「口座数」「買付額」とともに「売却率」も上がっている!?
ニッセイ基礎研究所研究員が解説!「新NISA」はどのくらい使われているの?
2024年1月1日にスタートした「新NISA」。非課税保有期間が無制限となり、非課税保有限度額が1800万円に拡大。また、積立投資を目的とした「つみたて投資枠」と上場株式にも投資できる「成長投資枠」が併用できるようになり、投資の考え方や目的に合わせて活用しやすくなった。
制度の開始から2年以上の時が過ぎたが、「新NISA」はどの程度拡大し、どのように活用されているのだろうか。金融庁が2026年7月に公表した「NISA口座の利用状況調査(令和7年12月末時点)」などをもとに、レポート「新NISAの利用実態 ~利用状況調査:2025年12月末時点を踏まえて~」を執筆したニッセイ基礎研究所上席研究員の前山裕亮さんに聞いた。
2024年以降、継続的に増え続けているNISA口座
NISAの口座数は年々増加し、2025年12月末時点で約2820万口座となっている。新NISAが始まった2024年は433万口座増えたが、2025年の増加数は261万口座と落ち着いた。

出典/ニッセイ基礎研究所 前山裕亮「新NISAの利用実態~利用状況調査:2025年12月末時点を踏まえて~」
「ここ数年の口座数の変化は、驚きの連続だったと感じています。NISAは年初に始める人が多く、口座数も上半期のほうが伸びやすい傾向にあるのですが、新NISAが始まる前年の2023年は上半期より下半期のほうが増えました。2023年に入った時点で新NISAの効果が出ると予想していたのですが、スタート直前で効果が出るというサプライズでしたね」(前山さん・以下同)

出典/ニッセイ基礎研究所 前山裕亮「新NISAの利用実態~利用状況調査:2025年12月末時点を踏まえて~」
新NISAがスタートした2024年上半期には、口座数が一気に増加。前山さんも「思っていた以上の伸び方だった」と話す。
「ただ、逆の意味でのサプライズもあり、2024年下半期の増加数は2023年より少なかったんですよね。意外と効果が続かなかったなという驚きがありました。そうはいっても、2025年上・下半期の増加数はほぼ横ばい。NISAは1人1口座の制度で、投資に対する意欲が高い人は既に開設していることを考えると、継続的に130万口座くらいずつ増えているのはすごいことだと感じています」
年代別のNISA口座数を見てみると、コアとなっている30代の保有率は38%、40代は34%、50代は30%となっており、3~4人に1人は口座を開設しているというわけだ。

出典/ニッセイ基礎研究所 前山裕亮「新NISAの利用実態~利用状況調査:2025年12月末時点を踏まえて~」
「いまだ口座数が増え続けている理由は、新NISAの効果というよりは、日本株の調子がいいことやインフレが定着して資産形成の必要性を感じる人が増えていることが関係しているのかもしれません。ただ、この水準で増え続けても、政府目標の『2027年12月末までに3400万口座』を達成するかは微妙なところです。対象年齢の引き下げの話もありますし、再加速を期待しています」




