2024年に生まれ変わるNISA

これであなたもNISAマスター!?

【まとめ記事】駆け込み学習!新しいNISAの成長投資枠活用法

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気が付けば、2024年1月からの新しいNISA制度スタートまで残りわずか。
『今更だけどNISAって?今までのNISAと何が違うの?興味はあるんだけど何から始めたらいいのかな…』と思っているそこのあなたに、今回は新しいNISAに関する情報を4つのステップでまとめました。

ステップ1:そもそも新しいNISAとは?
ステップ2:初心者は何から始めたらいいの?
ステップ3:新しいNISAの「成長投資枠」とは?
ステップ4:「成長投資枠」でどの商品を選ぶ?

 

ステップ1:そもそも新しいNISAとは?

投資を始める際に気になることは、「どのくらい利益が出るのか」という部分ではないでしょうか。しかし、その利益、すべてが手に入るわけではありません。

「投資で得たお金も、給与などの収入と同じように所得税・住民税がかかります」など、証券税制について教えてくれたのは、大和総研主任研究員の是枝俊吾さん。投資で得た利益には、どの程度の税金がかかるのか、どのタイミングで税金は引かれるのかなど投資家なら知っておきたい税制について教えてもらいました。

「原則として、株式投資で得た利益や配当金、預貯金の利子、投資信託の分配金には、20.315%の税金が課されます。その内訳は、所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%です」(是枝さん)

例えば、100万円で買った株式が200万円に上がり、そこで売ったとします。利益となる100万円に対して税金が課されるため、税額20万3150円が差し引かれ、79万6850円が手元に残ります(※利用する証券会社によって異なる売買手数料等は計算から除く)。

その税金が全くかからない、つまり「非課税」になるというのがNISA(少額投資非課税制度)です。本来かかるはずの20.315%の税金がゼロになります。先ほどの例でいくと、本来は20万3150円の税金が引かれてしまうけど、NISAを使えば払わなくてよくなる、というわけです。

『なるほど、NISAという制度があることは分かった。でももうすぐ制度が新しくなると聞いたけど、どう変わるんだろう?』

そんなあなたでも大丈夫。新しいNISAは従来のNISAと大きな仕組みは変わらず、より使い勝手が良くなるんです!

まず、現行のNISAには非課税期間が設けられていますが、新しいNISAでは非課税期間が無期限となりました。非課税で投資する期間と保有する期間の両方が無期限化(恒久化)するため、じっくりと資産形成に取り組みやすくなります。

さらに、新しいNISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の二つの枠がありますが、つみたて投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円まで投資することができます。つみたて投資枠と成長投資枠は併用可能なため、合わせて年間360万円まで投資可能です。生涯で投資できる非課税保有限度額は1800万円となり、これは現行のNISAよりも大幅に拡大しています。

それぞれの枠の違いや買える商品はステップ3で詳しく説明していきます!

ステップ2:初心者は何から始めたらいいの?

このように新しいNISAでは投資枠が大きく広がりましたが、投資初心者の方にとってはかえってどのように使えばいいのか迷ってしまうかもしれません。
何から始めていいかわからない、そんな人はプロフェッショナルの意見を参考にしてみてはどうでしょうか?

ここでは、個人のお金の悩み解決のプロフェッショナルである家計再生コンサルタントの横山光昭さん、さらに日経新聞編集委員の田村正之さんおすすめの方法をご紹介します。


例えば横山さんの場合、投資を始めるよりも現状の収支と投資に回せる金額を考えることが大事とのことですが、投資未経験の場合は「毎月3000円」からのつみたて投資枠を利用した積立投資がおすすめとのこと。

「なぜ3000円かというと、初めて投資をする方でもあまり怖さを感じずに投資に回せる金額であり、投資の面白さがギリギリ体感できる金額だからです。月々3000円だと、1年続けても3万6000円にしかならないと思いますが、最初に積むべきは金額よりも経験です。少額でも経験することで、投資の仕組みやお金が増える理由を体感できると思います」

習うより慣れよ、まずは少額からスタートしてみてくださいね。

ステップ3:新しいNISAの「成長投資枠」とは?

現行のつみたてNISAと一般NISAは年単位でどちらか片方を選ぶ必要がありましたが、新しいNISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は両方利用できるのが大きな魅力。では、この二つの枠はどう違うのでしょうか。

新しいNISAにおけるつみたて投資枠と成長投資枠では投資できる商品が異なります。つみたて投資枠で選べる商品は、現行の「つみたてNISA」対象商品と同じく、金融庁が規定している要件を満たした、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限定されています。一方成長投資枠では、国内・海外上場株式、株式投資信託、国内・海外ETF(上場投資信託)、ETN(上場投資証券)、国内・海外REIT(不動産投資信託)など幅広い商品に投資することが可能です(※ただし、監理・整理銘柄や毎月分配型・高レバレッジ型・信託期間20年未満の投資信託等は除外)。

