ポイントは「年代」と「NISAとのバランス」
2026年12月「iDeCo改正」で老後資金の備え方は変わるのか…?
2025年6月に年金制度改正法(社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律)が成立した。その施行は2026年12月の予定で、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の拠出限度額、加入可能年齢が引き上げられる。
より多くの資産を、より長く運用できるようになるわけだが、この改正によってiDeCoの使い方や老後資金の備え方は変わってくるだろうか。マネーコンサルタントの頼藤太希さんに聞いた。
会社員・公務員の拠出限度額「ひと月最大4万2000円」増額
次の改正内容が、2026年12月に施行される予定となっている。
●拠出限度額の引き上げ
・第1号被保険者(※1)、第4号加入者(※2):上限が7万5000円に引き上げ(iDeCo・国民年金基金等の合計)
・第2号被保険者(※3):上限が6万2000円に引き上げ(iDeCo・企業型DC等の合計)
・第5号加入者(※4)が新設され、上限が6万2000円(iDeCo・国民年金基金等の合計)となる
※1 20歳以上60歳未満の自営業者とその家族、フリーランス、学生
※2 国民年金任意加入被保険者(60歳以上65歳未満の者または20歳以上65歳未満の海外居住者で、国民年金の保険料の納付済期間が480月に達していない者)
※3 会社員や公務員等の厚生年金保険の被保険者
※4 60歳以上70歳未満の国民年金被保険者以外の者で、iDeCoを活用した老後の資産形成を継続しようとする者

出典/厚生労働省「私的年金制度、iDeCoの改正のポイント」
●加入可能年齢の引き上げ
iDeCoに加入できる年齢の上限が、65歳未満から70歳未満に引き上げられる。60歳以上70歳未満で「①iDeCo加入者」「②iDeCo運用指図者」「③企業年金からiDeCoに資産を移管する者」(※5)のいずれかに該当し、かつ「国民年金被保険者以外の者で、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していない者・マッチング拠出を実施していない者」という要件も満たすことで、60歳を超えてからでもiDeCoに加入できる。
※5 改正の施行日から3年を経過する日までは、①~③に該当しない人もiDeCoの加入が可能。
大幅な変更のように感じられるが、そもそもなぜ今回の改正が進められたのだろうか。
「老齢年金の繰下げ受給が70歳から75歳まで引き上げられ、最大84%増額されるようになりました。この改正を受け、より長く働く人が増えることを前提として、iDeCoの加入可能年齢も65歳から70歳に引き上げられたのだと考えられます。拠出額に関しては、以前から『他国に比べて少ない』と評価されていたため、上限を上げたのでしょう。それでもアメリカやイギリスと比べると枠は小さいのですが、iDeCoは所得控除の効果がある制度なので、国の財政などを考えると徐々に上げる形を取らざるを得ないのかなと思います」(頼藤さん・以下同)


