場する?
東証公式の解説本『ETFの常識』を読み解きながら、ETFの基本をひとつずつ押さえていくシリーズです。
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『ETFの常識』読み合わせ(10)。インデックスファンド、どうやって指数に連動する?その方法について紹介
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ETFは、その作り手である運用会社が「こんなETFを作りたい」と考えれば、すぐに取引所で売買できるようになるわけではありません。
ETFが上場するまでには、多くの関係者による準備と審査があります。今回は、『ETFの常識』の第5章をもとに、「ETFの上場」について解説していきます。
どんな商品が求められているか
ETFの企画・組成を主に担うのは運用会社です。市場の動きや投資家のニーズを分析し、どのような商品にするか、さまざまなアイデアを社内で検討します。また、商品を考える際には、想定する投資家やそのリスク許容度・商品の分かりやすさなども考慮されるのが一般的です。
特定の指標に連動するETFの場合は既に存在する指数を使うか、新たな指数を開発するか、運用会社と指数提供会社の間で調整がされます。
上場には多くの関係者がいる
商品の大枠が決まった後も、運用会社だけで上場準備を進めることはできません。
ETFの資産を保管・管理する信託銀行、ETFの設定・交換を担う指定参加者、流動性を提供するマーケットメイカーなど、さまざまな関係者との調整が必要です。指標連動型ETFでは、指数提供会社とのライセンス契約なども行います。
その後、運用会社が申請書類を東証へ提出し、上場審査を通過すると上場が承認されます。
ちなみに、上場日には、東証にて上場を祝う式典が開催されます。上場式典では、五穀豊穣にあやかり、「市場や上場したETFが栄えますように」という願いとともに、5回打鐘が行われます。
そして上場後も、運用会社はポートフォリオの管理、情報開示、流動性の維持・改善、市場価格と基準価額の乖離状況の確認などを継続します。
上場審査について
指標連動型ETFの審査では、連動対象となる指数について、主に次の点が確認されます。
• 指数が客観的かつ公平に算出されるか
• 構成銘柄が適切に分散されているか
• 指数値や構成銘柄などが公表されているか
• 構成銘柄を円滑に売買できるか
• ETFの基準価額と指数が適切に連動する仕組みがあるか
市場価格や基準価額などに重要な乖離が生じた場合には、その状況や原因、今後の見通しなどを適時・適切に開示することも求められています
一方、連動する指数を持たないアクティブETFは、また別の角度から審査されます。具体的には、投資家にとって分かりやすい「商品性」、保有銘柄などを開示する「透明性」、運用体制や法令順守体制を含む「健全性」の3つが確保された商品が上場できるようにすることで、その品質を確保しています。
上場廃止について
ETFは株式と同様に、一定の基準に抵触すると上場廃止になる場合があります。
例えば、運用会社や信託受託者が必要な許認可を失った場合、指定参加者が一定期間にわたり必要数を下回った場合などです。また、純資産残高の減少などを理由に、運用会社が償還を決め、上場廃止の手続きが進むこともあります。
上場廃止までには通常、一定の期間が設けられます。投資家はその間に市場で売却するか、上場廃止後の償還金を受け取るかを選べます。ただし、上場廃止が近づくと保有資産の現金化が進み、本来の運用方針どおりの成果が得られなくなる可能性があります。また、償還金を受け取るまで時間を要する点にも注意が必要です。
(東証マネ部!編集部)