つみたて投資枠は投資未経験の人におすすめみたいだけど、せっかく両方使えるなら成長投資枠も使ってみようかな?そんな方も多いのではないでしょうか。

そこで、先ほども登場していただいた横山さんに、今度は成長投資枠の使い方を教えていただきました。

横山さんは、「既に投資に慣れている方やある程度資金に余裕がある方は、積立投資に加えて成長投資枠を活用することを視野に入れてもいい」と言います。

「積立投資だけで非課税保有限度額の1800万円を使い切る方法もありますが、月5万円の積立で30年、月10万円でも15年かかります。定年まであまり時間がないという方や資産を現金のまま置いておきたくないという方は、もう少し効率的に運用したいと考えるでしょう。そこで出てくるのがスポット購入です。近い将来に使う予定のないお金を使って、金融商品を一括購入するという手法です」

状況を見ながら”自分のペース”で進めることが重要ですね。

ステップ4:「成長投資枠」でどの商品を選ぶ?

ステップ3で説明したとおり、成長投資枠はつみたて投資枠よりも投資できる商品が多いのが特徴です。つみたて投資枠と同じ商品を成長投資枠で選ぶことも可能ですが、せっかく個別株式が選べる成長投資枠なら、自分の好きな商品・サービスを扱っている企業や、応援したい企業への投資を検討してみてはどうでしょうか?

日本株の個人投資家には株主優待が根強い人気ですが、NISAを利用していても、もちろん受け取れます。

個人が投資可能な東証に上場する企業の株式はなんと3,800以上!当サイトにもほんの一部ですが、企業の特徴や投資のヒントになりそうな情報を載せているので、参考にしてみてくださいね。


また、新しいNISAで人気なのが高配当株。皆さんお馴染みの証券会社が、成長投資枠ならではの考え方、利用法、注意点などを解説してくれています。



魅力ある個別銘柄投資ですが、少しハードルが高いなと思われた方もいるのではないでしょうか?そんな方にもう一つご紹介したいのがETF(上場投資信託)です。

ETFとはExchange Traded Fundの頭文字をとったもので、文字通り取引所(Exchange)で取引される(Traded)投資信託(Fund)です。日本語では「上場投資信託」とも呼ばれ株式と同様に4桁の証券コードが付与されている、リアルタイムで取引所での売買が可能な金融商品です。


『ETFという商品があるのか…でもこれって個別株よりも難しそうじゃない?』

いいえ、そんなことはありません。
ETFは投資初心者の方におすすめの商品なんです!

ETFには、大きく分けて二つの種類があります。東証上場ETFと、米国や香港・シンガポールなどの海外の取引所に上場している海外上場ETFです。

最近、個人投資家の間でS&P500やNYダウなど、米国株式指数に連動するETFが人気ですが、例を挙げて比較すると、1つは東京証券取引所に上場されていて、円建てで投資できる「東証上場ETF」。もう1つは、アメリカの証券取引所で上場されていて、ドル建てで投資できる「米国上場ETF」となります。

ETFの特徴や銘柄を選ぶポイントについて、金融ジャーナリストの鈴木雅光さんに聞きました。

「多様さは『米国上場ETF』の魅力ですが、目移りしやすいという側面もあります。セクター別の銘柄を組み合わせて独自のポートフォリオを組めると、より有効な投資が目指せるものの、初心者だと難しいかもしれません。一方、『米国上場ETF』と比べると銘柄は少ないですが、外国株専用口座も開く必要がなく、円で買える『東証上場ETF』の方がわかりやすいでしょう」と鈴木さん。

海外上場ETFを購入するには、円をドルなど外国の通貨に交換する時に為替手数料がかかってくる場合もあります、東証上場ETFであれば為替手数料は発生しないという違いがありますね。

さらに米国株投資界隈では知らない人はいないと言われるマネックス証券の岡元さんは、東証ETFは初心者に適していると言います。

「これから投資を始める人や、投資歴の浅い人にとっては良い商品だと思います。初心者がいきなり個別株を買うのはハードルが高く、数ある企業の銘柄からひとつ選ぶのは簡単ではありません。まして私の専門である米国株ならなおさらです。であれば、まずはアメリカの市場全体や指数を対象にしたETFから入っていく。そういう使い方は適していると思います。」(岡元さん)

また、ETFは分配金が支払われるのも大きなポイント。個別株投資のように、配当利回りの高い銘柄に分散投資できる高配当ETFを長期で保有して、安定的に分配金を得たいと考える人も多いようです。

大事なお金ですので、自分が納得のいく銘柄を選んでくださいね。

ここまで新しいNISAの基本的なポイント、初心者の方でもできる成長投資枠の使い方など盛りだくさんでお届けしましたが、どうでしたか?

東証マネ部では、他にも新しいNISAに関する情報をまとめた特設サイトを公開中です。『NISAについてもっとよく知りたい!』いう方は是非チェックしてみてください。

(東証マネ部!編集部)

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